これから、夏休み。
どんな事をしようか脳をフル回転させて考える。
きっと、課題に追われるだろうけど、皆でやったら楽しい思い出になるに決まってる。
私達の青春が始まる。
帰宅すると、紅君が言っていた通りグループLINEができていた。
挨拶しておこうとトーク画面を出す。
「よろしくっと… 」
他のアカウントは、AOIとS.Kとサックサク…
誰かは分かるけど朔君のアカウント名、何か不思議だな…
アカウント名で少し笑いそうになりながら、私は紅君達とLINEのやり取りを始めた。
『これで全員かな?』
『全員だと思うよ!』
既読3付いてるし多分大丈夫かな。
『このグループLINEの名前変えて良いか?』
『良いと思う』
このままじゃ流石にね。
『どうする?』
『俺に良い案がある!』
『じゃあ、任せたわよ』
うーん。朔君、何ていうグループ名にするんだろう…アカウント名は不思議だからなぁ…。
そんな事を考えていると、LINEグループの名前が変わったという内容がトーク画面に映る。
『その名も「青春四人組」だ!』
『朔らしい』
『事実だろ 』
青春四人組か…結構好きかもしれない。
『私は良いと思う』
『ほら!藤花ちゃんもそう言ってるじゃん!』
『藤花が良いなら賛成』
『うちも同じく賛成』
朔君が画面越しでも分かるくらい喜んでいるのが分かる。
『朔、嬉しいからって顔文字使うな』
『ごめんって!俺考案の名前って中々使われないからさ!』
紅君と朔君のやり取りに思わず頬を緩める。
本当に仲良いんだなぁ。幼馴染で親友って中々いないよね。
『取り敢えず、グループ名は決定ね』
『本題に移りましょう』
「青春四人組」に気を取られていたら、夏休みに何をするか考えるの完全に忘れてた…
『バレー部とサッカー部の休日がどれだけ合うかにもよるね』
『一人だけ違う部活なのが悔やまれるな』
『しょーがないだろ!』
元々は紅君と葵ちゃんはバレー部がキッカケで仲良くなったからなぁ…
あの時、朔君と会ったのは偶然だったし。
葵ちゃんと朔君は、お互い顔見知りくらいの仲みたいだし…
『どこの部活でも休みの金曜日か?それともお盆休みとかにするか?』
『お盆休みは少し長く遊べそうで良いんじゃないかしら?』
『確かにそうだな』
…やり取りをみる感じ、仲良くやっていけそう。二人とも明るいイメージがあるし。
『取り敢えず、夏休み入ってすぐの金曜日に皆で集まろーぜ!』
『僕はOK』
『了解よ』
『分かった』
私達は途中で話がズレかけながらも、予定を立てる事ができた。
今度の金曜日、特別な日になる予感がした。
青春四人組の青春が今、始まった。
それに伴って恋心も動き始めた。
まだまだスタート地点。
これからが、青春だ。
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