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#K-T
#CREATIVE BASE
#人狼
K-Takasaka
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#K-Takasaka
「第一会議を開始します」
船内に、ゲームマスターの声が響いた。
同時に、中央管理室の中央に円形のテーブルがせり上がる。
テーブルの上には、人数分の小さなボタンが並んでいた。
そのうち一つだけが、赤く点滅している。
死体が発見されました。
会議を開始してください。
「本当に会議が始まるんだな……」
セイジが椅子に座りながらつぶやく。
「もっとこう、緊張感のある感じかと思ったけど、椅子が普通に出てくるのが怖いな」
「怖いのは椅子じゃないよ」
リリカがノアの倒れていた場所を見る。
「ノアを倒した犯人が、この中にいるってこと」
部屋に沈黙が落ちた。
アオノは端末を操作しながら、ノアの周囲を調べている。
「ノアの端末は壊れていない。最後に行っていたタスクは、中央管理室の地図更新だ」
「ノアは私と一緒に来た」
マサカゲが腕を組む。
「途中までは、確かに私の後ろを歩いていた」
「途中までは?」
ルイが淡々と尋ねた。
マサカゲは少し眉をひそめた。
「扉が閉じた。開けるまでに数秒かかった。その間に、ノアの姿が消えた」
「数秒って、どれくらい?」
メバルが聞く。
「正確には八秒」
「八秒で人を倒して、ここまで運べるの?」
カキが驚いた顔をする。
「ノアは運ばれていない」
アオノが答えた。
「倒れた場所は、中央管理室の端末の前だ。犯人はここでノアを倒した」
「じゃあ、犯人は中央管理室に入れる人?」
リリカが言った。
「そうなると、マサカゲかノア……いや、ノアは被害者だからマサカゲ?」
「短絡的だな」
マサカゲが冷たい目を向ける。
「私が犯人なら、わざわざ死体のそばで待っていると思うか?」
「でも、ノアと一緒にいたんだよね?」
「だからこそ、犯人に見せかけるために残された可能性がある」
レオンが口を挟んだ。
「現場にいた人物が犯人とは限らない。むしろ、最初に疑われる人物を犯人にするのは危険だ」
「レオン、急に本格的なことを言うなよ」
カキが驚く。
「俺、医務室のタスクをしていただけなんだけど」
「医務室では何を見た?」
ルイが尋ねた。
「薬品棚を確認していた。誰も来ていない」
「本当に?」
「本当だ。俺は冷静な人間だからな」
セイジがすぐに反応した。
「自分で冷静って言う人、だいたい怪しいぞ」
「それは偏見だ」
「じゃあ、レオンも怪しい候補に入れておこう」
「なぜそうなる」
カキが手を挙げた。
「俺から見ると、一番怪しいのはミステーだな」
「なぜ?」
ミステーが首を傾げる。
「さっきからずっと床を見てるし、ノアの死体を見ても驚いてないし」
「驚いている」
ミステーは静かに答えた。
「心の中で、非常に大きく驚いている」
「外に出してくれよ!」
カキが叫ぶ。
ミステーはノアのそばに落ちていた小さな金属部品を拾い上げた。
「これは、犯人が落としたものではない」
アオノが振り返った。
「触らないで。重要な証拠かもしれない」
「すでに触った」
「なぜ触った?」
「落ちていたから」
「それは理由になっていない」
ミステーは部品をじっと見つめる。
「これは、ノアが握っていた」
「どうして分かる?」
メバルが尋ねた。
「部品に、指のあとがある。私の指のあともついた」
「証拠を上書きしたのか!」
マサカゲが声を荒らげる。
「安心してほしい」
ミステーは真顔で言った。
「私の指は、犯人の指ではない」
「そういう問題じゃない!」
