25時までやることが無かったボクは、セカイに行くことにした。セカイに行けばメイコ達に会えるし、いい暇つぶしになると思って。だけど、ボクはUntitledを再生したことを後悔した。まさか、二次創作でしか見たことがない例の部屋に入れられるなんて。
「えーっと、まふゆはどうしてこの部屋に?」
「…セカイに行こうとしたら、ここに飛ばされた」
「!…ボクと一緒だね」
やっぱり、Untitledを再生するとこの部屋に入れられる仕組みになってるんだ。もし、そうだとしたら、奏や絵名も来ちゃうかもしれない。早めに出て、この部屋から去った方がいいのかもね…でも、どうやって?何をしろとか書いてないし、どうしたらいいのか分からないな…
「…瑞希、あれ」
「どれどれ?……え??」
まふゆが指差した方を見てみると、キスをしないと出られない部屋と書かれた看板があった。おかしいな、さっきまで無かったはずなんだけどな…
「キスなら……いいよね」
「ま、っ…待って!?まだ心の準備が…!」
「準備…早くして」
まふゆが少しムッとした顔で見つめてくる。いやいやいや、どうしてそんなに冷静でいられるの?!やっぱり優等生だから?あぁもう、どうしよう…!
「…瑞希、もういい?」
「ね、ねぇまふゆ?キスって…どこにするつもり?」
「…手の甲とか、じゃないの?」
「へ……?」
「だから、手の甲に……もしかして、こっちがよかったの?」
まふゆがボクの唇を人差し指の腹で撫でる。え、あっ、そっか…だよね、唇になんて書いてなかったしね。なんだ、ボクの勘違いか…恥ずかしいぃ…
「…聞いてる?」
「あ、う…うんっ、えっと…手の甲でいいよ?」
「…分かった」
まふゆがボクの手の甲に優しくチュッとキスをすると、扉が現れた。よかった、やっと出られる…
「よ、よし!じゃあ、出よっか!」
「…そうだね。でも、本当によかったの?」
「え、何が…?」
「唇に、してほしかったんじゃないの」
実を言うと、全く期待してなかった訳ではない。むしろ、まふゆにされたかったけど…でも、そんなこと言っちゃったらまふゆを困らせちゃうし…
「いやいや、手の甲でよかったよー?」
「本当に?」
「うん、あっ…ボク、先に行ってるね!」
扉に近づき、ドアノブに手をかけると、まふゆが背後から近づいて来て、ボクの手を握り、壁ドンをする。
「え…っ、ちょっ……どうしたのさ?」
「…私は唇にしたかった」
「唇…に?」
「そう……嫌なら、私から逃げて」
まふゆがボクに顔を近づけ、反射的に目を瞑ると、まふゆがチュッとキスを数回し、舌を入れてきた。
「ん……っ!?」
「…ん、んん」
え、舌入れてくるとか聞いてないんだけど…なんか、変な感覚する。でも、悪くない…
「みずき…」
「ま、ふゆ……?」
「…可愛い」
まふゆがボクの耳元で囁き、首元にキスマをつけ始める。こっ、こんなコトまでしろとは書いてないよね!?ま、まふゆ、どうしちゃったんだろう…
「っ、あ……♡まふゆ、やめ……っ、んん♡♡」
「やめない…」
「や、っ♡まっ…て♡♡そこ、見えちゃう…♡」
「見えちゃダメなの…?」
「ダメだよっ…怪しまれちゃう…」
「そう…瑞希は私のことが嫌いなんだね」
「え、そんなこと言ってな…」
「私だけの瑞希、って意味でつけてたんだけど…ダメならもうやめる…ごめん」
まふゆがボクから離れ、扉から出ようとする。
「ま、待って…!」
「…なに?」
「ボクは…まふゆのことが好きだよ、だから……」
「相手が自分に好意を持ってると分かってからそういうこと言うの、ずるいと思う」
「で、も……本気で、ボクは…」
「…分かった。嫌だって言っても、もう離さないから」
まふゆがボクを押し倒して、再びキスをしたり、キスマをつけたりして、ボクの腰が抜けるまで永遠にし続けた。
「…気持ち良かった?」
「うん…けど、激しくしすぎだよ…」
「それは……ごめん」
「あー、どうしよう……この跡」
「奏達にはちゃんと説明すればいいじゃない」
「いやいや、恥ずかしいよ……」
「…じゃあ、私から伝えとく」
「うーん、気づかれるまで待つっていうのはダメ?」
「…瑞希がそうしたいなら、それでもいいけど」
「じゃあそうしようよ!」
「…そうだね。ねぇ、瑞希」
「ん?」
「…私のこと、好き?」
「ん……好きだよ」
ボクはそっと目を瞑り、まふゆの唇に触れるだけのキスをした。
コメント
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か、神
まっ…て続きほしい…神
え、なに。神ですか?