席替えが行われて数ヶ月が経った。今も相変わらず翔太くんは朝一番に来ては私に挨拶してくれる。最近は遅刻の回数も減った。
翔太『○○さんのおかげだよ!』
と言ってくれるけど、私は全然そんなことは思っていない。
そんなある日、私に地獄の瞬間が訪れた。
クラスの女王様的存在である、花宮優香に呼ばれた。
優香『あんたさ、翔太様と隣の席だからって調子乗ってるわよね?』
確かに翔太くんの隣になって少し浮かれていた部分はあったが、調子には乗っていない。
優香『何も言わないってことはそういうことなのよね?』
私は怖くて何も言い返せなかった。ただ頷いただけだった。
優香『とにかく次の席替えまで翔太様と関わらないようにしてくれないかしら?邪魔なのよ。陰キャの分際で。』
私は今すぐにその場を逃げたかった。なぜ好きな人が近くにいるのに話せないのか。こんなに悲しいことがあるのか。
今すぐこの場所から。いや、この学校から逃げたかった。
コメント
2件
続き楽しみです!