コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「え?」
「方法っていうか言い伝えなんだけどよ」
そう言いながら空河さんは頭を搔く。
「『死んだ者を目に映すのは人を殺さなければ見えない』っていう言い伝えなんだ」
「そう考えればよぉ、お前の家族も人殺ししたってことだな」
「だったらお前の姉とあんま変わんねぇくせになぁ」
「お前はそんなやつの子供に産まれて災難だな」
笑いながスラスラと言葉を並べていく。
が、驚くことがありすぎて頭が追いつかない。
耳に入ってこない。
「その顔、『この人何言ってんだろう』って思ってんだろ?」
「残念だな、これは本当の言い伝えだ」
「もしかしたらお前の家族も前から知ってたのかもな?」
「梨沙も父も兄も全員、お前以外は知ってたのかもなぁ?」
嘘だ。
絶対に嘘だ。
これが真実かもしれないと考えてしまう自分を心から否定する。
上手く息が吸えなくなる。
“ きっとこれは嘘だから “
望んでしまう自分が嫌いだ。
それより、お父さんが殺人を…?
お兄ちゃんも?
もしかして…陸久も?