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巻頭歌

ニンゲンは元来がんらい野生を持っている

空腹と歩行を以ってまわす思考

現代の遅々とした発展は

の知の少なさのためであるのか

野生心忘れたヒトの愚かさか



云十分振うんじっぷんぶりに車が通った。

私は教鞭と云うものが嫌いである。勉強と云うものは自身の未来の糧になるモノであるが、人に教えられるのはどうも性に合わないのである。おそらく、人の話を聞くこと、協調性を持って動くこと、人と関わることが苦手なのだろう。昨日は高校の友達とボウリングに行ってきて、その後すぐ塾に行った。冬休み最終日である。未だ冬休みの宿題諸々が終わっていなかったので、塾の2限目を「予定があるから」と帰ろうと思ったのだが、病気で早退と云う扱いになってしまった……嘘の上手さを内包したコミュ力の低さととりま「はい」と言っておけの精神による賜物だろう。

割れた爪と痛む前腕屈筋を抱え、半月の出る夜道を歩く。仮病を使ったら「じゃあ明日も来れないですよね?振り替えの相談しましょうね〜。」と云う具合になってしまった。もう、行く気が失せてしまったのだ。私のスマホにはGPSが入っているらしいのでスマホを切って、一応、塾に向かって歩く。以前、海を見に行きたいと江ノ島の聖地巡礼に行ったのだが、その帰り、江ノ電で行けるなら歩いても行けるだろうと高を括って歩き、塾が終わった筈なのにまだ帰ってこないぞと心配され、GPSを見られ、誘拐されたのかと思ったなどと宣っていた。なので、今回は箱根に行こうなどとはせず、塾周りに行こうと云う事になったのである。

携帯の電源を落として馴染みの無い閑静な住宅街、いや、“住宅町”を歩くものだから道に迷う、迷う。西遊記のように西にある塾に向かって歩く。温故知新的に星を見ながら歩いた。後で分かった話だがあの星はミラという星らしい。ミラを見ながら…フフッ

この辺の道は全てが線路に向かって伸びていて横向きの道がさっぱり発展していない。阿弥陀くじかと思った。しかし、曲線もたまにはあるもんで緩やかにカーブしながら歩くとソイツは居た。

寒い冬の夜、吸い殻の無い道に、少女が居た。

「何その白いの」

塾の「じゅ」はサボタージュの「ジュ」25/01/09 20:42

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