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???「兎白さん!!!!」???「うわぁびっくりした……何よ。そんなに慌てて」
???「何かあったの?」
???「瑠璃人さん今日部活じゃなかったんでしたっけ?」
???「どうしたんだ?」
ここは、生徒会室。「瑠璃人」が大慌てで、「兎白」の名前を呼んでいた。それを「雨花」、「橙」、「桃時」も聴いていた。
瑠璃人「今日いつも通り、部活に行ったら、部長とその他の部員の奴らが格技場で固まってて、何事かと想ったら……」
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瑠璃人「ん?なんすか?何で仁王立ちで部長構えてるんです?他の人たちも」
瑠璃人の目の前には、どすんと構えている部長とその他の部員の人たちが後ろで立っていた。
「兎白の腹積もりは知ってるぞ!!」
瑠璃人「はぁ?」
「兎白は部長の座を狙ってるんだろう!!!!」
瑠璃人「いや、今あの人生徒会長やってるんで部長をやる程多分余裕ないっすよ」
「「多分」とは何だ!!!!」
瑠璃人「いやぁあの人のことだから部長やりながらでも生徒会できそうだなぁって……ぷっはは!」
「何が「ぷっはは!」だ!ますます信用ならん!!」
瑠璃くん「はぁ……」
「明日放課後部長の座を賭けて勝負だ!!!!だが集団対一人は卑怯なので、生徒会メンバー全員で来い!!首を洗って待ってろ!!!!」
瑠璃人「えぇ……」
✦・┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・✦
瑠璃人「……てことがあったんですよ!!」
兎白「なるほど……」
桃時「ていうかあんたも余計なこと言ってんじゃないわよ!」
橙「私たちまで巻き込まれましたね……」
雨花「わたしは別に参加しても良いよ!」
桃時「いえ、無視しましょう」
橙「そうですね」
瑠璃人「まぁこっちとしては参加してやる義理もねぇし」
橙、桃時、瑠璃人もうんうんと頷くの中、
兎白「いや、参加しよう」
橙・桃時・瑠璃人「え」
「えぇぇぇぇ!?!?!?!?」
瑠璃人「何でっすか?!」
兎白「相手は部長という立場を守るため必死で頑張っている。つまり、それほど部活に真剣ということだ。それにはちゃんと応えなくては」
桃時「あんた……ホントクソ真面目ね」
橙「まぁ兎白さんが言うなら私も別に構いませんが……」
瑠璃人「はぁ……マジか……めんどくせぇ〜」
桃時「まぁやるしかないわね……」
雨花「で、どういう勝負なの?」
瑠璃人「えっと……確か……」
そして、翌日
桃時「で……」
「「何でゲーセンなのよ!!!!」」
「剣道だったら兎白に勝てる奴はそう居ない。だから公平のために、それぞれあまり経験のないゲームで勝負を行うことにした!!!!どうでしょう!!!!」
橙「いや、どうでしょうって言われても、あなたたち剣道部の部長の座を狙う勝負でどうして剣道と関係ないゲームで勝負をする発想になるんですか?」
「えぇい!うるさい!公平のためだ!俺が勝ったら兎白には剣道部をやめて貰う!!」
瑠璃人「……なっ!ふざk」
「もしお前が勝てば、俺が部活を辞める」
兎白・瑠璃人「!」
部長は冷や汗を流す。
「こちとら、本気でやってるんだよ……お前の方が部員からも人気がある。俺なんかよりよっぽど部長に向いてる。だから、俺なりの部長という立場のケジメとして、オレはやるしかないんだ」
兎白「…………とりあえず勝負をやろう」
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「まずは、瑠璃人からだ!!」
瑠璃人「えぇマジだりぃ」
「よしお前やってこい」
「はぁ……お互い大変だな。」
瑠璃人「ホントだな」
「対戦ゲームは、エアホッケーだ!!!!」
瑠璃人「やりますか」
「おう」
ゲーム開始
瑠璃人「ほーいそれ」
「はぁーいほっ」
瑠璃人「はいー」
「よいしょー」
「お前ら真面目にやらんか!!」
瑠璃人「真面目にやってまーす」
「同じく」
「本当にやっているのか?」
「「うぃーす」」
「やってないだろ!!」
結局ゲームは両者一点も入らず、ドローという結果になった。
「クソっ……次は桃時だ!!」
桃時「はいはい」
「次はお前いけ」
「はぁーい」
桃時「はぁ憂鬱」
「俺もだよ。でも頑張ろう」
雨花「…………」
この部員たちのやる気のなさ
部員に不満を持たれて
兎白くんの方が慕われてる
まるで兎白くんに妬みがあるようで
実は……恐いんだね
「この数学クイズゲームをやってもらう!!」
桃時「え?数学?」
「本気で言ってるんですか?部長。桃時さんは……!」
「いいからやれ!!こんなアホそうな女に数学で負けるなど許さんからなぁ?!」
桃時「アホそうな……女ぁ?」
橙「あぁ、桃時さんにスイッチが……」
瑠璃人「終わったなあいつ」
桃時「じゃああんたらも本気ならこっちも本気でやってやるわよ」
