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#恋愛
#現代ファンタジー
#ダンジョン
敵の姿を見つけて、背中に背負っている剣を鞘から...
抜かない。
まあ、これには理由があるので聞いてほしい。
まず、前回のダンジョン探索の際に分かったように、スケルトンに有効だろう攻撃は打撃だ。だからこそ矢筒を武器に使っていたわけだ。
今回使おうとしているのは剣。詳しくはないので分からないが、この剣はいわゆる片手でも両手でも使える剣だと思う。
しかし、残念なことに私は片手で剣を振り回せるほど技術も筋力もないので、両手一択だ。これなら最悪バットと同じ要領で振り回せる。
そして、一番の問題は、上手く敵に対して刃を立てることが出来ないことだ。
素人だからね、仕方ないね。
とはいえ、そんな事情を敵が汲んでくれるわけでもないので、
苦肉の策として、前回ゲットした剣を「鞘付き長剣(打撃武器)」として振るうことにした。
さて、そんなわけで三階層での初の戦闘だ。
敵の見た目は、一、二層目と変わっている。
まず目につくのがスケルトンが身にまとっている、金属製の鎧。
そして武器として剣を持っている、しかもこちらよりも質の良さそうな剣だ。
明らかに、これまでよりも敵が強そうになっている。
これは、まずいか?
まあ、鎧は胴体部分だけなので、こちらの攻撃が通らないことはないだろう。
相手の動きを確かめるために近づいていく。
こちらの存在に気付いたスケルトンが重そうな両手剣を構え、振り下ろす。
素人である自分と比べるのが間違いかもしれないが、とてもきれいな太刀筋だ。
当たったら怪我では済まないだろう。
が、振り下ろした後の硬直時間がそれなりにあったので、振り下ろして前傾姿勢になったスケルトンの頭めがけて自分も剣を振り下ろす。
自分も大振りになって外しては困るので、とにかく当てることを意識してコンパクトに振る。
何とか倒せたようだ。敵に耐久力が無くてよかった。
結果的には一撃だったが、これまでとは精神的な疲労が違う。なにせ危険度が段違いだ。
しかし、集中力が必要だったとはいえ、敵の攻撃は思っていたよりも見切ることが出来た。
今までの慣れのおかげかもしれない。
というか、よくよく考えたらレベルアップとかないのだろうか?
これまでそれなりの量のスケルトンを倒してきたが、明確に力が強くなったり、足が速くなったと感じることがない。
今はまだ、敵のレベルが低いおかげで通用しているが、今後ダンジョンの探索が進み強力な敵が出てきた時、果たして勝てるようになるのだろうか。
今のところ、レベルアップのような劇的な強化も、よくあるスキルや魔法、ステータスもインベントリもない。
なかなかハードな現代ファンタジーになりそうだな。
何が言いたいかというと、ドロップした重そうな鎧と剣どうしようか。
コメント
1件
第20話、読ませていただきました。鞘ごと剣を打撃武器として振るうというアイデア、とても主人公らしい現実的な工夫だなと思いました。切れ味より確実性を選ぶ判断に、この人の生き抜く力を感じます。「レベルアップとかないの?」という疑問も、便利なシステムがないからこそ、一つ一つの戦闘が本当のサバイバルに見えてくる。ドロップ品をどうするか悩むオチも含めて、この等身大のファンタジー、好きです🤍