🌸「…どうしよ。」
敵の息はもう無いし、他のマフィアが来ない限りはしばらく安全なんだけど…。
目の前には意識が無いゆぺくん。
体に手を当ててみれば暖かみが伝わってくるし、生きていることは確実だ。
それに、気絶は一時的なものだろうし、放っておけばそのうち目が覚めるはず。
🌸「……。」
気付けば、おれはナイフを片手にゆぺくんを見下ろしていた。
今おれがこのナイフを使えば、ゆぺくんは必ず死ぬ。
さっきはどうしてゆぺくんを庇ったのだろう。
勝手に体が動いたから?
だったらそれはどうして?
そんなのわからない。
どれだけ答えを導き出そうとしても、一向にその答えは出てこない。
…そんなこと、今はどうでも良いか。
とりあえずこのナイフを使って…
🌸「…、?」
どうしてか、おれはそのナイフを捨てた。
それはおれ自身も考えていなかったことで、自分でも驚きが隠せない。
なんで?どうして?
目の前には隙だらけの敵が…。
🌸「……あぁ、そうか、。」
おれはゆぺくんに、”恋” をしたのか、。
それが分かったところで、どうしようもない。
マフィアとって恋愛感情なんて、必要のないもの。
というか捨てなければならない。
なのにおれは、ゆぺくんのことを好きになってしまった。
…これ以上、ゆぺくんと関わるのは危険。
もしおれが今以上に好きになってしまえば、任務どころか生死にまで影響を及ぼす。
じゃあどうすれば良いか?
答えは簡単。
しばらくの間…いやこれから、ゆぺくんとは関わらないように過ごす。
そしてもし出会ったとしても、おれはゆぺくんを避ける。
そうすれば、おれはゆぺくんのことは忘れるだろうし、ゆぺくんもおれのことを忘れる。
お互い、一緒にいてはダメだったんだ。
関わるのは今日で最後。
その整った容姿を見るのも、稀に見る可愛い行動だって、今日でお仕舞い。
ゆぺくんがおれに言ってくれていたように、おれもゆぺくんのことを愛してた。
だけどそれは叶わぬ恋。
これがおれたちの運命だったんだ。
🌸「…最後に一回、」
おれは彼にすり寄ると、そっと額にキスを落とした。
これは彼と出会って、初めておれの方からしたキス。
🌸「…愛してる、」
そう一言だけ呟いて、おれはその場を去った。
短いですけど、キリが良いのでここで切ります!
話は変わるんですけど、アプリで小説を見ている方は、見た後にハートを一つだけでも付けて頂きたいです…🙏
これは私の小説に限る話では無く、web版だと誰かが先にハートを付けないと付けられないんですよ🥺
私だけかもですが!😭(それはそれで悲しいけど)
なので、できればお願いします🙏
以上です!スクロールお疲れ様でした!
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