瑞薫(流石、東京の高校
校舎がデカイね
1週間後の任務開始日
高校生に年齢の近い三名が○○高校に来ていた
高校など一度も行ったことがない、敦と瑞薫
夏の日差しに負けないくらいの光を瞳に宿している
キラッキラで眩しい。直視出来ない程だ
モブ1(ねぇ見て、なんかすっごい輝いてるよ
モブ2(それな
でも、神々しいのが当たり前みたいな、顔面国宝さだよね
モブ1(わかる
ていうか彼等転校生かな?
学校に着いて早々に話題になるほど顔面国宝な三人
ただ、どんなに頭の良い人間でも、初めて来た学校の職員室の場所なんて、知るはずもない
そして彼等は運命的な出会いをする
瑞薫(ねぇ、貴方職員室の場所教えてくれない?
透(貴方は……
えぇ、良いですよ
透は悟った
彼女の名前が瑞薫だと
そして、透の頭の中の天使と悪魔が裁判を始める
どちらかは助けを求めろと
どちらかは仕事を全うしろと
透は………「 」を選んだ
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透(ここが職員室です
瑞薫(ありがとうございます
透(………….同じクラスになれるといいですね
賭けだった
1/6、要するに同じクラスになれる確率はものすごく低い
透は……….
瑞薫(えぇ
ところで貴方の名前は
透(遥雅 透です
微笑んでいた
知っているからこそ恐かった
潜入すると決めた時点で必ず調べるであろう姫の名前
一致していた
瑞薫は微笑み返した。口角が引きつっていた
繰り広げられている瑞薫と透の心理戦なんぞに目を向けず、先生と話している敦たち
先生(貴方たちのクラスは3年3組だ
俺は3組の担任灰谷竜胆
これからよろしくな
透後で話すことがあるから
透(はーい
じゃあね瑞薫ちゃん
鳥肌が立った。名前を言っていないのに何故知っている?
み…か…….さ……….瑞…..さん
敦(瑞薫さん!
瑞薫(はい!
敦(どうしたんですか?
瑞薫(……..この学校、大分やばいよ
瑞薫は笑った。不敵な笑みだ。そして、なんとなく梵天の目的について、全てのピースが繋がった気がした
敦(僕達のクラスは3年3組だそうです
担任の先生は灰谷竜胆先生
これから楽しみですね、学校生活
嗚呼最悪だ
「灰谷竜胆」
梵天の幹部
完全に仕組まれたとしか言い様が無い
瑞薫(敦、この学校生活は楽しくはならないよ
ここは私達を狩るためにある創造の学校だ
身の危険を感じたら、異能を使っても構わない
谷崎も同様だ
それと、後で話がある
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職員室に鈍い音が響いた
竜胆(この馬鹿!
敵に本名を教える奴がいるか!
透は自分も「担任の灰谷竜胆だ」なんて言ってたじゃんと思いながら、説教をくらっていた
透(名前隠したって意味ないじゃん
それに自分だって「担任の灰谷竜胆だ」なんて言ってたじゃない
正論だ。竜胆は何も言えなかった
竜胆(まぁそれは置いといて、さっきの瑞薫ってやつ多分俺らの目的に気付いてたな
竜胆の発言によって職員室の空気が鋭くなった
透(相手は異能力者です。異能を使われたら日本最大の犯罪組織でも、負けますよ
マイキー(本当だったとしても、そんな事口に出すんじゃない
皆が一斉に頭を下げた
マイキー(知られていた方が制圧を掛けやすい
そういうのも頭に入れて行動しろ
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瑞薫たちは屋上にいた
敦(話したいことって何ですか?
瑞薫は梵天の目的について、解ったことを話していた
敦たちの顔が曇った
でも、彼女たちは探偵社員だ。事件を解決する為の糸口は沢山ある。
否、彼等に頼りっぱなしでいいのだろうかと、瑞薫の頭が囁いている。
依頼……というより梵天に仕掛けられた罠を抜ける方法など、考えればいくらでも出てくる。
しかし、その方法を敦たちがこなせるかどうかの問題がある。
判断に困った瑞薫は、敦に問いかける様な顔をしていた。
敦(…….瑞薫さんが今、何を考えているのか予想がつきます。僕は大丈夫です。作戦変更してもそれが一番良い方法なら。
谷崎(僕も大丈夫ですよ
敦は瑞薫の意図を汲んだ。
自分が臆病な為に、まだ希望のある彼等にこのような決断をさせてしまうだなんて、情けない。本当は私がちゃんとしないとなのに………..。
弟になんて顔を見せて
弟?敦が?
ふと思った言葉に瑞薫は戸惑う。その瞬間、頭の中にある筈のない記憶がどっと流れ込んできた。
敦が、笑顔で、「お姉ちゃん」と、呼ぶ姿。
私が、敦を、慰める姿。
物置に、閉じ込められ、泣く、敦の姿。
私達が、部屋いっぱいに、叫ぶ姿。
そして、「白い龍」。
未来の私は、鋳鈴瑞薫は消えている。
敦の隣に立つ、銀色の髪の女性。瞳の色は敦と同じ赤と青を繋ぐ紫。私と同じ紫。
その女性が、手で指鉄砲をつくり、私に向けてうってきた。「バン」と一言を添えて。
まるで本当にうったかの様に衝動が走り、その瞬間、目を覚ました
敦(大丈夫ですか?!
目を開けたら、真上に敦がいた。この状態で顔を上げたら絶対に頭がぶつかる距離。
瑞薫(……敦、顔が近い
主(明けましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
この小説を見てくれている人達に幸あれ
𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩「strategy execution」
お楽しみに〜
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