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束の間の休息。零時を越えるというのに、絶えず行き来する人達をただ眺めていた‥。

よく見るとほとんどがカップルで、人目もはばからずハグしたり、キスをし、そこら中に愛をまき散らしているような光景に‥恥ずかしくないのだろうか?という気持ちと同じぐらい、素直に愛をささやき合う姿を羨ましくも思いながら‥重い腰を上げる。


「カップルばっかりっすね」


「‥カップルにとって一大イベントだからな」


ひとりごとのように呟いた俺の一言に、小川さんが当たり前だろ?と言わんばかりの表情で返す。

俺の少し先を歩いていたが、ある場所を通る時だけ指差しながら‥

「もう来月だもんなー」


そこにはこのイベントを盛り上げるべく置かれているツリーが飾られていた‥


「クリスマスか‥‥‥」


自分にとっては特別なものではなかった‥そう、去年までは‥‥‥。思いをめぐらせながらも歩き出すと、不意に襲う寒さから逃れるようにポッケに手を滑らせる‥その手の先に硬いものが触れ‥手の平でそっと確かめる‥

初めて貰った彼からのプレゼント‥


「おい!足短いから遅いんじゃね?」


相変わらず毒を吐く先輩を待たせないようにと小走りで駆け寄る。

ポケットの中の小さな箱がそのたびに微かに揺れるのを感じながら‥





「えっ、CMっすか?」


目の前に淹れたての珈琲を置かれ、礼を言いつつ視線は祐希さんから逸らさず聞き返す。


「うん、もう撮影は終わったんだけど‥」


「マジで?うわー、早く教えてくれれば良かったのに‥何のCM?」


祐希さんによると某大手メーカーのメガネブランドのCMらしい。


「早く見てみたいなー」


「そのうち放送されるとおもうから、楽しみにしてて」


そう言うと、祐希さんは珍しく俺の隣の席に腰かけてきた。不思議そうに見つめる俺の右手を不意に握りしめ‥


「藍‥‥‥これ‥‥」


そう言って、何かを握らせてくる。ふと、自分の手の中を見ると‥‥‥‥‥そこには赤いリボンを纏った白い小箱が置かれていた。


「えっ、これ、なに?」


誕生日でもないのに‥‥。首をかしげる俺に、いいから開けてみてと俯きながら催促されるため、開封する。


「えっ、これって‥」


小さな小箱からは‥照明の光を受けて、キラリと輝くシルバーリングがはいっていた。


「指輪?」


「う、うん///藍に似合うかと思ってオーダーメイドで作ってみたんだ‥俺の分もあるし///」


「‥‥‥‥‥」


「‥‥‥‥藍?‥‥‥指輪、嫌だった?」


初めてのペアリングに見惚れていると、祐希さんが申し訳なさそうに呟くので、両腕で抱きつき、気持を伝える‥


「ううん、その逆!めっちゃ嬉しい♡ほんまに貰ってええの?」


藍に‥藍だからこそ、貰って欲しいんだよと祐希さんは囁き、お互いに目が合うと、どちらからともなく唇を合わせる‥。



後から指輪をよく見ると、刻印がきざまれていた‥


Ti amo(愛しています)





と‥‥‥‥‥‥。





この時の俺は、祐希さんからのまさかの指輪に舞い上がっていて‥この後‥あんな事になるなんて全く思いもしなかった‥‥‥‥‥。

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コメント

3

ユーザー
ユーザー

いつも優しいコメント、ありがとうございます♡

ユーザー

待っていました(⁠ノ⁠◕⁠ヮ⁠◕⁠)⁠ノ⁠*⁠.⁠✧ ドキドキ!

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