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「お、お邪魔します」
僕はおずおずと中に入った。館主さんが座っているであろう椅子の隣には猫のような黄色い瞳に白と黒が混ざったような髪の先程話していたお付の執事さんがたっていた。その部屋だけ何故か洋風と和風が混ざった感じだった、所々装飾の植物が置いてあり、壁には絵画があった
お付の執事「良くいらっしゃいましたアルトさん。あと、そしちらの方は?」
新人執事の名前はアルトだったらしい。
アルト「館内をウロウロしていましたので…ご挨拶をさせるべきかなと思い連れて来ました。勝手なことをして申し訳ございません」
その声に恐怖はなく、真実のみを伝えていた。一瞬お付の執事は僕の方を見たが直ぐにアルトさんの方へ視線を戻した
お付の執事「まあいいでしょう。主様…お客様です。ご挨拶なさってください」
そう椅子の向こうの館主に促す。僕はいろいろな想像をしていた。
館主「さっき振りだね。楓くん」
そう言って椅子から立ち上がり振り返ったのは紛れもない優夜さんだった。僕は自分でもびっくりするくらい間抜けな声がでた
「優夜さん!?」
優夜さんって僕と同じ位の歳だよね…そんな人が館主になれる物なんだなぁ
するとお付の執事とアルトさんに優夜さんは言った
優夜「怜、アルトくん、楓くんに自己紹介した?」
優しい眼差しで2人を見ていた。子供っぽい先程までとは違い、今の彼は大人のようだった
怜「俺は怜です。優夜様の1番側近の執事で、主様のお世話、この館の掃除等を主に仕事にしています」
怜と名乗った執事は僕にお辞儀をして目で次は君だよと言うようにアルトさんを見た
アルト「私はアルトです!打ち合わせでは私は料理と医療を専門的にすると聞きました!よろしくお願いします!」
その挨拶は僕に向けてではなく優夜さんに向けてな気がする。挨拶が終わったあとアルトさんはほっと胸をなで下ろしていた
優夜「元気な子が入ってくれて良かったよ。こいつ本当に僕以外には冷たいから…アルトくんが入るだけで館の雰囲気が随分変わるよ。ありがとう」
言い終わったあとアルトさんが思い出したように喋り出した
アルト「そうだった!館主様…私からお願いするのはあれ何ですが…」
アルトさんが言いかけているときに優夜さんは答えた
優夜「楓くんの足のこと?もう治したよ!」
それを聞くとアルトさんは物凄く驚いた顔をして僕の方を見た僕は自分の足を触って痛くないかを確認した
「い、痛くない…」
そのあとも何回か触ったが、やはり治っていた
優夜「ね!治ってたでしょ」
優夜さんは仁王立ちをして所謂ドヤ顔をしていた。それを見て怜さんは「主様…」と呆れたように言っていた。だんだん元の優夜さんに戻って行っていた
優夜「ま、2人ともこの館に特に厳しいルールとかは無いよ!あ、ちなみに僕の事はなんて呼んでもいいよ!」
うきうきしたようにこちらを見たが、僕は呼び捨てする勇気もあだ名を付ける勇気も無かったため、優夜さんと今までどうり呼ぶ事にした。
優夜「そうだ、思い出したけど今地下2階の格闘場には入らない方がいいよ。どうしても入りたいならぼくにいってね。」
急に真剣な顔になりそう告げた。
「何でですか?」
僕は言うつもりは無かったが、いつの間にか言っていたらしい
優夜「それはね、今“しー”と“らー”が喧嘩してるからね…喧嘩し始めると物を壊すし、五月蝿いしでね」
苦笑いをしながら続けた
優夜「彼ら戦闘以外に脳が無いから、話し合いで解決なんて無理だよぉ…」
そう言って大きく溜息を着いた
僕は何となくこう言った
「優夜さんってどうして館主とやらになれたんですか?」
その言葉を言うと優夜さんは目を白黒させだした。またまずい質問をしてしまったと自分を殴りたくなった優夜さんの変わりに怜さんが話し出した
怜「主様は“幼い頃”色々ありまして…それに関係している方々を最初は住まわせて居たのですが…その方々が何かしらの病気でどんどん無くなってしまい最終的には誰でも許可する様になったらしいです」
らしいです?じゃあ自分で見た訳では無さそう
「怜さんはいつからここに居るのですか?」
僕がそう聞くと直ぐに答えてくれた
怜「3年やそこらですね。正確には覚えていませんが」
語尾が曖昧だった物の来て余り経っていないようだ僕らがそんな話をしていると外からとても焦った声で優夜さんを呼ぶ声が聞こえた
???「館主!館主!いるか!?」
その声で皆察したのか静かになる
優夜「どうしたの?僕はここに居るよ」
真剣な声でそう言ったすると直ぐに返ってきた
???「シェーグとラールが、彼処防音室なのにとても大きい音が聞こえて…怖くて私達誰も入れなくて」
それを聞いた瞬間優夜さんがニヤリと笑った
優夜「それ僕も入れてもーらおっと」
僕は頭が回らなかった
えっと今は凄い音がして、喧嘩してて、シェーグさんとラールさんが?全く分かんない
全員「駄目です貴方まで戦闘に参加されては困ります!」
とても慌てた声で僕以外の全員が止めていた
優夜「ちぇー分かったよ…甘白あいつら止めて来るからお菓子作っといてねー」
甘白?だれの事だろお菓子?
優夜「楓くん君は僕と一緒にお勉強だよー!」
そう言われた後、僕は手を引かれ、階段を降りた。