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地面を打つ雨音とジメジメとした空気の中に2人の甘い吐息が混ざって部屋に響いた。
「はぁ…,,はっ___んっ…」
「ふっ…はぁ…,,じんと..大丈夫…?」
「だいじょ…ぶ,,だけど汗、、やばい…」
ほんのり赤く染まった顔の仁人の体につーっと指を滑らせれば、そのまま口に運んだ。
「は!?ばかっ…何してんの」
「え?ほら…涙ってその時の感情によって味違うって言うじゃん?汗はどうなのかなーって思って」
「はぁ?だからって人の汗舐めるやつどこにいんだよ」
「ここにいる」
笑みを浮かべる俺に呆れた仁人はそっぽ向いて外を見つめた。
部屋の電気を付けるまでもない微妙な明暗に包まれる汗ばんだ仁人がどうも色っぽい。
綺麗な横顔に首筋を伝う汗が目に入って、それを舌で掬った。
「だからっ!こら!汚いでしょ!」
「汚くないわ」
「そんなに汗舐めたいなら自分の汗でも舐めてなさい!」
「仁人のだからいーの」
「俺のも勇斗のも変わらないでしょ!どんな味なんだよ俺の汗…」
「んー?えっちな味♡」
「バカやろう。」
「…ねぇ仁ちゃんそっぽ向かないでよー」
「…」
「ごめんて」
「…」
「仁人さーん?」
「…」
いくら呼んでもこっちを向く気配はなくて、今更ながら少し反省。
それでもやはり呼んでも振り向いてくれなくて、寂しさのあまり、甘えるように仁人の肩に顔を埋めた。
「仁ちゃんごめんね」
「…いいよ」
「ほんとに…?」
「もうしないで」
「はい…」
「汗舐めるくらいならキスして」
まだどこか不機嫌そうな仁人は頬をぷっくりさせて訴えた。
俺は従順なわんこだから、その訴えの承認を膨れる頬にキスをして応えた。
「これでいい?」
「あと口にも。」
一つ口にキスを落とせば、再びエンジンがかかったように続きが始まった。
塞がる唇を舌でこじ開け、舌で歯をトントンっと突けば口を開ける合図で。
一気に甘い声が部屋に響いた。
「はやと…っ,,がっつきすぎ…///」
「ねぇ仁人、、もう1回しよ…?」
「うん…」
従順なわんこ…?ううん。多分きっと、、__.
end.