桜の花びらが満開な入学式があり2年生は3年生に
1年生は2年生になった。
青空学園2年E組。
なんと、隣の席が希咲羅くんなのだ。
希咲羅くんといえば…
急に無口真顔…になった(所謂キャラ変?)ので、 話題になっていた。私も実際びっくりだ。
だって、前…中学の合同体育で見た希咲羅くんは、にこにこと笑っていたし。
騒がしい、少し不良気味なグループに居た。
今の希咲羅くんは、そんな感じがない。
そういえば、中学の途中から不良たちとは
一緒に居なくなったように感じる。
前に比べて、少し近づき難い雰囲気…なもの の
前のような無理をしている感じ?も無くなった。
顔が良く、一匹狼な感じの希咲羅くんは、女子の憧れ。
不良気味なグループとつるまなくなってさらに女子からの人気度が上がった気がする。
でも、たぶん本人的にはモテるより不良グループ
といた方が楽しかった……楽だっただろうしね
…………まぁ、希咲羅くんの説明はここまでだとして。
単刀直入に言う、私は希咲羅くんの事が気になっている
……忘れもしない、中等部の夏休み
……………………………………………………
「あぁ……あっつーい」
「それなー?」
ダンス部の練習に朝早くから来てた日。
早朝なのにも関わらず、熱風が私のでこに当たる。
日本の夏、そろそろやべーなんて思ってたあの日
アイスの当たり棒が出て、チョー喜んでたあの日。
当たり棒よりデカイ衝撃が、私の胸にどすん。と来た
「ァ、ねぇ最悪。友達に貸してたもん返してもらってない」
「がち?じゃー、今から行く?」
友達が、貸してたものを返してもらって無いらしくて。
「弓道場、と負いけどだいじょぶそ?」
「ん、平気」
暑いもののそれを我慢して、弓道場へ来た。
―ヒュ…………パンッ
矢が空気を切る”音”
的にささる”音”
その”音”と彼の横顔に一目惚れをした。
…………………………………………………
―あれから
なんとか、接点をもとうとしたものの、
うちの部活顧問厳しくて転部できないし……担当している教科係も、全く違う…とかで
何も無く、月日は経っていった。
今回のクラス替えで同じじゃなかったら諦めよ、
なんてさっきまで思ってたのに
まさか、席が隣になるなんて……!
クラスは6クラス。高校の割には少なめだけれど
都内屈指の進学校なので、まぁまぁだ。
……ええと、240分の40で、そっからさらに、、
ああもう、めんどい計算はいいや!
とにかく、どうにかして話しかけたいな。
「……あの、橋本さん」
「はい”っ!?」
――こうして、希咲羅の隣の席になった女子高生……
橋本 結衣の物語が、始まった。
「このプリント…どこ記入すればいいか言ってた?」
「ぁ、えと!ここと……ここ、!」
とん、と希咲羅くんのプリントを指さす。
少し近くに居るだけなのに、 シャンプーのいい匂いが香る。
うわぁ、いい匂い……すき、、
とか思って、また『すき』を自覚する
「……ぁ、ねぇ、そういえばさ
希咲羅くん、弓道部だよね」
「あぁ……うん、中等部まではね」
「へ、?辞めちゃったの?」
「うん」
「…残念」
「え、」
「あ、いや…!とくに深い意味がある訳では、!
…希咲羅くんの、なんて言うの?弓道の”音”好きなんだよね」
「…!」
「とはいえ、1回聞いた程度だし…うん、気にしないで」
「いや…初めてだよ、それ言われたの
…ありがとう」
「…っ!!」
笑った…!
彼の、新しい横顔を見て。また、どくりと胸が鳴ったように感じた。
コメント
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ん〜?あれ?やばい橋本結衣という名前が分かれてリア友にいるから内心ものすごくびっくりしている。弓道……うんいいよね。 うん…神ってるよ。最高です(語彙力消滅)