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皐月side
それから椿は
椿「あら、着信?もしもし?…え!?すぐ行くわ!」
皐月『椿どうした?』
椿「ゴメンなさいね、急な呼び出しが…、でも大丈夫よ、皐月、ちゃんと言いたい事や話したい事、梅達に話しておいで?きっと受け入れてくれるわ!」
椿はそのままじゃ、行くわね!と言って屋上から消えた……。
えぇ……この状況で1人…きつ。
一瞬周りが静かになった後
梅宮「皐月…、本当に心配したんだぞ…?お前の身に何かあったかと……、心配で心配で…。」
梅宮は本当に心配してくれてたんだろう、俺の手を握る手が小さく震えていた。
皐月『……うん、ごめん、もうしない。迷惑かけ過ぎた…、本当に…ごめん。』
梅宮「責めてるわけじゃないんだ、ただ…、いや、ごめん。……もう何処にも行かないでくれ…。」
梅宮はギュッと俺を抱き締めて今にも泣きそうな声で呟いた。
桜「……、おい。言いたいこと言ったなら退けよ、俺だって話すことある。」
楡井「ちょ!桜さん!」
蘇枋「まぁまぁ、楡くん。俺たちは席を外そうか?」
楡井「でも……、はい…。」
2人は屋上から出て行った。
皐月『桜も…ごめん、心配かけて……。』
桜はずっと黙ったまま。
皐月『怒るのもわかる、怒って当然だ、急に消えて急に戻るもんな…自分勝手で…、自由過ぎるよな…。』
桜「……、別に怒ってねぇ、でも腹が立つ。」
桜は静かに呟いて
桜「…ッ何も出来ねぇ自分に腹が立つッ!お前が悩んでる事に気付けなかった…、キールの時もそうだった…、アイツに言われるまで何も…何も出来なかった…。自分勝手なのは俺だった…、だから…皐月の事もっと知りてぇ…。もっともっと知って…ちゃんと向き合いてぇ!」
遥の真っ直ぐな目に俺は逸らすことが出来なかった。
皐月『……、俺も遥の事ちゃんと知りたい…、ごめん。遠回りしちまった……、だけどこれからはちゃんとお前らをみたい、知りたい、だから……、その、い、良いか?』
言いたい事…上手く言えない…。
しどろもどろでしか話せない…。
梅宮「そんなん当たり前だろ?俺達だって皐月の事知りたいし知って欲しいなんて当たり前だッ!だから大丈夫だ!皆一緒だからよッ!」
梅はそう言うと遥の方を抱いて自信満々に話した。
桜「…は!は!?ち、違ぇ……、訳じゃねぇ…。お前も真っ直ぐ突っ込んでこいよ…、いい加減待つのしんどいんだよ…。」
皐月『おう!待たせてすまん!これからは突進する勢いで行くわッ!』
ありがとう、待っててくれて…。
ありがとう、背中を押してくれて…。
ありがとう、皆。
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