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**はる。:** 第4話「嵐」、まじで刺さったわ!深澤が出てきた瞬間の空気感、タイトル通り「嵐」って感じで一気に引き込まれた。岩本くんがポカーンとしてるのとか、向井くんが巻き込まれてラウール&目黒と友達になる流れとか、キャラ同士の温度差が絶妙でめちゃくちゃ好き。あと佐久間の企画、何なんだろう?続きが気になって仕方ない!この学校、キャラ濃度高すぎて毎日見てたいわ(笑)
「じゃ、また後でね。」
「ん、じゃあな。」
翌朝、宮舘と渡辺はいつものように昇降口前で別れる。
今日は宮舘も風紀委員として挨拶運動に参加するようだ。
渡辺は、早足で下駄箱へ向かう。
周りをキョロキョロ見回しながら、あの派手髪がいないことを確認する。
しばらく見回し、ようやく警戒を解いて、上履きを手に取る。
ほっと息を吐いている渡辺を、背後からずっと見ている影に気づかずに…
「しょーうーたー…」
「…おわああああああああああ!!!!!!!!?????」
「お前…昨日の!!!」
あの後、渡辺は腰を抜かしてその場からしばらく動けなくなっていた。
渡辺が佐久間を警戒し、いつもより早く登校していたのもあり、その場の生徒が少ないお陰で大騒ぎにはならずに済んだのだ。
なんとか復活した渡辺は、教室に向かいながら佐久間に問い詰める。
「ってかさ、俺の意見は?まじで嫌なんだけど。」
「いやいや!翔太、絶対喜ぶやつだから!!」
不満そうな渡辺と、やけに企画の内容に自信のある佐久間。
「それに、もう1人ってのは?そいつ次第でやるかやらないか決める。」
そんな佐久間に唇を尖らせながら、渡辺は問いかける。
だが、佐久間は笑顔のまま
「ま、あと少しでわかるよ♪」
と告げた。
そんな2人の元に、どこか遠くから黄色い声が聞こえてきた。
「…お、来たかぁ?」
佐久間がニヤニヤしながら、廊下の窓を覗く。
渡辺もそれにつられて覗いてみる。
「……!」
先ほどまで自分たちのいた昇降口から校門にかけて、生徒が大勢集まっていた。
佐久間たちと同じく、早めに教室に来ていた生徒たちも何事かと思い、窓の外を凝視している。
「…お前、まじかよ…」
渡辺は、その中心にいる人物を見て、佐久間に見つめ直る。
佐久間も、本当に来たという驚きと、来てくれたという嬉しさを含めた笑顔で答える。
「…やる気、なっただろ?」
「おはようございま〜す!」
「おはようございます。」
「ほら、照!笑顔笑顔〜。」
いつも通りに校門前で挨拶運動を行う阿部、岩本、宮舘。
相変わらず表情に乏しい岩本に対して、阿部が笑顔のお手本を見せるように笑いかける。
「阿部の言うとおり。笑った方が気持ちい朝が迎えられる。」
宮舘も、阿部の真似をするようにして頬に人差し指を向ける。
「……頑張るよ。」
だが、そう言いながらもなかなか笑ってくれない岩本。
阿部と宮舘は困ったように笑う。
平和で、キラキラとした空気の中、突如悲鳴が聞こえてくる。
それも、複数の女子のものと思われる悲鳴。
その上、黄色い悲鳴。
おや?男子の大きな声も聞こえてきたぞ?
