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#塩レモン
comi
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ゆ。
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omame
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第7話、めっちゃ引き込まれた……!大森さんの「アーティスト」としてのカリスマと、仁人を試すようなピアノの儀式、緊張感がヤバかった。壁に追い詰められる仁人の恐怖と好奇心が生々しくて、メロディに感情を乗せるって発想が音楽ものとして痺れるわ。続きが気になりすぎる🔥
続き 長めです。地雷注意
車は都心の高級住宅街にある、堅牢な門構えのマンションに到着した。
無機質なエントランスを通り、エレベーターで最上階へ。仁人の心臓は、喉の奥から飛び出しそうなほど激しく脈打っていた。
大森の部屋のチャイムを押す勇気などなかったが、ドアは最初から「わずかに開かれて」いた。まるで、仁人が来ることを確信していたかのように。
吉田「……失礼、します……」
消え入るような声で告げ、仁人が一歩足を踏み入れると、そこは生活臭を極限まで排除した、冷たいほどに洗練された空間だった。間接照明の薄暗い灯りの先、リビングのソファに大森がいた。
彼はラフな部屋着に身を包み、ワイングラスを片手に仁人を待っていた。その姿は、先ほどまでの「アーティスト・大森元貴」の華やかなオーラを消し去り、純粋に「所有欲」だけを煮詰めたような、危うい色気を放っていた。
大森: 「……本当に来たね。いい子だ」
大森は口元だけで笑うと、グラスをテーブルに置き、ゆっくりと立ち上がった。その歩幅はゆっくりと、しかし確実に仁人との距離を詰めていく。仁人はその圧倒的な威圧感に、一歩、また一歩と後退り、背中が冷たい壁にぶつかった。
大森: (仁人の顎先を、人差し指でクイと持ち上げる)
「ねえ仁人くん。君が今、どんな顔をしてるか自分で分かる? 恐怖と……それ以上に、どうしようもない『好奇心』でぐちゃぐちゃだよ」
大森の指先が、仁人の頬をゆっくりとなぞる。その感触は驚くほど優しく、それゆえに仁人の理性を根底から揺さぶった。
大森: 「若井はね、俺のこの『全部』を愛してくれた。君もそうなるの? それとも……壊れるまで、俺の音に支配されてみる?」
大森の顔が、息がかかるほどの距離まで近づく。その瞳の奥には、冗談など微塵も感じさせない、深く底なしの欲望が渦巻いていた。仁人は壁に追い詰められ、逃げ場を失ったまま、大森の射抜くような視線から目を逸らすことができなかった。
大森はゆっくりと、まるで獲物の心臓の鼓動を確かめるかのように、仁人の胸元にそっと手を置いた。シャツ越しに伝わる仁人の激しい動悸が、大森を満足させる。
大森: 「試練、なんて言うと大袈裟かな。……でも、僕を知るには一番手っ取り早い方法だよ」
大森はリビングの奥にあるグランドピアノを指差した。暗い部屋の中で、その漆黒の楽器だけが、鋭い光を反射して異様な存在感を放っている。
大森: 「仁人くん、ピアノ弾けるよね? M!LKのリーダーとして、音楽を愛する者として。今から僕が、何も言わずに即興でフレーズを弾く。君はそれに『感情』を乗せて、旋律を返して。……僕が満足するまで、終われないから」
それは、仁人の音楽家としての矜持を試すと同時に、大森という人間の内面という名の「迷宮」へ引きずり込む儀式だった。
大森は迷いなくピアノの前に座り、鍵盤に指を置いた。鍵盤を叩く指先には、楽屋で見せたような温かさはなく、冷酷なまでに鋭い音色が空間を切り裂く。それは、人の悲鳴にも、あるいは歓喜の絶頂にも聞こえるような、複雑で歪んだ旋律だった。
大森: 「さあ、仁人くん。君の『純粋さ』で、僕のこの淀んだ音を浄化してみてよ。……できるなら、だけどね」
大森が弾き終えた最後の一音が、部屋の空気に痺れるような余韻を残す。仁人は足元がおぼつかないまま、ピアノの前に立った。鍵盤の上に置いた仁人の指は、恐怖と緊張で冷え切っていた。
吉田(この音に、応えなきゃいけない……。でも、この音は……)
仁人の指が鍵盤に触れる。彼が弾こうとしたのは、M!LKとしての優しさや希望に満ちたメロディだった。しかし、大森の視線が仁人の横顔を執拗に捉え、その指先を震わせる。
大森: 「もっと深く。君の、奥底にある一番汚い感情を出しなよ。……若井もそうやって、僕に堕ちていったんだから」
大森の囁きが、仁人の耳元にまとわりつく。仁人は、自分が築き上げてきた音楽の道が、今まさに音を立てて崩れ去り、大森という底なし沼に沈んでいく感覚を覚えていた。