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ボールペンが勝手に思ってもいない方向へ動いてしまった。
ヤバい。どうしよう。思ったよりヘビーでした!
レポートなんて書けやしない。
「へえ……。び、びっくりだね」
レポート用紙にグルグルと落書きをしてしまう。
いや、今日はデートするとは言ってたのにそんな、急展開すぎて驚いた。
――そうか。大人の恋愛ってやっぱ自然の流れでそうなったりしちゃうんだ。
じゃあ私と部長なんて可愛いものだよね。うんうん。可愛い。
「みなみ、顔、真っ赤だよ」
「ええええ! あはははは! 真っ赤? 揚げ物したから焼けたかな! あはははは」
落ちつけ。落ちつけ。
なんでこんな時に電話をかけてこないんですか部長は。
いや、掛けてきても困るんですけど。うわわわわわ。
「なんか、俺、学生のままでいたい」
「侑哉……」
「あんなに昨日、楽しく過ごしたのに、他の好きな奴に抱かれるんだろ。男も女も、わかんね―よ。俺」
「そ、そんなことないよ。きっと、気のせいかもよ。ほら、ラブホ街って近くにbarとかあるみたいだし」
「中に入って行くのを見たの。カーテンが着いた駐車場に入って行った!」
ちょっとだけ拗ねたように声を荒げた侑哉は、携帯の画面を弄りだす。
多分、淡い初恋の相手を消去しているんだろう。
すぐに携帯を置くと、両足を椅子に乗っけて、両肘を付いた。
「俺が、社会人で、格好良い車に乗っていたら、ちょっとは違ったのかな」
「――うん。それは、私がブライダルチェックで引っかからなかったら違う未来が在ったのと多分同じだよね」
もしも、じゃない。もしもなんて起きないのに。
――神様なんて居ないのに、そう祈ってしまうように。
ついつい考えてしまうんだ
「――みなみ」
「うん」
「一緒に寝て、いい?」
「――うん」
カランっとボールペンが床に転がる。
食べた食器もそのままに、私たちは同じベットで、抱きしめあって眠る。
「そ、そんなことないよ。きっと、気のせいかもよ。ほら、ラブホ街って近くにbarとかあるみたいだし」
「中に入って行くのを見たの。カーテンが着いた駐車場に入って行った!」
ちょっとだけ拗ねたように声を荒げた侑哉は、携帯の画面を弄りだす。
多分、淡い初恋の相手を消去しているんだろう。
すぐに携帯を置くと、両足を椅子に乗っけて、両肘を付いた。
「俺が、社会人で、格好良い車に乗っていたら、ちょっとは違ったのかな」
「――うん。それは、私がブライダルチェックで引っかからなかったら違う未来が在ったのと多分同じだよね」
もしも、じゃない。もしもなんて起きないのに。
――神様なんて居ないのに、そう祈ってしまうように。
ついつい考えてしまうんだ
「――みなみ」
「うん」
「一緒に寝て、いい?」
「――うん」
カランっとボールペンが床に転がる。
食べた食器もそのままに、私たちは同じベットで、抱きしめあって眠る。
あの時は、ただただ、侑哉の体温を求めて、触れるか触れないかのギリギリで顔を寄せた。
雲に隠れて、部長に見つからないようにと祈ってしまう。
泣いて泣いて泣いて、本当に辛かったけど、私には受け止めてくれる大きな腕があった。
小さなころから私より強くて頼もしい弟が、居た。
お互い、気づいたら凄くドキドキしていて、侑哉の体も反応しているのを感じて、――ちょっとだけ怖くなった。
此処から先は戻れなくなる。
引き返せなくなる。
でも、この温もりから離れたくない。
お互い、知らんぷりしたの。
その先を踏み越えないように、眠ったふりをしたの。
だけど、翌朝起きてもその温もりはしっかり心に感じていた。
神様、ごめんなさい。
侑哉が明美先生に取られるかと思ったら
、こうやって傷ついている侑哉を見て胸が痛いのにホッとしている。
踏み越え切らないくせに、ほっとしているの。