数分後
「参りました……」
桃時「誰かしらねぇ?アタシのことアホそうとか言ったのは……?この結果みてまだそんなこと言えるのかしら?」
「徹底的に潰された……」「もう少し手加減してくれても……」「だってあいつ数検一級持ってんだぞ?」「でもさぁもう少し労わって欲しいよな。俺たち無理やりやらされてるだけだし」
桃時「あぁ?やんのかオラァ」
「「ごめんなさい!!!!」」
部長は、固く拳を握る。
「クソっじゃあ次!橙!やれ!!」
橙「分かりました。何をやれば良いんですか?」
「クレーンゲームで五分以内に少しでも多く賞品を取れた人の勝利だ」
「よろしくな。橙さん」
橙「よろしくお願いします!」
桃時「あんたクレーンゲームなんてやれるの?前に一緒に行った時、ほとんど動かせなかったじゃない」
瑠璃人「大丈夫か?」
橙「正直あまり自信はないですね」
「(よっし!やっと勝機がみえてきた。今アイツらとの差は、一対零。ここであと三回勝てば勝てるっ!)」
ゲーム開始
橙「まずはこれですかね」
橙は、賞品を大きなぬいぐるみの前にまずは一列に並べた。
「そんなので大丈夫なのか?お前は!はははは!」
橙「…………」
桃時「橙めっちゃ集中してるわね」
瑠璃人「何で一列に並べてるんだ?」
雨花「……橙ちゃん、本当に頭良いね」
桃時・瑠璃人「え?」
橙「よし……」
橙は大きなぬいぐるみに付いている輪っかを持って引っ掛けた。そして……
桃時「あっ」
「何!?!?」
ぬいぐるみを引っ掛け、動かしたことで前にあった賞品が前に倒され、数々の賞品を落とすことが出来た。
「く、クソっ!!!!なら次は……」
雨花「はいストップ」
「「?」」.
部長は、驚き、剣道部の部員たちは雨花をはっとした様子でみつめる。
雨花「部長さん。もうやめませんか?これ以上はあなたが悪者扱いされるだけですよ。必死で守り抜いた席が悪の玉座に変わることだってあるんです。正しいと自分が思い込むことで、正しさが間違いと同じ内容の副作用を生むこともあります。脅迫による圧政は脳のない兵隊しか生まれない。あなたは部長という座にかなり執念を燃やしているようですが、今のあなたのやり方は、部活として破綻する可能性のある行為です。そうなれば一番傷つくのはあなた自身ですよ。」
「じゃあ何だよ。正しいと思っちゃいけないのか!!自分の信じたことを!!」
雨花「正しさは持っていても良いんです。でもそれを押し付けるのはダメなんです。人によって抱えている正しさは違う。正しさは押し付けるのではなく相手同士教えあって知ろうとしなくちゃいけない。正しさも決して理解することはできない。正しさを知ろうとする行為は馬鹿げてる。でもその馬鹿さが良いんです。正しさをもし押し付けたら、場合によっては相手を傷つけて、そして、自分自身が孤独な正しさを抱え続けることになるんですよ」
「…………」
雨花「……あなたは恐かったんでしょ?必死に食らいついて、がむしゃらに守ってきた自分の立場が壊れていくのが。正しさを押し付ける時ほど心に余裕はないものです。あなたはひたむきだった。ちゃんと努力した。どうしてもあなたは自分と誰かを比較するのかもしれませんが、比較するのは構いません。でも、あなたにしかない頑張り方で良いんです。その頑張り方があなたを構成するならそれで良いんです。それを、自分の気持ちを、周りの人に伝えてみるのはどうですか?あなたと同じように頑張っているなら、理解はできなくても知ろうとすることはできるはずです」
「俺の……気持ち……」
兎白「俺も言いたいことがある。こういうのは自分から言うのは良くないかもしれないが、前に部長が「俺は兎白がたまたま部長を降りたからなれただけ」って言ってましたよね?」
「……え!?何で知ってんだ?!」
兎白「たまたま格技場に用事があって行った時に聴いたんです。俺から言っても説得力ないかもしれませんが、そんなことない!!部長は、ちゃんと自分の実力で入った。俺と部長は同じくらいの実力だと先生も言ってんだ。最初からどっちかを部長にすると決めていた。だから俺の代わりだとかそんな風に想って欲しくない。部長は真面目な実力派です」
「そうっすよ!部長!」「あんたが誰よりも努力してるのちゃんと俺たち知ってるぜ!」「あんたは凄いやつだ!」「もっと色々教えて下さい!」
「お前たち……今まですまなかった。俺は剣道が好きで、好きなことに力がないって認めたくなくて、だからこんなことを……」
「もういいっすよ」「正直に言ってくれてありがとうございます!」「もっと頑張っていきましょう!」「一緒にやってきましょ!」
「……!ありがとう!お前たち!」
桃時「アタシああいう体育会系のノリめっちゃ苦手」
橙「私たちの今までの消費は何だったんでしょうか?」
瑠璃人「マジで時間の無駄じゃん」
雨花「そうかな?わたしは面白い人たちだなって想ったけど」.
兎白「俺も頑張らないとな」
ゲーセンの中でわいわいがやがやとはしゃぐ男子たちとそれをなんだかんだと笑いながらみている雨花たちなのであった。