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2 - 第2話 アヒージョ

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2022年07月05日

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雨、、、?

晴れや曇りだと疑問には思わない。

朝起きた時の天気が雨だと何故だか「雨、、、?」と少し疑問になってしまう。

きっとそれは天気の中で唯一音をたてるからだろう。

しとしと。パラパラ。ザーザー。ぽつぽつ。

雨を表す擬音が多いのもよく分かる。


雨と言っても休日の私にとってはあまり関係がない。

だが私の本能は少し温まるものをと言っている。

今日は母と祖母と出かける予定がある。珍しくついてくる祖母から出た言葉は

「今日は笊蕎麦でも食べるかね?」

だった。


別に蕎麦が嫌いな訳でもない。冷たいのが嫌なら温かいものを食べればいい。

しかし、それは簡単なことではない。

なぜなら私が夏に対して都合のいい女になってしまうからだ。

暑苦しい、むさ苦しい、太陽頑張らないでくれ

そんな言葉を夏に浴びせていたのに少し肌寒くなると温かい食べ物を食べる。

そんな都合のいい女にはなりたくない。

いや。夏は冷たいものをという固定概念があるからこその意地なのかもしれない。


結果。冷たい天ざるそばは美味しかった。


満足したが夜ごはんこそは少し温かいものを食べよう。

とは言っても日本の温かい食べ物は何故あんなにも汗を吹かせるのだろうか。

鍋、味噌汁、おしるこ、焼き芋

ただ少し温まりたいだけなのに。

度を越えている。

その為、夏は日本の温かい食べ物には手が出にくい。


そこで私が思いついたのがアヒージョである。

スペイン料理と聞くとパエリアの次ぐらいに思いつくアヒージョはオリーブオイルで食材を煮込んだものだ

春のもの、夏のもの、秋のもの、冬のもの。何を入れても美味しい。それに加え少し体が温まる食べ物。私にとっては、とても都合の良い料理だ。

そしてオリーブオイルというワードでオシャレかつヘルシーにも感じる(実際はそんなにヘルシーではない。)

今日の食材はエビ、イカ、ブラウンマッシュルーム、ホワイトマッシュルーム

シンプルだがこのシンプルさが最高に美味しい。


作っている時に兄からひと言。

「俺、イカはバター炒めがいい」

私の気持ちも知らずにその言葉を言い放つ兄はアヒージョの魅力にまだ気づいていないのだろう。(兄には素直にイカのバター炒めを出した)


10分程度で完成したアヒージョは

天ざるそばに冷やされた私の身体を温めてくれた。


しかしこの温かさは家族みんなと食べるからなのかもしれない。


家族とご飯を食べることを当たり前だと思っている私はまだまだである。

だが私はまだ夢をみたい。

家族と食べることが当たり前だという夢を。


そーいえば伝え忘れていたが。

1話で出番の無かった鶏肉は無事に出番を与えてもらっていた。

私ももう少し自分の消費期限を伸ばそうかな。


だけど食べたい私。







最後までお読みいただきありがとうございます!夏!と思ったら次は台風の季節ですね。暑いのか寒いのか。私も地球のように感情豊かになりたいです。

では!またあなたにお会い出来る日を楽しみに待っています!

UU

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