大森、板付き。司会席に立っている。
大森「皆様、お待たせいたしました。二作目にして、『庶幾の唄』に要らぬトラウマを植え付け兼ねない問題作、『庶幾う唄』と、そのサイドストーリー篇『では また会いましょう』の二作品です。」
一同、拍手。
作品紹介の動画が流れる。
大森「まずは、読者様からの、暖かいメッセージをご紹介いたします。」
こちらのストーリーを初めて読ませていただいた時、泣くのを堪えきれずに嗚咽しながら最初から最後まで読みました。すごく切なくて苦しくて、でもそれぞれの愛情の深さに感動してそして庶幾の唄の歌詞にちゃんと沿っていて、曲調は明るいから逆にまたそれが涙を誘い、、、
大好きな作品で何度も読み返していま す。
また会いましょう、もまた同じくらいに大好きなんですよね。
リョーカさんが切ないしひろぱも切ない。
(aya さん)
初めて触れるテーマのもので、とにかくリョーカは色っぽくて、口は悪いけど、誰よりも涼ちゃんの事を大切に思っていて、 涼ちゃんは純粋でこころが綺麗で、ひたすら元貴君の事を思っていて、若井さんの恋心も切なくて…。
(しらす さん)
庶幾う唄は私が初めてテラーの作品で号泣したお話です。リョーカが現れたことによって複雑になる恋愛関係の中で過ごす3人(4人)を見てて、思わず涙が出てました。リョーカも最初は少し元貴くんに嫌われていたけど、話が進むにつれて、涼ちゃんのことを大切にしているのが伝わって、大好きです。恋愛というジャンルだけでは表せないような作品だと思います。
(ゆ さん)
大森「皆様、熱いメッセージを、本当にありがとうございました。それでは、お待たせいたしました。三人衆の登場です。」
一同、拍手。
大森元貴、藤澤涼架、若井滉斗が並んで上手より登壇。舞台の真ん中でお辞儀をする。活動休止を無事に終え、復帰したのちのUtopiaの衣装で登場。
大森「それでは、自己紹介から、どうぞ。」
元貴「はい、えー、元貴です。なんだろ、この作品は特殊すぎて、もはやパロディだと思うのですが、パロディと言い切れない重さというか、不思議な魅力を持っているなぁと感じています。涼ちゃんどう?」
涼ちゃん「今回、僕が特殊を担っているので、なんとも言えませんが…。僕が言えることは、リョーカくんと人格統合されて、僕はリョーカくんの強さを分けてもらった気がします。今、凄く、幸せです。」
大森「では、若井さん、どうぞ。」
若井「いやぁ…ツラいっすよね、こんな役回りアリ?っていうくらい、俺キツい役でしたね…。今、頑張って思い出に昇華中ですけど、まあ、でも、うん、凄くいい恋…ですね。俺の中ではまだ終われてないんで。」
大森「…ありがとうございます。それでは早速、質問コーナーに参りたいと思います。えー、こちら、沢山のご質問頂いておりますので、皆さん頑張ってください。」
元貴「ありがたいですねー。」
涼ちゃん「ねー、ありがたい。」
Q.元貴くんへの質問です。リョーカがいなかったら涼ちゃんと付き合ってないと思う?
(かの さん)
元貴「おー…これは…どーかなぁー…。もしかしたら、若井との同居にヤキモキして、告白してた…かもしれないし、現状のまま涼ちゃんをそばに置いてやり過ごしてたかもしれない…。でも、確実に自分の手の中には置いてるだろうな、とは思いますね。」
大森「なるほど、形には拘らず、とにかくそばに置く、と。へえ。」
元貴「おいこっち見んな。」
Q.涼架くんへの質問です。人格統合してから自分の中にリョー力を感じることがある?
(かの さん )
涼ちゃん「ありますねー、まず、記憶も統合されたので、まあボンヤリではありますが、ああ、リョーカくんと元貴、こんな事あったんだなぁ、というのは、あります。」
元貴「…そうね。」
若井「…え、涼ちゃん、リョーカの記憶あんの? まじ? え、俺との事も?」
涼ちゃん「…そこは、ノーコメントで。」
若井「おいマジかよぉ! めっちゃ気まずいやん!」
元貴「はいはい、それで?」
涼ちゃん「…ごめんね。えっと、なんだっけ、あ、そうだ、それでね、リョーカくんの、強さを与えてもらった気がする。前は、みんなに守られてばっかりだったけど、自分でもしっかりしないと、って。 」
元貴「独り言が増えてるのは、リョーカの影響?」
涼ちゃん「それはただの独り言。」
若井「最近、ちょっと涼ちゃん、なんか色気出てきてない?それはリョーカの影響かなって思って…る…けど………元貴、眼、怖ぁ。」
元貴「お前そういう眼で涼ちゃん見てんの?」
若井「違う違う! 一般論として!」
元貴「(小声で何か言う)」
若井「ちょっと怖いんですけどこの人!」
大森「怖いんで次いきます。」
Q.若井さん、最後にリョーカとの思い出を閉じ込めた箱、時々見返してますか?