明らかに、いつもの朝とは違う空気が、校門に流れ込んできた。
3人は何事かと思い、流れ込んできた空気に目を向ける。
それは、人の波だった。
男女学年問わず、多くの生徒がひしめき合っている。
普段、この時間帯ならここまで人が集まるわけでもない。
むしろ、いつも生徒が登校してくる時間帯よりも早い時間だ。
人が多すぎて、なかなかその中心を目視することができない。
3人がなんとか波の中心を見ようとしている間にも、人はどんどんと集まってくる。
登校中だった生徒も、教室などで自習していた生徒も、学校の近くに家がある生徒は、学校の準備もしていない状態で家から飛び出してきている。
「あっはは〜、みんな落ち着いてよ〜、わら」
小さく呟いたその声は、周りの生徒の声によってかき消される。
周りが自分の声を聞いていないことなど気にしない。
異常な数の生徒に囲まれながらも、その中心を平然と歩く。
まるで、そこが自分に相応しい舞台であるかのように。
三文小説
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#Snow Man
桃紫 さく🌸
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その光景が、“彼“にとっての当たり前。
だが、他生徒からしてみれば異常な光景。
2、3年生、教員ならもう気づいただろう。
いつも通りの日常に、嵐のように現れる災害レベルの生徒。
阿部と宮舘も、誰が来たのかを察し、ただ苦笑いを浮かべる。
その中で、岩本のみは理解できないのだ。
教員が校舎から出てきて、なんとかその波を沈めようとする。
だが、そんな声など聞こえていない。
そろそろ警察がくるのではないか?と思うほどに大きくなっていく前に…
「おっはよーーーーー!!!!!!!!!!!!」
「お前らーーーー!!!!朝からうるせぇんだよ!!!!!!!!!!」
昇降口前から、多すぎる生徒の声を掻き消すほどの大きい声が響く。
その声に、またもや阿部と宮舘は苦笑する。
その2つの響いた声によって、先ほどまで何もかもかき消していた声が静まる。
その視線の先、昇降口の前に立つ2人。
密かに大声代表と呼ばれている、佐久間と渡辺だった。
そして、2人は大勢の生徒の中心。
突如現れた嵐のような生徒の元は駆け寄る。
「“ふっか“ぁ!!!久しぶりだぁい!!!!」
「“ふっか“、お前、まじ何してんだよ!?」
佐久間は抱きつき、渡辺は肩を揺らす。
「え〜?誘ってきたのはそっちじゃ〜ん!わら」
注目の的…深澤は、楽しそうに笑っていた。
「………どういう、ことなんだ…?」
落ち着き始めた生徒は教師たちによって強制的に教室へと連行されていく。
それでも、スマホの連写音や黄色い悲鳴、なんとか深澤の姿を目におさめようとする生徒は止まない。
そんな光景を、岩本は呆然と眺めていた。
確かに、前にも何回か今回のようなことは起こっていた気もする。
だが、そんなことに興味もなく、誰もが教室を出ていく中、岩本は教室に残っていた。
阿部も一緒に教室に残ってはいたが…
隣でニコニコ笑っているのだ。
知らなかったわけではないのだろう。
つまり、この状況に驚いているのは新入生と岩本のみ。
「……ふっか………深澤先輩は、不思議だよねぇ…普段サボり魔なくせに、みんなと同じように登校しただけであの騒ぎ…」
そんな岩本の隣で阿部はニコニコとしたまま、深澤、佐久間、渡辺を見つめている。
「ほんと、不思議なやつだよ。」
宮舘も、にっこり微笑んでいる。
岩本は混乱している。
本当に不思議すぎないか?
確かに人気者だとは知っていたが…
サボり魔だぞ?と。
ただ授業をサボりまくっているサボり魔だぞ?と。
「……意味、わかんねぇって…」
こめかみを抑えながら、ゆっくり顔を上げる。
「……!」
すると、一瞬だけ深澤と目が合う。
深澤は、そのまま少し走りながら岩本に近づく。
佐久間と渡辺も不思議そうにそんな深澤を見つめている。
阿部と宮舘も不思議そうにしている。
「………は?」
そして、岩本が1番不思議に思う。
すると、深澤は何も言わずに、岩本の胸ポケットに触れる。
「…は!?おまっ…!!」
急な行動に岩本は深澤を引き剥がそうとしたが、すぐに深澤はしゃがみ込み、岩本の腕は空を切る。
「ふはっ!おもろ〜、これだけでそれとか。」
