テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
心の力との契約と心の力の暴走 大人になるとすぐ両親によってこの施設に入れられ、暮らしてきました。
夜ベッドに横たわるティアに幻聴が見え、聞こえ始めていました。寝ているティアに覆いかぶさり触手を伸ばします。「馬鹿が」「お前は本当に頭が悪い」「お前のせいで家族は不幸だ」「わたしの言葉を無視しやがって」「これ以上行動で心の力を引き出せばお前は死ぬぞ、お前と一緒に消滅なんてごめんだ」ティアは幻聴の声を聞きながら、ティアを救ってくれる心の力を行動で引き出すと決めたことで交わした契約について考えていました。ティアを幸せにしてくれるかわりに、最後はティアの命を代償にすること。本来なら頭の良い両親が普段はティアが勉強を頑張るかわりに用意してくれる穏やかな幸せをティアは行動で心の力を暴走させた果てにただ享受してきてしまったのです。
(死ぬのは恐い、だけど行動で心の力を暴走させてきた、わたしは心の力をコントロールできなくて家族を不幸にした、心の力なんか使わずに両親のように知性だけで生きていくことに耐えられたら良かったのに)ティアはベッドから起き上がり部屋を出ました。