TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


「あー・・・」

すまない先生はそうこぼした。すまない先生の頭からは血がとめどなく溢れ、腕が変な方向に曲がり、足は片方が見当たらない。

すまない先生は任務でピリジャーの前哨基地殲滅を任された。

そして、その道中、ラヴェジャーの攻撃を食らい、大怪我を負った。

なんとか殲滅は出来たが、すまない先生は歩くことすら出来なかった。

(・・・今回の依頼は依頼主が良くなかったな・・・まぁ・・・そっか・・・不老不死の化け物なんて、気味悪いよな)

たまに、すまないスクールに明らかに生徒達には荷が重すぎる依頼が舞い込んでくる。その依頼はすまない先生が依頼を受けるのだが。

たまに、明らかにやりすぎな依頼が来ることもある。

少なからず、すまない先生をそのまま殺そうとする依頼もあった。

(・・・好きで不老不死になった訳じゃないんだけどな・・・)

すまない先生はウトウトと微睡みかけた。

血が大量に出ると、体が生命活動以外を停止する。

(・・・眠いなぁ・・・このまま・・・ずっと目が覚めなければいいのに・・・)

柄にも無く、そうすまない先生は思ってしまった。

すると、大きな気配を感じた。

すまない先生の目の前に大きなドラゴンが立っていた。

(・・・でかいなぁ・・・僕なんか食べても・・・美味しくないだろうな・・・)

すまない先生はぼんやりする意識の中で、そう感じた。それともう1つ。

何故かこの“ドラゴン”を“懐かしい”とも感じていた。

✵✵✵✵✵

「・・・ん?」

すまない先生はゆっくり瞳をあけた。そして、自分の手足を確認し、動こうとするも、お腹に大きな何かが巻かれていた。それが“しっぽ”だと気がつく。

「・・・しっぽ・・・?」

【グルルルル・・・】

「わっ」

すまない先生が先程気を失う寸前に見たドラゴンが顔を覗いていた。

「・・・ええっと・・・もしかして、君が助けてくれたの?」

ドラゴンはこくりと頷いた。ドラゴンはこんなに人懐っこいものだっけ?とすまない先生は思いつつ、ドラゴンを撫でる。

「・・・あ、ありがとう・・・」

そう零すと、ドラゴンは嬉しそうにすまない先生の頬を舐めた。

(正直食べられると思ったけど・・・こんなに人懐っこいなんて珍しいなぁ・・・)

と、すまない先生はドラゴンを撫でていた。ふと、ドラゴンの瞳がすまない先生を見ていた。瞳はダイアモンドに近い綺麗な水色の瞳をしていた。

・・・ダイアモンドのような、水色の瞳。

パチンッと弾けるように思い出した。

「・・・もしかして・・・君・・・“すまないドラゴン”?」

すると、その子は嬉しそうに頷いた。

すまないドラゴンは、昔、まだヤマタノオロチを倒しておらず、すまない先生が“人間”だった時に、正門前に「拾ってください」と書かれていた卵から生まれたドラゴン。

生徒達も世話を焼いてくれて(何人か吹っ飛ばされたり、自分でぶっ飛ばしたりしたが)成長し、仲間と共に旅立った。

そのドラゴンは嬉しそうにすまない先生を抱きしめた。

「い、痛い痛い!折れる!!折れちゃう!!」

すまない先生がジタバタ暴れると、あっさり離してくれた。

「・・・そっか、君はあの時のドラゴンの・・・でも・・・あれから沢山の年月が過ぎた・・・てことは、君はあのすまないドラゴンの子孫かな?・・・子孫が僕のことをなんで知ってるのか分からないけど・・・まぁいっか☆」

【グルル?】

「ううん!なんでもない!助けてくれてありがとね。君は1人?」

しばらくすまない先生はそのドラゴンと話していた。

すまない先生が今まで見てきたもの、してきたこと。たくさんたくさんドラゴンに話した。

「でね!そしたらブルーくんが・・・」

「「先生!!」」

ふと、声が聞こえ、顔を上げた。そこには、ブルーと銀さんが立っていた。

「銀さん!ブルー!」

「すまない先生!無事ですか!?」

「ブラックからGPSの反応が無くなったって聞いて、任務先の話を聞いて遅くなりました!」

「待って?GPS?僕知らなかったんだけど???」

サラッと出されたGPSにすまない先生は思わず困惑した。すると、

「うわぁ!?ドラゴン!?」

「すげぇ・・・!俺初めて見た!!」

と、銀さんとブルーは驚いたように目を丸くした。

「この子はすまないドラゴンの子孫なんだって!」

「なんですか???すまないドラゴン???」

銀さんとブルーは困惑したように首を傾げた。

✵✵✵✵✵

しばらくドラゴンと話していると、ブラックから鬼電がかかってきた。

「うわっ、もう帰らないと・・・!」

と、すまない先生はドラゴンのしっぽを外そうと力を込めるも、ドラゴンはしっぽを外してくれない

「・・・あ、あのぉ〜・・・?」

ドラゴンはいやいやと言うように首を横に振り、すまない先生をぎゅうと抱きしめる。

「ちょっ!ドラゴンさん!!あんま強くだきしめるとすまない先生折れちゃう!!」

銀さんとブルーは慌ててドラゴンを宥める。すると、すまない先生は苦笑いし、ドラゴンを撫でながら、答えた。

「・・・また今度、すまないスクールみんな連れて遊びに行くよ」

【・・・・・・・・・】

「大丈夫、生徒達は君を怖がらないし、むしろ、遊んでくれるよ」

【・・・・・・】

「・・・だから、ね?」

こくりとドラゴンは頷き、すまない先生を離した。

「・・・またね!すまないドラゴン!今度絶対遊びに行くから!!」

そうすまない先生は手を振る。ドラゴンはしっぽで振り返した。

◆◆◆◆◆

・・・沢山の年月を生きた。

遠い昔からずっとずっと生き続けていた。

気がつくと、世界は変わっていた。

少し高度を落とし、空を飛んでいた。ふと、懐かしい匂いがした。

降りると、そこには人が倒れていた。血まみれで、今にも死んでしまいそうな。

・・・懐かしい?

何故か、この人間を見た時、懐かしいと感じた。

そう思った途端、忘れていた昔の記憶を思い出した。

昔、人に救われた記憶。

明らかに違う種族なのに、大切にしてくれた記憶。

『すまないドラゴン!』

そう名付けてくれた懐かしい声。

・・・あぁ、間違いない。目の前の彼は紛れもない。

・・・私を育ててくれた、あの時の人間だ。

◆◆◆◆◆

・ドラゴン・・・(動画にて)すまない先生が育てたすまないドラゴン本人。ドラゴンの寿命不明なので。

この後、普通にすまないスクールに飛んでくる。

・すまない先生・・・すまないドラゴンを育てたことがある。会ったことにより、思い出した。

後日遊びに行くって行ってたのに、普通に飛んできてお茶噴き出した

loading

この作品はいかがでしたか?

41

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