混乱している岩本を揶揄うように笑いながら、顔の前で手のひらをフラフラとさせる。
その行動に、岩本の怒りメーターは少し上昇。
「……それ、返すね〜。もう取られないようにしなよ〜?わら」
明らか不機嫌になった岩本を無視して、深澤は先ほど触れた胸ポケットを指差す。
その中には、岩本の名札プレート。
驚く岩本に背中を向け、深澤は最後に…
「委員長さんって、不用心だねぇ〜…俺、心配になっちゃうよ?“この学校“、が♪な〜んて!わら」
岩本に満面の笑顔で煽った。
岩本は何も言っていないのに、火力高めの煽りをした。
阿部、宮舘、佐久間、渡辺は固まる。
視線は、深澤から岩本へ向かう……
「……………」
岩本は、ギチギチと名札プレートを握りしめた。
「はぁはぁ…な、なんだったん……?」
一方で階段の片隅。
向井は1人、息を整えていた。
「きょ、今日こそお祭りだったん……!?」
向井は何も知らないまま、生徒の波に巻き込まれていたのだ。
いつも通りお気に入りのプレイリストを流しながら、ゆっくり小鳥を眺めて登校していただけなのに…
校門に足を踏み入れた瞬間、人の波に飲まれたのだ。
そのまま、何もわからずにただ波に流れを任せ、今ここに辿り着いた。
「なんか、みんな『深澤先輩…!?』『サボり魔の!?』『顔面良……!?』『初めて見た〜!!』とかいっとったよなぁ…深澤先輩…なんやっけ、学校1の自由人やったっけ…?」
向井はスマホを開く、が…
「電波悪すぎん!?全然開けへんやん!!」
生徒が一気に使っているのだろう、それに向井がいるのはどこかとつながる階段の隅だ。
それは、電波が弱いに決まっているだろう。
なんとか電波が通じないかとスマホをブンブンと縦に振る向井。
その背後から、静かに近寄る影。
圧倒的なオーラを持つ影…
「………?」
向井はゆっくり振り返る。
「……へ…うああああああああっっっ!!!!!!!」
そして、絶叫をあげた。
「あれ?昨日転んだ子じゃ〜ん!」
そこにいたのは、同じく流されたのか、もしくは逃げてきたのか…
ラウールと目黒が立っていた。
「……おい!」
「ひあっ!?」
あまりにも急すぎる出来事に後ずさる向井の腕を、目黒が強く引っ張る。
「………っっっ!!?///」
向井は、声にならない悲鳴をあげる。
なぜなら、向井はいつの間にか目黒の腕の中にいたからだ。
つまり、目黒に抱きしめられている。
一体、どういうことなのだろうか?
「後ろ、階段あるだろ?気をつけろよな。」
「……は、はひ……」
頭の上から囁かれる心地の良い低音ボイスに、向井は心臓の音が鳴り止まない。
「う〜わ!また王子様ムーブじゃん!!w」
顔を真っ赤にする向井と当たり前といった顔を貫く目黒を見て、ラウールは後ろで笑っている。
ようやく目黒の腕の中から解放してもらえた向井はその場で座り込む。
(こ、これは夢なん…?それとも、今日俺に何か起こるん?)
今日起こった光景の全てがあり得ないことで、向井は今日死ぬのではないかと考えてしまう。
「……そ、そのっ!2人は、なんでこんなとこにおるん…?」
恐る恐る、向井は2人に問いかけた。
その質問にラウールは笑顔で答えた。
「ここ、俺とめめの秘密の場所なんだよ!ね!」
「昼とかもここで食べてる。」
目黒も頷く。
どうやら、この学校の人気者である2人はどこにいても生徒からの視線を受けるため、どこか誰もいない静かな場所がないかを探したとき、ここに辿り着いたようだ。
授業以外の時は、基本的にここにいることも多いようで…
「……お、俺、2人のパーソナルスペースに……!」
つまり、ここは2人のパーソナルスペースであり、向井は無意識にそこに侵入してしまっていたようだ。
すぐにここから出た方がいいのでは?と思い焦る向井をラウールが引き留める。
「まあまあ!君は特に害なさそうだし…そうだ!LINE交換しな〜い?ね、めめも!」
「………ぇ…?ええのっ!?」
そのまま、笑顔でスマホを差し出された。
恐る恐る震える手で2人とLINEを交換する。
「へぇ〜、向井康二くんって言うんだ〜!俺、知ってると思うけどラウールね!よろしく、康二くん!」
「俺は、目黒蓮。康二、でいいかな?」
「……ひあぁぁぁぁ……す、好きに呼んで欲しいです……!」
名前を呼ばれたことに感動を噛み締める向井。
なんと言うことだろう。