部屋の空気が少しだけ緩んだ。
しかし、アオノは部品を受け取ると、すぐに表情を変えた。
「これは中央管理室の認証端末の部品だ」
「認証端末?」
リリカが尋ねる。
「扉を開けるための装置。誰がいつ扉を開けたかを記録する」
アオノは壊れた端末を確認した。
「端末は内部から破壊されている。部品を外したあと、認証記録を書き換えた可能性がある」
K-Tが口を開いた。
「誰が書き換えられる?」
「中央管理室の端末にアクセスできる人物。それから、通信室の端末にも同じ権限がある」
全員の視線が動く。
アオノへ。
マサカゲへ。
通信室にいたセイジ、リリカ、そしてアオノへ。
「アオノ自身も操作できるんだよね?」
セイジが尋ねる。
「できる。だが、僕は通信室にいた」
「通信室の記録も消えてるんだろ?」
「そうだ」
「つまり、アオノなら通信室から記録を消して、そのあと中央管理室に来ることもできた」
リリカが言った。
アオノは否定しなかった。
「可能だ」
「可能って認めるんだ……」
メバルが不安そうに言う。
「可能性を否定しても意味がない。重要なのは、僕が実際に移動したかどうかだ」
「それを証明できる?」
マサカゲが聞く。
アオノは端末を操作した。
「通信室にいた時間の映像を復元する」
「監視映像も消えてるのか?」
ルイが尋ねた。
「一部だけだ。完全には消えていない」
画面に、通信室の映像が映し出される。
アオノ、リリカ、セイジが端末を操作している姿。
通信障害が発生した瞬間、画面が乱れる。
その直後、一秒にも満たない時間だけ、通信室の扉付近に人影が現れた。
「誰?」
リリカが身を乗り出す。
映像は荒れていた。
人影の姿は、はっきりしない。
だが、左手に何かを持っている。
「部品だ」
アオノが言う。
人影は部品のようなものを持ったまま、通信室から出ていく。
その直後、映像が完全に停止した。
「これ、犯人じゃん!」
カキが立ち上がった。
「顔は映ってないけど、左手に部品を持っている!」
「落ち着け」
K-Tが制した。
「映像だけでは、誰か分からない」
「でも、通信室にいた誰かだよね?」
メバルが言う。
「通信障害中に、通信室へ入ることができた人物だ」
ルイが答える。
「部屋の外から入ったのか、それとも中にいたのかで意味が変わる」
「私たちは、ずっと三人で端末を操作していたよ」
リリカが言った。
「誰も出ていない」
「セイジは?」
マサカゲが尋ねる。
セイジは目を丸くした。
「俺? 俺もずっといたぞ」
「本当に?」
「本当だって。アオノとリリカが見てるだろ?」
リリカは少し黙った。
「……セイジが端末から離れた時間は、あったよ」
「えっ?」
「通信障害が始まった直後、セイジが後ろを見た。それから数秒間、画面から外れてる」
セイジの顔から笑顔が消えた。
「いや、あれは後ろに誰かいる気がしたから……」
「誰かを追った?」
「追ってない!」
「では、なぜ画面から消えた?」
マサカゲが追及する。
「だから、後ろを見ただけだって!」
セイジが両手を上げる。
「俺が犯人なら、もっと上手くやるよ!」
「自分で犯人なら上手くやると言う奴は怪しい」
ルイが言った。
「ルイまで!?」
会議室の空気が、再び重くなる。
K-Tは、黙って全員を見渡していた。
その視線に気づいたメバルが、声を潜めて尋ねる。
「Kさんは、誰が怪しいと思いますか?」
「まだ決められない」
「でも、何か気づいてるんじゃないですか?」
K-Tは、ノアの手元を見た。
ノアが握っていた部品。
消えた通信記録。
中央管理室の壊れた端末。
そして、通信室の映像に映った左手。
「犯人は、通信室の記録を消したあと、中央管理室へ移動した」
K-Tが言う。
