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「かなしい」
その一言で終わらせてしまうの?
そんな簡単な言葉で
もっと噛みしめて
噛んで、砕いて細かくなって
忘れて。
そう叫んだって、ぽっかり空いた穴は埋まらない
背を向ければ
「さようなら」の合図
もう言葉なんてあるわけなくて
どこかの感動的なドラマとは違くて
そこに涙も、想いもない
所詮その程度なのだと、この最後が物語っている
それを私たち2人は知っている
桃色を紫が追いかけるように染まり
影が溶けていく
────────空にあいつが降った
空に降ったんだ─────────
歩く音も溶けていって
もう何も考えたくないの
そう思うのに、回る思考は私を蝕んで
「さようなら」さえ、飲み込んだ