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《今回の登場人物》
ソ連、東ドイツ
カタカタカタカタカタ…外は吹雪である。暖炉が部屋を淡く照らす。大柄な男と小さな男の子の頬も同様に暖炉の炎によって染められていた。
ソ連「こっちに来い、窓際は寒いだろう」
東独「いえ、、問題ありませんよ」
ソ連「….私が寒いのだ、断るな」
東独「….はい」
東ドイツは、ソ連のすぐ隣へと移動する。ソ連の体を納めるほどに大きな椅子からその小さな体を見つめ、椅子の方向をそちらへ向ける。
東独「…えっと..?これは..?」
ソ連「座れ」
東独「お、、お膝の上にでしょうか???」
ソ連「…..」
ソ連は怪訝そうな表情で肯定した。
東独「し、、失礼します///」
すとん…岩に落ち葉が乗っているようなものだった。
東独「つかぬこと…かもしれませんが..どうしてこんなことを?」
ソ連は黙っていた。焦る東ドイツ。内心乱れまくりである。
…すると、ソ連は東ドイツの頭に手を置き、撫で始めた。
東独「!?!?///ぁ…え///」
東ドイツは顔を赤くした。
東独「///(な、、何が起こっているんだ!?!ソ連様、今日はどうされたんだろうか???////」
東独「そ、、ソ連さm」
ソ連「黙れ」
東独「…は、はい(何がしたいんだッッ!?!?なんだこの状況」
角張った大きな手、暖炉に当たってたとは思えないほど、ひんやりとしている。
でも、安心する手だ。
東ドイツは、だんだん思考を放棄して、ソ連に身を任せ始めた。目も、とろんと垂れて、睡魔に襲われた。
ソ連「….ここ最近、お前は仕事をしすぎだ。休め。」
東独「..んへぁ….あなたのため..です」
ピタ….思わぬ返答で動揺したか、ソ連は手を止めた。
東独「貴方を…愛しています」
顔をほぼ垂直に上げて、小さな体は細い声を喉から出した。眠気で思考力の低下した東独は、溶けた目でソ連をじっと見つめる。
ソ連「…..(さすがはアイツの子だな…)」
ソ連「ませたことを言うように育てた覚えはない。」
突き放すように言い捨てると、大きな手で東ドイツの顔を覆った。それに反して、 冷たかったはずのソ連の手は、暖かくなっていた。
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東独「っはッッッッッッ」
窓からは朝日が差していた。部屋には大きな椅子に1人。昨夜のソ連は幻だったのだろうか。
東独「寝てしまったのか……寝てしまったのか!?!?わぁぁぁあああ゛//////ソ連様に謝罪しないとっ//////よ、、、よだれとか出てなかったかな////??変なこと言わなかっただろうか???///最悪だぁぁ///」
暖炉の火はパチパチと鳴いている。東ドイツの首には、ソ連の青いマフラーが掛けてあった。ソ連なりの配慮だろう。ソ連に思いを馳せながら、東ドイツはそのマフラーの匂いを肺に詰め込んだ。
東独「…….謝らなきゃ////」
膝の上で寝るという愚行への後悔と抱いていけない不純な気持ちを感じとり、深々とそう思った東ドイツだった…
コメント
3件
コメント失礼致します。東独!うっうぅ、健気ですぅぅ!
わぁぁぁぁぁぁ↑ 心がなんか温まります