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-—-実力—–
無一郎に勝負を挑まれた🌸。
🌸はもちろん引き受ける。そして今、その戦いが始まろうとしていた…
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涼しい夜風が🌸の頬にあたる。
🌸は両手に持っている木刀を強く握りしめた。
無一郎 「それじゃあ、始めようか。」
🌸 「…負けないよ!」
………ビュンッ!!
🌸は素早い動きで無一郎の背後に回り込む。
無一郎 (やっぱり速いね。でも…)
🌸 「覚悟ーっ!」
🌸が木刀を無一郎の肩めがけて振り下ろす。
シュッ
無一郎は攻撃をさっと避ける。
無一郎 「足が無防備だよ。そんなんじゃ、すぐ切られる。」
🌸 (えっ)
ストン…と小さく音が鳴り、
🌸は足に木刀が当たる感覚を感じた。
無一郎 「はい、僕の勝ち。」
🌸 「まっ、負けた…」
無一郎 「🌸は速いけど、その分細かい動作が苦手みたいだね。」
無一郎は腕を組んで目を閉じながらそう言う。
🌸 「…スゴい。私の動き、ちゃんと見てたの?」
無一郎 「もちろん。一応指導してる側だし…」
その言葉に、🌸はすごく納得した。
🌸 「…時透君!もう一回、勝負したい。」
無一郎 「君ならそう言うと思ってた。いいよ。」
彼はふっと笑いながら そう言う。
🌸 「ありがとう!じゃあ…いくよっ!」
🌸は力強く地面を踏み込み、無一郎の隙を狙う。
🌸 (細かい動作…まずは…足!)
無一郎は先程のように、🌸の右足に横から木刀を振るう。
🌸 (右足!来るっ…!)
ヒュッッ (回避)
無一郎 (避けた…ちゃんと意識できてる。)
🌸 「今度はこっちの番だよっ…!」
🌸は左足の踵をくるんと返し、
また地面を踏み込み、攻撃の体制を取る。
無一郎 (…姿が見えない。どこに行ったの)
無一郎がそう思ったときーーー
トンッ!!
🌸の持つ木刀が無一郎の背中に当たった。
🌸 「よし、勝ったー!」
無一郎 「あーあ、負けちゃった。」
無一郎 「君、ちゃんとさっき言ったことできてた。偉いね。」
無一郎は少し微笑みそう言う。
🌸 「本当?ありがとうっ!嬉しい。」
🌸 「というか、時透君も凄かったよ。動きの1つ1つに隙がない。」
🌸は目をキラキラさせて続ける。
🌸 「どうやったらそんな動きできるの…?」
無一郎 「じゃあ…教えてあげる。帰りながら話そ?」
🌸 「うん!やった。」
この後、月明かりに照らされながら
二人は夜の静かな道を歩いた。
そこは🌸と無一郎だけの、二人きりの空間。
🌸は無一郎の話を聞きながら、また彼のことを考えていた…
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