向井は学校の人気者であり、憧れの生徒会である目黒とラウールと“友達“になってしまったのだ。
それに、一緒にここで昼食を食べる約束までしてしまった。
「あれぇ!?俺って佐久間と翔太と別クラスじゃん!!?」
「お前…自分のクラス把握してねぇの!?w」
「サボってっからだよ!」
廊下を歩っていた深澤、佐久間、渡辺。
佐久間と渡辺はA組であるため、手前の教室に入ろうとした。
だが、なぜかそこに深澤も入ろうとしてきて…
どうやら、今初めて深澤は自分はB組であることを知ったようだ。
「え〜…俺だけハブじゃんー…」
少し不服そうにしながらもB組の教室に足を踏み入れた。
「きゃあああああっ!!!!!」
足を踏み入れた瞬間響き渡る黄色い悲鳴。
「みんなぁ、おっはよ〜。あ!福山せんせ〜い!ひっさしぶり〜、俺の席ってどこですか〜?」
そんなクラスメイトに手を振りながら、疲れたような顔をしている担任に声をかける。
クラスメイトの声で担任の声は聞こえないが…
どうやら、1番後ろの窓側の席のようだ。
「あはは〜、やった〜。ん、“今日は“よろしくね〜。」
「お、おぉ…」
隣の男子に笑顔を向けて席につく。
席に座ったのはいいものの、担任の話は聞かずに外の景色を眺めている。
深澤が学校で普通に授業を受けている理由。
それは、昨日の佐久間とのやりとりがあった。
『文化祭、おまえとステージ立ちたいなぁ〜』
昨夜、深澤の元に唐突に届いたメッセージ。
「佐久間から?」
佐久間と最後に連絡をとったのは確か2年前のはず。
なぜ急に?と疑問に思いながら深澤は佐久間に返信を送る。
『急にどしたの?』
『今度の文化祭、お前来んだろ?最後なんだしとびきり目立とうぜ!』
佐久間から返ってきたのは、まさかの目立とうという提案だった。
「……なんだよ、それ…」
少し呆れつつも、深澤は少し考える。
確かに、深澤がステージに立てば目立つだろうし、大騒ぎになるだろう。
それに加え、佐久間曰く渡辺もついてくるようで…
目立たないわけがない。
なんなら歴代文化祭1のレベルじゃないか?
「おもしろそーじゃん。」
深澤は薄く笑う。
『いいじゃんいいじゃん!!』
『おお!乗り気で何より!』
深澤の返信に、佐久間も嬉しそうに返す。
深澤はスマホを置いて寝る準備をしていると…
「…ん〜?まだなんかあんの〜?」
佐久間からまたメッセージが届いた。
その内容は……
『企画とか話したいし、明日、7:30学校来いよ〜』
『もし来なかったら、お前は俺らとステージに立てません!』
『じゃ、おやすみ〜』
「…はあああああああああああああ!!!!!????」
「ったく…佐久間のやつ……俺、早起き苦手なんだけど?」
そして今朝、深澤は憂鬱な気分で学校に登校していたのだった。
もちろん、朝の大騒ぎのせい気分は良くなったが…
放課後。
深澤、佐久間、渡辺は校舎裏に集まっていた。
どうやら企画説明が行われるようだ。
なんとか深澤を探す生徒たちから逃げ切り、ようやく誰もいない場所として辿り着いた場所だった。
今日、深澤は初めて一限目から六限目まで顔を出していたのだ。
生徒だけでなく、教師も驚いていた。
今まで深澤が学校に来ることはあったが、基本的には体育の授業のみや二限ほど受けて空き教室に向かうことがほとんどだったのだ。
佐久間と渡辺も、雑草の生えた地面の上であぐらをかいている深澤に驚きが隠しきれない。
たしかに放課後に集まると伝えていたが、まさか本当にいるとは正直期待していなかったのだ。
「……んで、何すんの〜?」
早速本題に入ろうと、深澤が佐久間に問いかける。
「良くぞ聞いてくれた!問題!!さいっこうに青春で、さいっこうに目立つもの、な〜んだ!!はい、翔太!」
「は!?…え…は?」
「ぶっぷ〜!時間切れで〜す!ほい、ふっか!」
いきなり質問を質問で渡辺に返し、考える渡辺を置いていく佐久間。
次に深澤に回答権を渡し、深澤は笑顔で
「え〜?“俺“、じゃない?わら」
自分と答える。
「にゃははは!間違ってはねーけどぶっぷー!!」
飛ばされて不機嫌そうにする渡辺と、自分に自信がありすぎる深澤を見て笑う。
「正解はね〜…」
佐久間考案の企画に、渡辺は目を見開き、深澤は薄く口角を上げる。
そして…
「おもしろそーじゃねぇか。」
「俺も、ちょっと頑張ろっかなぁ?」
「ニヒッ!そう来なくっちゃ!」
渡辺、深澤、佐久間は笑顔で準備を始める。