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#1 飛べなくなった雛烏
※時系列謎です
start⬇
日 「あっ─────」
その日から俺は飛ぶのが怖くなってしまった─────
菅 「─やっぱ日向,今日も来ないか…」
澤 「日向が試合で怪我してから約3週間,部活に顔を出さなくなったな…」
旭 「あの日向が飛べなくなるなんてね…」
澤 「無理もない。着地に失敗して,膝が壊れたんだからな。飛ぶのも怖くなるさ。」
菅 「…なあ影山?日向なんか聞いてない?その〜部活関連のこととか」
影 「あいつ,俺の事避けてます。俺が声掛けたらすぐ居なくなるんすよ」
月 「王様だけじゃないよ。僕も,山口もここ最近は避けられてる。何が原因で避けてるかは知ったことないけど。」
山 「俺,1回日向とちゃんと話し合おうと思ってメールしてみたんだけど…「ごめん。」ってしか言われなくて。無理だった」
月 「大体,たかが膝が壊れただけで3週間部活来ないとか有り得ないでしょ。何がそんな怖い訳?あのおチビ」
山 「つっきー。“たかが膝が壊れた”。“されど膝が壊れた”。意外と大きいんだよ,身体の何処かが壊れるのは」
月 「…ん,」
菅 「どうしたら前みたいに部活に顔だしてくれるかな…」
影 「ほっとくしかないんすかね」
田 「それだと一生こねーよな〜」
谷 「日向…大丈夫かな…」
母 「翔陽,また部活行かなかったの…?あんなに楽しそうにしてたじゃない…」
日 「…ちょっと,まだ膝が心配で笑もう少ししたら行くよ…笑」
母 「そう…?何かあったら言うのよ」
日 「うん…ありがとう」
ここ3週間,俺は部活に行けなかった
膝が壊れてるを言い訳にして
部活どころか,バレー部員を見ると避けるようになった
特に影山,あいつは薄情に見えるけど意外と人のことを思ってるところがある
俺が倒れた時,1番酷い顔をしてたのも影山だった
俺だって飛びたいし,バレーはしたいし,皆と一緒に居たい
けど,次膝が壊れたらもう俺は飛べなくなる
それを考えたら足がすくんで,いつもは軽々と飛び越えていた壁も
今の俺には乗り越えられない,分厚い壁に見えていた
日 「俺,こんな弱虫だったかなあ…笑」
end