(ゆ🍏🎹💛 さん)
若井「…いやいや、俺を誰だと思ってんですか。後腐れ無い、器の大きな若井さんですよ? そんな、一度仕舞った思い出をまた引っ張り出すなんて、そんな…ねえ、やるわけないじゃないですか…。」
元貴「昨日若井ん家行ったら、枕元に箱置いてました。」
若井「言ーうーな!言うなそういうこと!」
涼ちゃん「若井…。」
涙を拭う涼ちゃん。頭をかいて困った笑顔の若井。
大森「…次、いきますか。」
Q.3人は、リョーカの話をすることはある?
(ゆ🍏🎹💛 さん)
若井「これはねー、無いです。」
涼ちゃん「僕と元貴は、時々話したりするんだけど、三人では…ないかな。」
元貴「だいぶ気不味いんでね、この話題。俺と若井も、ほんとに、たまーーーに、話した…かな?」
若井「そうね。流石に俺と涼ちゃんはね、話せないわ。いろいろね、複雑な心境になっちゃうでしょ。」
涼ちゃん「…そうだね。」
元貴「というわけで、だいぶセンシティブですね。三人にとって。リョーカの話は。」
大森「…なるほど。(手元の紙を見て)…えー、ここで、皆さんにサプライズゲストのご紹介です。」
騒つく一同。壇上の三人も、顔を見合わせ、知らない知らない、と首を振る。
大森「それでは、満を持しての登場です。藤澤涼架さんの第二の人格、リョーカさんです。」
一同、悲鳴に近い歓声を上げる。
若井が、勢いよく上手を振り向く。
スポットライトを浴び、Utopiaのアンコールの衣装で、ハーフアップにしたリョーカが登場。
若井が駆け寄って、舞台右寄りで抱きしめる。二人に向けて拍手をする元貴と、泣いてしまう涼ちゃん。
若井「うそぉ!! リョーカ?! ほんとに?!」
リョーカ「苦しいって、滉斗。」
リョーカが困ったように笑いながら、若井の背中を優しく叩く。若井は身体を離し、リョーカの顔を両手で包み、しっかり見つめて確認すると、そのまま口付けた。
会場がどよめきと歓声で湧き上がる。
若井に手を引かれて、リョーカが舞台中央へ移動する。
大森「では、リョーカさん、自己紹介をどうぞ。」
一同、盛大な拍手を送る。リョーカの登場に涙ぐむ人もいる。
リョーカ「あの…、リョーカ、です。あの、なんか、俺が消えてから、皆さんがすごく、俺に会いたいってコメントくれてたって聞いて、びっくりして…。ありがとうございます、嬉しいです。あと、滉斗、…「では また会いましょう」が、叶ったね。」
若井に向けて笑顔で言うリョーカ。若井と、なぜか涼ちゃんが号泣。
舞台下のスタッフから、タオルを二つ手渡される元貴。リョーカにひとつ手渡し、元貴とリョーカがそれぞれ涼ちゃんと若井の涙を拭く。
大森「…いかがですか、みなさん。こんなことも出来ちゃうのが、PAROMONYなんです。素晴らしいでしょう? もう一度、リョーカさんに拍手。」
割れんばかりの拍手に湧く会場。全体に向かって、何度もお辞儀をするリョーカ。
大森「では、早速ですが、リョーカさん。リョーカさんへのご質問もあるので、答えていただけますか?」
リョーカ「はい、もちろんです。」
Q.リョーカくんへ質問です。元貴くんと混斗くんどっちがおっき..(自主規制)
(かの さん)
大森「かのさん!!!」
一同、爆笑。
リョーカ「んー、そうだなぁ。どちらにもそれぞれの良さがあるけど…。ふ、ウソウソ、そんな顔しないでよ、滉斗。俺は滉斗のが大好きだよ。」
若井「リョーカぁ…。」
リョーカに抱きつく若井。呆れ顔の元貴と、顔が赤い涼ちゃん。
大森「…では、次の質問…も、かのさんじゃん、これ大丈夫?」
Q.若井さんとリョーカくんの二人に質問です。もしも、もう一度だけ会うことが出来たら何がしたい? 庶幾の唄を一緒に奏でたい?
