※本作品と御本人様達は一切関係ありません。
※検索避けのため伏せ字を使用しています。
※本作品は時代パロとなっていますが、作者の個人解釈を含みます。
 
 「 ci 」 『 syp 』
●syp side
 
 ″ ミーンミンミンミーン ″
 
 蝉が五月蝿く鳴く季節 、
 
 俺らは出会った 。
 
 あの時 、
 
 母さんが体調を崩し始めた頃だった。
 
 母さんの為に薬を買いに行く途中 、
 
 泣いているciを見つけたんだ 。
 
 「 ″ グスッ … グスッ … ″ 」
 
 『 … 大丈夫 、 ? 』
 
 ciは最初 、 びっくりした顔をしたが
 
 俺の顔を見たらまたすぐに泣き始めた 。
 
 「 !? え 、 な 、 なんで泣くの 、 ? 」
 
 「 ″ グスッ … ″  」
 
 『 … ″ オロオロ ″ 』
 
 幾ら話しかけても泣き止まないciに 、
 
 どうすれば分からなく 、
 
 オロオロしていた 。
 
 『 … だ 、 だいじょーぶ 。
 
 だいじょーぶ 。』″ ナデナデ ″
 
 必死に考えた結果が 、
 
 ciの頭を撫でるいうことだった 。
 
 「 …  」
 
 そしたら 、 やっと泣き止んだciが 、
 
 喋り出した 。
 
 「 … 勉強できないの … 」″ グスッ ″
 
 『 … え ? 』
 
 「 がんばってもできないの … 。
 
 もう嫌なの … 。  」
 
 その時の俺は勉強という単語を聞いて 、
 
 どっかのお金持ちの家の子だと確信した 。
 
 着ている着物もいいことに気付く 。
 
 『 … 名前は 、 ? 』
 
 「 … ci 。 星浦ci 。 」
 
 星浦はこの辺りでは有名な金持ちの家だった 。
 
 でも 、 なんで有名なのかは
 
 その時は理解できなかった 。
 
 『 ふーん 。 俺 、 syp 。 』
 
 「 syp … ? 」
 
 『 うん 。 じゃあ俺 、
 
 母さんの薬買わんといけんから 、 ばいばい 。 』
 
 「 えッ 、 ちょっと待ってよ !
 
 まだ一緒におってよ ー !! 」
 
 『 え ー … でも薬 …  。 』
 
 「 俺もついてく !! 」
 
 まぁ 、 1人よりかはマシだと思って 、
 
 『 いいよ 。 』言った直後 、
 
 ?? 「 ci ー !! 何処に行ったの !
 
 出てきなさい !! 」
 
 「 ゲッ 、 走るぞ !」
 
 『 えッ !? ちょっ 、 』
 
 ciに連れられ 、
 
 俺は走った 。
 
 その後 、 結局捕まって連れ戻されてたけど 、 笑
 
 その日から何度もciは村の方まで来て 、
 
 俺とたくさん遊んで 、
 
 連れ戻されてを繰り返してた 。
 
 そんな日々が暗い 、 狭い村での
 
 俺達の楽しみだった 。
 
 あの時までは 。
 
 
 
