テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
983
1,645
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
はあ〜。
今日も無事終わった!
すごい達成感。
気持ちいい。
何万人もの人前に立って、パフォーマンスをすることの喜びと高揚感はたまらない。
「佐久間!」
振り返ると照がいた。
「お疲れ。」
頭をポンポンされた。
「おう、照。おつかれ〜」
笑顔で応える。
「今日も最高だったよな!オレ、毎回だけどめっちゃ感動しちゃうんだよね。」
「そうだな。」
「……反応薄いなぁ。」
怪訝な顔をする。
「そんなことないよ。俺も感動した。」
再び照は佐久間の頭をポンポンとしながら、いつもの、右の口角だけをあげる笑顔を見せた。
「オレさ、今でもこんなステージに立ててることが夢みたいで、ほんとに夢だったりしてって思うことがあるんだよね。」
「そんなことないよ。俺も感動した」
再び照は佐久間の頭をポンポンとしながら、いつもの右の口角だけをあげる笑顔を見せた。佐久間も笑顔になる。
「オレさ、今でもこんなステージに立ててることが夢みたいで、ほんとに夢なのかもって思うんだよね」
「そうだな」
「なんだょ〜。さっきからそればっかだ な。照、疲れてる?」
照の顔を覗き込む。
照は顔を背けながら、佐久間の目を手で覆い隠した。
「見んな」
「え?なんでだよぉ。ちょっと手を退けてよ」
「やだ」
「ちょっ、照?」
照の手を両手で掴んで退けた。
照は顔を背けたまま。
「照?」
佐久間の顔が不安そうに歪む。
いつもの照らしくない。
いつもは何にも動じず、クールだ。
どうして顔を逸らすのだろう。
「ライブでなにかあった?」
背けている照の顔が俯く。
佐久間の頭の中は疑問符でいっぱいだ。
照から話しかけてきたのに、どうして自分とまともに目をあわせてくれないのか謎だ。
(オレ、何かしたかな?知らない間にやらかしたのかな?)
「照う~」
不安で泣きそうになる。
佐久間は顔をさらに歪ませた。
そんな様子に気づいた照は目の端で佐久間を見た。
はっと息を飲む。
「あ……ごめん。」
「ごめんって言う前に、なにがあったのか教えろよ。オレどうしたらいいかわからないだろ」
「……ごめん」
「で、なにがあったの?」
再び沈黙。
佐久間は照の言葉を待った。
「お前さ…」
照は重い口を開いた。
「うん」
相槌を打つ。
「今日さ……」
「うん」
「なんで……あいつに抱かれてたんだよ……」
そう言って照は唇を噛んだ。
「え?」
佐久間はなんのことか分からなくて、目を丸くして、バチパチと瞬きをした。
おでこに指を当てて、うーんと考えてみる。
うーん、うーん…..
どんなに考えても思い当たることはないばかりか、抱かれてたってなんだ?と思った。
「抱かれてたってなんだよ。そもそも、あいつって誰だよ」
照は噛んでいた唇をさらに噛み締めた。
「オレ、誰に抱かれてたっていうんだよ。てか、そもそも抱かれてたってなんだよ!照のえっち!」
佐久間は顔を赤くして両腕で自分の体を抱きしめた。
「お前、あいつにお姫様抱っこされてたじゃん!」
え?
佐久間はきょとんとした顔で照を見た。
今、照が言ったことはどういうことか頭の中で整理しようとした。
だけど、何が何だかわからなくて、考えがまとまらなかった。
佐久間が四苦八苦していると、
「めめに抱っこされてたじゃん!
なんで簡単に人に体、預けるんだよ」
佐久間はパニック💦
「照!ちょっと待って!
めめはメンバーだし、そもそも男同士だよ。
抱かれるとか……えっちな言い方するなよ。
単なるスキンシップだろ?」