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照は怒っている…のか?
どちらかと言うと怒るというか、駄々をこねられているように見えなくもない。
佐久間はわけがわからないし、照がえっちな言い方するし、顔がますます赤くなってしまった。
そして照の暴走は続く。
「スキンシップっていうのはな、肩を叩くとか、握手をするとか、そういうもんなんだよ!
でも、お前とめめのスキンシップはなんだ!王子様とお姫様さながらだったじゃんか!」
「王子様とお姫様……」
照は何を言ってるんだろう。
どっちがどっちかわからないけど、めめと佐久間が王子様とお姫様のようだと主張してくる。
「待って。照、落ち着いて。
なんでそんなにめめにお姫様抱っこされたことに怒ってるんだよ。
オレたちのスキンシップって普段も結構イチャイチャじゃん。特別な感じでもないだろ?」
佐久間の言葉を聞いて、照は首を左右に振る。
足を踏み鳴らし、本当に駄々をこねているような感じ。
「俺にはいつも以上に見えたんだ!
めめに抱っこされて、しまいには抱きついて……」
照は佐久間から顔を背け、再び唇を噛む。
(照、どうしちゃったんだろう…佐久間さんには理解不可能ーーーー)
「どうしたの?なんか言い争いしてるような声が聞こえてきたけど。」
少し心配そうな声がした。
振り向くとそこにはめめが立っていた。
2人は驚く。
照はバツが悪そうな顔をしていたが、めめの登場は佐久間にとって救世主が現れたようなものだった。
「めめぇ〜!」
佐久間はめめの胸に飛びつく。
めめはびっくりしたような顔をして、それでも飛び込んできた佐久間の肩に手を置いて受け止めてくれた。
「珍しいけど、2人は喧嘩でもしてたの?なにがあったのか聞いてもいいかな?」
穏やかな、いつものめめの声。
佐久間はめめの声を聞いて、凄く安心した。
だが、さっきまでしていた照との会話をどう伝えていいものかと悩む。
照がしていた、抱かれたとか抱いたとかという話を当人同士で話すのはこの上なく恥ずかしい。
佐久間が混乱してあたふたしていると、
「今日、なんで佐久間のことをお姫様抱っこしたんだよ?」
照が口火を切った。
真っ直ぐめめを見つめている。
めめも視線を返した。
「俺が佐久間くんを抱き上げたのは、そうしたかったからだよ。
あの時俺は佐久間くんを愛しく思ったんだ。」
(え…)
佐久間はめめの言葉に驚く。
今、めめの口から聞いた言葉が頭の中で繰り返される。
(い、愛しい…愛しい…愛しい…?)
顔が一気に赤くなる。
顔ばかりか、耳も、首も、胸元も赤く染って、突然の言葉に急に目がうるうるしてきた。
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