 ● ci side
 
 何回も夏が来て 、
 
 冬が来て 、
 
 そしたらいつの間にか俺達は14歳になった 。
 
 sypと出会って6年 。
 
 俺が屋敷を抜け出した時にしか会えなかったけど 、
 
 兄弟のような 、
 
 親友のような存在だった 。
 
 そんな俺らが合わなくなった理由は単純 。
 
 喧嘩したんや 。
 
 喧嘩したのは姉ちゃんが
 
 人身御供になった年 。
 
 あの頃は姉ちゃんの人身御供の
 
 準備とかを手伝わされたせいで
 
 あんまり会えなかったのも
 
 あったのかもしれない 。
 
 『 最近 、 村の皆暗いよな 〜 。 』
 
 「 … 仕方ないやろ 。
 
 今年は飢饉で死んだ人多いんやから 。 」
 
 俺が持ってきた西瓜を 食べながら 、
 
 縁側で涼む 。
 
 『 嫌んなるよなぁ 、
 
 元々暗い村なのに 。 』
 
 「 … 」
 
 ″ ミーンミンミンミーン ″
 
 蝉が五月蝿かった 。
 
 話が途絶えたとこで 、
 
 sypのばあちゃんが後ろから
 
 水を持ってきてくれた 。
 
 sypの祖母 『 もうじき終わるよ 。
 
 今年の秋には星浦家の御方が
 
 神様の所に嫁いでくれるからね 。 』
 
 『 … え 、 ?
 
 ばあちゃん今 、 星浦家って言った ?? 』
 
 sypの祖母 『 そうよぉ 。
 
 この村を代々守ってくれてきた御方達よ 。 』
 
 『 え 。 そ 、 そうなん 、 ? 』
 
 「 … じゃ 、 俺行くわ 。
 
 西瓜 、 残り二人で食べーや 。 」
 
 『 え 、 ちょッ 、 まッ 』
 
 sypに呼び止められたが 、
 
 無視して俺は家に戻った  。
あの時はまだ話してなかったんや 。
 
 sypになんて言われんのかが分かんなくて 、
 
 怖くて 。
 
 
 
 そして 、
 
 その年の秋 、
 
 姉ちゃんは神様のとこに行った 。
 
 その日の夜は大人どもが馬鹿みたいに
 
 騒いでた 。
 
 そんな場所に行きたくなくて 、
 
 1人で森の中を歩きながら泣いてたら 、
 
 sypに声をかけられた 。
 
 sypとはあの日から会ってなかった 。
 
 『 c 、 ci … !!  』
 
 「 なに … 」″ グスッ ″
 
 『 あ 、 あの 、 ごめん 。
 
 気づかなくて 。
 
 ばあちゃんもciが星浦家の人間だって
 
 知らんかったと思うから 、
 
 あの時のこと許してくれ 。  』
 
 「 いや 、 いーよ別に 。
 
 怒ってるわけじゃないし … 」 ″ グス ″
 
 『 … 姉ちゃん 、 行っちゃったの ? 』
 
 「 … 」 ″ グスッ ″
 
 『 … 。 で 、 でも 、 ほらッ 、
 
 これで村ちょっと良くなるんやろ 、 !? 』
 
 「 … は 、 ? 」
 
 『 だったら 、 そんな泣くことでもないやんッ !
 
 気晴らしにさ 、 久しぶりに星でも 』
 
 「 sypにはわかんないよ … 」 ″ ボソッ ″
 
 『 … え ? 』
 
 「 sypにはわかんないよって !!
 
 身内が死んで喜ばれる人に気持ちなんて !! 」
 
 
 『 いやッ 、 なんや 、 それ 。
 
 俺はただ 、  ciのこと励まそうと 』
 
 「 だったらそんなんいらん !
 
 もう 、 ほっといてよ … 」
 
 『 … 俺だって身内が死んだときの
 
 悲しみくらい 、
 
 嫌なほど分かってるよ … !!
 
 だから励ましてあげようと 』
 
 「 … 帰ってーや 。 」
 
 『 … 』
 
 「 俺とお前は住む世界が違うんやから 。 」
 
 『 なんなん … 。
 
 ずっと内心馬鹿にしとったてこと … !? 』
 
 「 … 」
 
 『 … 分かった 。
 
 もーええよ 。
 
 ばいばい 。 』
 
 そして俺らはあの夜の
 
 たった1度の喧嘩で会わなくなってしまった 。
 
出すの遅くなってしまってごめんなさい💦
風邪引いてしまって…😓
 
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コメント
4件
あわあああ悲しすぎるううううう 励ますために行った言葉がむしろ傷つけちゃうとか辛すぎる😭😭 最後の方のciくんshpくんとの終わり方後悔してそうな書き方で天才すぎました😇😇