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#꒰ঌ匿名ちゃん✟໒꒱
꒰ঌ 匿名ㄘャん ✞ ໒꒱
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「……あとで話す」
そう言ったものの。
授業が始まってからも、頭の中はそのことでいっぱいだった。
黒板。
教科書。
先生の声。
ぜんぶ頭では理解している。
でも。
『……』
俺の頭の中には、もう一人いる。
『なぁ』
「ん?」
『さっきの話』
「うん」
『聞いていい?』
「何を?」
『お前の世界の俺』
少しだけ間が空く。
『どんな奴だったの?』
「……」
なんとなく。
笑ってしまった。
「うるさい」
『失礼だな』
「すぐ叫ぶ」
『なんで?』
「お前は叫ばないのかよ」
『日常でそんな叫ぶことある?』
「びっくりしたら仕方ないだろ」
『そう⋯か?』
小さく笑う。
「でも」
少し考える。
「面白い奴だったよ、たぶん」
『へぇ』
「馬鹿みたいなこと言って」
『……』
「変なことして」
『……』
「でも、困ってる奴がいたら放っとけない」
『……そっか』
「あと、」
一呼吸置く。
「めちゃくちゃ友達思い」
『……』
その言葉だけ。
返事がなかった。
「どうした?」
『いや、なんか』
少しだけ声が小さくなる。
『俺と全然違うなって』
「…そうか?」
『うん』
「なんで?」
『俺、そんなことしないし』
「でも、俺とお前って同じじゃん」
『……』
「だからさ、」
少しだけ逡巡して。
「⋯多分、お前もそういう奴だったんだよ」
『……だった』
「ん?」
『……いや』
少し間が空く。
『なんでもない』
放課後。
教室にはもうほとんど人がいなかった。
俺は机に頬杖をつく。
「……」
『帰らんの?』
「先に聞きたい」
『何を?』
「お前の話」
『俺?』
「うん」
『……別に話すことないけど』
「嘘つけ」
『嘘じゃない』
「じゃあ聞いていい?」
『何を?』
「友達がいなかった理由」
『……』
迷うような空白。
「⋯学校では?」
『普通』
「成績は?」
『普通』
「部活は?」
『テニス部』
「趣味」
『ゲーム』
「俺もそうだよ」
『……』
少しして。
『……でも』
声のトーンが変わった。
「ん?」
『一人でいるのが嫌だったわけじゃない』
「……」
『ただ、誰かと一緒にいても』
「うん」
『⋯どうせ、そのうち離れるから』
「……」
『だったら最初から一人の方が楽だろ』
その言葉だけが。
妙に重かった。
「……誰かに何かされた?」
『別に』
「そっか」
『うん』
それ以上は聞かなかった。
聞けなかった。
帰り道。
夕方の空を見上げる。
「なぁ」
『ん?』
「俺らさ」
『うん』
「結構違うな」
『……そうだね』
「でも」
足を止める。
「こうやって話してると」
『……』
「やっぱ俺なんだよな」
少しだけ。
頭の中で笑う気配がした。
『……俺も』
「何?」
『同じこと思ってた』
「そっか」
『うん』
少しの沈黙。
そして。
『……なぁ』
「ん?」
『俺は、お前の世界のことをもっと知りたい』
「……」
『友達のこととか、』
『学校のこととか、』
『お前が、どんな毎日過ごしてたのかとか』
「いいよ」
『……本当に?』
「うん」
少しだけ笑う。
「その代わり」
『?』
「お前のことも教えて」
『……』
「俺の知らない、もう一人の俺のこと」
しばらく返事はなかった。
やがて。
『……分かった』
小さな声が返ってくる。
『じゃあ、少しずつね』
「おう」
夕暮れの道を歩く。
昨日まで。
俺は一人だった。
この世界に来て。
俺は二人になった。
でも。
不思議と。
一人だった頃より。
少しだけ寂しくなかった。
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コメント
4件
言葉では表せないくらいに神✨(語彙力なくてすんません)続き楽しみにしてます!
らっだぁぼっちだったのか……なんにもないって言ってるけど、絶対なんかあるよね??? 何があったんだろ?気になる〜 続き楽しみに待ってます✨