(かの さん)
大森「かのさん! 出来るじゃん! なんで一発目アレだったの!」
一同、笑う。
若井「リョーカ知ってる? 俺、リョーカいなくなった後、元貴に頼んで、スタジオで庶幾の唄やったんだ。めちゃくちゃ泣いて、全然ダメだったけどね。」
リョーカ「うん、知ってるよ、さっき資料もらったから。頑張ったね、滉斗。ありがとう。」
若井「…うん。リョーカは、庶幾の唄、一緒にやりたい?」
リョーカ「いや、俺、涼ちゃんじゃないから、フルートもキーボードも出来ないよ。」
若井「え、そうなの?」
リョーカ「そうだよ。別人格だもん。」
若井「そーだったんだ…。じゃあ、何がしたい?」
リョーカ「…何もしなくていい。滉斗に、ずーっと、くっついてたいかな。」
若井「よし、くっついとこう。」
若井が、リョーカにピッタリとくっつく。二人でクスクスと笑い合う。
Q.リョーカくん、涼ちゃんと人格統合した後も涼ちゃんのことは見守ってるの?外の景色とか見られてるのかな?
(ゆ🍏🎹💛 さん)
リョーカ「うーん…悲しませちゃうかもしれないけど、人格統合っていうのは、涼ちゃんっていう主人格に合わさることで、俺の意識としては、消えちゃう、ってのが一番しっくりくるんだよね。俺の意識とかはもう全部、なくなるの。だから、気持ちの上では、ずっと一緒だよ、とか、見守ってるよ、って思ってるけど、今までみたいに涼ちゃんの意識の中に存在しているわけではない、です。ごめんね、なんか暗い話で。」
涼ちゃん「ううん、ちゃんと話してくれてありがとう。僕、こうやって、リョーカくんともっともっと話してみたかったんだ。だから、来てくれてすごく嬉しい。」
リョーカ「涼ちゃん。俺もだよ、嬉しい。」
リョーカと涼ちゃんが、舞台上で抱きしめ合う。
大森「…感動的ですね。しかし、時間というのは残酷なもので、そろそろケツの時間来てんだよね。一言ずつ喋ろっか。」
元貴「雑。…えー、俺は、涼ちゃんの過去もリョーカのことも、これからのことも、全部のことを受け入れて、涼ちゃんを幸せにするだけです。…ただ、欲を言うなら、若井にもリョーカがずっとそばにいてくれたら良かったな、と思います。」
涼ちゃん「元貴…。うん、僕も、そう思います。僕は、間違いなく、今とっても幸せだし、これからも元貴と精一杯幸せに生きていこうと思ってます。だけど、ホントに、若井に、リョーカくんを返せたなら、どんなにいいだろうって、それはずっと、思ってます。」
若井「…二人とも、ありがとう。」
リョーカ「俺は、こうしてまた滉斗に会えただけで、すごく幸せです。たぶん、このPAROMONY限定なんだろうけど、それでもホントに、皆さんに感謝しています。ありがとう。滉斗、今夜は寝かさないよ。」
一同、歓声を上げる。
若井「おいおいリョーカぁ!
…それは俺のセリフだっての(イケボ)。
…すみませんね、久しぶりなもんで、えへ。えー、こんなサプライズがあると思ってなかったので、マジでビックリしましたが、もうホントに! 嬉しいです! リョーカ愛してる! PAROMONY最高!!」
一同、盛大な拍手を四人に送る。
大森「はい、ありがとうございました。…若井さんも、来月には生誕祭が待ってますもんね。」
若井「ん? うん、そうだけど。」
大森「…楽しみですね、生誕祭。」
若井「…? はい…。」
若井、元貴を見て首を傾げる。肩を竦めて、俺にも分からない、としてみせる元貴。
大森「それでは、改めまして、この四人に、最大な拍手を送りながら、お別れしたいと思います。」
一同、拍手。
元貴と涼ちゃん、若井とリョーカ、それぞれに手を繋ぎながら、幸せそうに下手へとはけていく。
大森「…ありがとうございました。それでは、次回、シリーズものとしてはおそらく最長の作品。作者が必死で過去のブログを読み漁って描き出した、当店初の? 現実リンクラブコメ作品の登場です、お楽しみに。」
コメント
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ダブル💛、最高でした〜😭✨ 💙のこと思うと、尚更気持ちがうわぁ〜❣️となりました🥲 そして、私も他の皆さんと同じように、💙の生誕祭期待しちゃいます❣️笑 リョーカのイメージがユートピアのハーフアップも大納得です😍
七瀬さーーーん😭😭 私の大量の質問を全部いれてくれてありがとう😭大好き🫶 リョーカくん、質問できないだろうなぁと思ってたけど、まさか登場してくれるとは! 嬉しいです✨リョーカくん、今日の夜は💙くんに気をつけてね、、笑 このシリーズ大好きです!もしかして、💙くんの誕生祭にリョーカくん登場してくれるかな、、? どっちにしろ、全力で応援してます! めざましテレビやばかったですよね、、もう 最高すぎて溶けそうでした🫠🫠 あ、そういえば8番出口で💛さんにお礼しときましたよ笑七瀬さんの分も!
私。思った。リョーか出てくるんじゃないの?って。リョーカの名前出てきた瞬間涙ぶあーだわ。こんな朝から泣かせやがってこの七瀬さん、、ありがとうございますほんとにまた若井さんとリョーカさんを合わせてくれてありがとう、、ありがとう、、、、、