テラーノベル
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あの約束の日からどれくらい経ったのだろうか。
村の人たちの目を盗んで、何度も何度も桜餅と三色団子を持ってあの山へ向かった。
いつの間にか山で琥珀と話す時間が増えていた。
🌸「琥珀、今日も来たよ」
🍁「桜ちゃん!あっそれもなか?」
🌸「いつも売ってるところで新しいもなかを売ってて、一緒に食べたいなって思って」🍁「やったぁ!早く食べよ!」
🌸「そうだね!」
どこな身構えてた私は、満面の笑みを浮かべる琥珀を見て少しずつ素直に話せて笑えてる気がした。
🌸「あはは!それ本当なの?w」
🍁「本当だよ!洞窟の近くにいるリスがいつも僕の頭の上で木の実を食べてるんだよ!」
大きい岩の上で並んで座り、美味しい物を食べながら他愛のない話で笑い合う。そんな時間が私は好きだった。琥珀と話していると胸の奥がぽかぽかと温まり、いつの間にか時間が過ぎていく。もっとこの時間が続けばいいのにと思ってしまう自分がいた。
🌸「そういえば、今日村の近くで悪い妖怪が出たからこの刀で倒したんだ!琥珀のおかげでモヤモヤせずに全力で頑張れるようになったよ」
🍁「本当にっ!?桜ちゃんはすごいね〜」
そう言うと琥珀は私の頭の上を優しくポンポンと撫でた。
🌸「…………っ!?///」
突然のことで声が出ず顔を赤くした。琥珀の手は温かくて心地良かった。今までされたことがなかったため、不思議な感じがした。されるがまま撫で終えるまで動かなかった。
頭を撫で終わった琥珀は、手を引っ込み何かを思いついたかのように言った。
🍁「そうだ!もし良かったらなんだけど、僕も悪い妖怪退治を手伝いたいんだけど良い?」
🌸「えっ………ッ!?」
予想外なことを言われた。妖怪が妖怪退治という驚きのことだからだ。
🌸「ダ、ダメだよ!いくら悪い妖怪とはいえ、あんたも鬼なんだから。もし戦っているところを村の人たちや他の鬼に見られたら大騒ぎになってしまうわ」
(それに、天国にいるお師匠様に『鬼と手を組むなんてありえない』とかんかんに怒るに違いない。今だってこう話してること自体怒られるに決まっているのに…)
厳しく教えてくれたお師匠様の顔が脳裏をよぎる。
私が拒むと琥珀はショックで肩を落とした。山吹色の前髪の隙間からじっと私を見上げてくる。
🍁「うぅ…やっぱりダメかな?僕、体は強いから桜ちゃんを守れるし、誰にも見つからないように頑張るから!」
琥珀は目をうるうるとさせながら、上目遣いで巫女服の袖をぎゅっと掴んできた。
🍁「桜ちゃんともっと一緒にいたいし、桜ちゃんの役に立ちたいだけだもん…ッ」
潤んだ黒い瞳。上目遣い。今にも涙がこぼれ落ちそうな表情。あまりにもずるかった。
🌸「うっ………! 」
頭を撫でられた余韻とお師匠様の申し訳なさと琥珀の可愛さに、私の心臓は強烈な追い打ちが突き刺さる。私の決意は一瞬にして木っ端微塵になった。
🌸「分かった。今日の夜妖怪退治があるから今日からやろうね。ただし、絶対に私以外の人や鬼にバレないようにすること!」
(お師匠様ごめんなさい……!でも、この顔されたら仕方ないです!)
🍁「やったぁぁあ!!ありがとう桜ちゃん!大好き!!」
さっきまでの涙目はどこへいったのか、満面の笑みでジャンプしながら私に抱きついた。
🌸「えっちょっと…ッ!?きゃあ!」
突然の強い衝撃で私達は体勢を崩して草むらの上で後ろ向きに倒れた。
🍁「ありがとう桜ちゃん!すっごく嬉しいよ!」
肩口に顔を埋めたまま無邪気に喜びの声を上げる。お互いの顔が見えない至近距離の密着で彼の弾んだ声が耳元で聞こえ、私は信じられないくらいに顔を真っ赤にした。見えないことをいいことに彼の背中の着物をぎゅっと掴み、真っ赤になった私の顔を隠すように彼の肩口に顔を隠した。
To be continued
コメント
3件
もなさん、第7話読了しました〜! 琥珀くんの上目遣い&袖ぐいぐい、めっちゃずるいです…!あれは桜ちゃんじゃなくても落ちますよ(笑)頭撫でられた後の照れと、倒れた時にぎゅっと着物掴むところ、すごく好きです。お師匠様に申し訳ないって思う気持ちもわかるし、でも琥珀くんの笑顔が勝つっていう展開に胸が温かくなりました。続き気になります〜!
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ruruha
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