「だが、通信室から中央管理室までは距離がある。通常なら、映像に移動する姿が残るはずだ」
「つまり、通路の記録も消されている?」
アオノが答えた。
「その可能性が高い」
「それができる人物は?」
マサカゲが聞く。
アオノは、ゆっくりと全員を見た。
「設備を操作できる僕。中央管理室を使えるマサカゲ。監視記録を確認できるルイ。そして、船内の認証情報を持つ人物」
K-Tの視線が、自分の手首の端末へ落ちた。
その瞬間、端末が短く鳴った。
投票まで残り三十秒。
「もう投票なのか!?」
カキが叫ぶ。
「まだ何も分かってないぞ!」
「それでも、誰かを選ばなければならない」
マサカゲが立ち上がる。
「全員、自分が怪しいと思う人物を決めろ」
「決めろって言われても……」
メバルは周囲を見た。
ノアを倒した犯人は、この中にいる。
しかし、誰も決定的な証拠を持っていない。
「ミステーに投票する」
カキが言った。
「理由は?」
マサカゲが尋ねる。
「発言が変だから!」
「それは犯行の証拠ではない」
「でも、いつも変だぞ!」
「常に変なのは、逆に証拠にならない」
ミステーが静かに言った。
「私は、犯人ではない」
「その言い方も怪しい!」
「犯人も、犯人ではないと言う」
「だから何なんだよ!」
投票の時間が来た。
一人ずつ、端末に名前を入力していく。
メバルは迷った。
マサカゲ。
アオノ。
セイジ。
ルイ。
そして、ミステー。
誰もが怪しく見える。
やがて、集計結果が表示された。
ミステー:6票
セイジ:2票
アオノ:1票
マサカゲ:1票
棄権:1票
「私か」
ミステーは、落ち着いた様子で立ち上がった。
「では、追放される」
床が開き、追放装置が姿を現す。
「待って。ミステー、本当に何も分からないの?」
メバルが尋ねた。
ミステーは少し考えた。
「分かっていることは一つある」
「何?」
「犯人は、ノアを倒したあとで、ノアの記憶も消した」
「記憶?」
全員が黙り込む。
ミステーは追放装置の前へ歩きながら、真剣な顔で続けた。
「だからノアは、犯人の名前を言えなかった」
「それ、どういう意味?」
リリカが聞く。
ミステーは、最後まで真顔だった。
「ノアは倒れていたからだ」
「当たり前だろ!」
カキが叫ぶ。
次の瞬間、光がミステーを包み込んだ。
彼の姿が消える。
画面に、役職が表示された。
ミステー
クルーメイト
部屋に、重い沈黙が広がった。
「……外した」
マサカゲが拳を握る。
そのとき、壊れていた中央管理室の端末が、ひとりでに点灯した。
画面には、誰にも見覚えのない映像が映し出される。
白い部屋。
黒いスーツのゲームマスター。
そして、その隣に立つ誰か。
その人物の顔は、黒いノイズで覆われていた。
ゲームマスターが画面の向こうで笑う。
「お見事だ」
「何がだよ!」
カキが叫ぶ。
返事の代わりに、画面へ新しい文字が浮かび上がった。
残りの裏切り者:2名
メバルは息をのんだ。
インポスターは、まだ一人ではない。
そして、ミステーを追放した直後。
船内のどこかで、扉が静かに開く音がした。
誰かが、次の標的へ向かっている。
コメント
1件
あ〜〜第3話もアツすぎた!!😭💕 会議シーン、みんなの推理合戦がめっちゃスリリングで息つく暇なかったよ…!! 特にミステーの「心の中で非常に大きく驚いている」とか「落ちていたから触った」とか、独特すぎて笑ったけど、最後まで真顔で貫き通したのに追放されちゃったのが切ない〜😢 しかもクルーメイトだったのね…外したショックでかい。 そして「残りの裏切り者:2名」って…まだ終わらない!?次の標的誰なの!?次の話が待ちきれないよ!!🔥 K-Takasakaさんのキャラの掛け合いのテンポ、マジで天才すぎる…🙏✨