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寝室では物が飛んでいた。
「近寄らないで!
このどすけべ!」
私はパキラの事を話し、ゼルゼディス様からメフィーネさんとの過去を聞いてしまったのだ。
「あのねぇ…
私が本当にどすけべなら…!」
ゼルゼディス様は闇魔法で、投げつけられる本を避けつつ、反論する。
もちろん、そんな反論は聞いてないのだが…
「言い訳しないでよ!
変態、すけべ、ばか!」
後の罵り言葉には、ピー!が入るので、お聞かせ出来ない。
「エシャロット、落ち着いてください…!」
「あなたこそ、下半身を落ち着かせたらどうなの!?」
私は言い返す。
だが、段々と腕に力が入らなくなり、私は本棚の側で泣き落ちた。
過去の話なのは分かっている…
だけど、私なんか愛されても居ないのに…
飾りの妻なんてもう沢山だわ…
「エシャロット…
すいませんでした…
私が…
バカで変態ですけべでした…」
「下半身男を…忘れてましてよ…」
私は泣きながらそう言った。
「エシャロット、今は私が愛するのはあなただけなんです…
信じて…もらえないかも…しれませんが…」
「信じられないわ。
私はあなたとの結婚を命令されて、あなたは第1王子の命令だから、仕方なく私を受け入れた…
ただそれだけじゃないの!?」
私は言う。
涙は止まらなかった。
散々だ。
「エシャロット、真実を話しても私を嫌わないでくれますか…?」
ゼルゼディス様はハンカチを差し出しながら
、そう言った。
「し…ん…じつ?」
「私は…
アリアに魔法で暗示をかけ、さらにシャンクの奴には操作系恋魔法を使いました。
この婚約破棄から始まる結婚騒動の一件、すべて黒幕は私なのです…」
ゼルゼディス様はそう言った。
私はすぐには彼が何を言っているのか、理解出来なかった。
「うそ…でしょう…?」
「本当です。
謝っても許してもらえないかもしれませんが、本当に悪かったと思っています…
私はそれでも、あなたと共に人生を過ごしたかったのです…」
「だけど、どうして…?
私はあなたとの面識は無いわ…
噂には下っ端魔導士がいると聞いていたけれど…」
私はやはり、彼の言っている事が理解出来なかった。
「今世ではね…」
ゼルゼディス様は少し寂しそうな表情でそう言った。
「え…!?」
今世…では…?
今世…
まさかこの人…
「あなた一体誰なの…?」
私は少し怯えながら、そう尋ねた。
「私は、前世では猫でした…
子猫で野良になり、ダンボールの中に真冬に捨てられました。
とても寒くて、死にかけていたその時、ある女性が私を抱き上げました。」
ゼルゼディス様が語る。