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ruruha
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夜になり、辺りは暗闇に包まれていた。暗闇の中で一つだけ光る提灯の光以外何も見えなかった。
約束通り、琥珀と合流して悪い妖怪を退治する時が始まった。
今回の悪い妖怪は森の中に生息しており、とても不気味な雰囲気があった。
🌸「暗いな…。気をつけてね琥珀」
🍁「う、うん…ッ!桜ちゃんも、気をつけてね」
不気味に広がる森の中に入り、警戒しながら前に進んだ。前方の開けた所に、いかにも強そうな妖怪が待ち構えてた。
気配でも分かる。こいつは悪い妖怪だ、と。
🌸「琥珀、あんたは私が危なくなった時にあいつの隙を見て後ろから倒して。私は正面から挑むから、それまで隠れてて」
🍁「うん、分かった」
作戦を伝え、琥珀は軽々と森の中を走り、暗闇の中へと消えた。
🌸(目立つ髪色なのに、こんな暗闇だと本当に見えないのね…。でも、ちゃんと作戦通り出来てるでしょうね)
私は一人で刀を抜いて妖怪の前に出た。
「あ?何だおめえは?」
🌸「私は…あんたを倒しに来たッ!」
「へぇそっかそっか。倒せるもんなら倒してみろよw」
🌸「(・-・💢)」
その妖怪はニヤニヤと私を煽るように体を動かす。すごく腹が立ったけれどすぐに落ち着き、戦いが始まる。
しかし、その妖怪は想像以上に強く、私の攻撃を全てかわし、防がれてしまう。
🌸(これはまずい…)
激しい戦いの中で、体力を削られた私は体勢を崩してしまう。
「これで…終わりだぁぁあ!!」
目の前に妖怪の鋭い爪が迫る。
🌸「しまっ……ッ!?」
絶体絶命のその時。
🍁「桜ちゃんに触らないで!!」
激しい音が聞こえ、何かと思えば横から飛び出してきた琥珀が強烈な蹴りで妖怪の顔面を蹴る音だった。凄まじい音とともに、強い妖怪を遠くにある木の幹へと飛ばされていく。
「ガハッ…!?な、なんだよこれ……」
🌸(すごい。蹴っただけであの木壊れそうになってるわね)
「なんで鬼が…人間の巫女と一緒に戦ってやがる………!」
妖怪が苦しげに琥珀を睨みつけ問いかける。琥珀は私の前に立ち、山吹色の髪を揺らしながら答えた。
🍁「理由なんて無い。ただ、桜ちゃんと一緒に居たいだけだから!!」
その言葉で私の胸は熱くなる。一緒に話してた琥珀と違って、とても凛々しい顔になってた。
琥珀はそのまま一気に踏み込み、蹴り技の一撃で妖怪は塵となって消えた。
🌸「な、なんとか倒せたわね…」
🍁「えへへ、言ったでしょ?僕は強いから、桜ちゃんを守れるって!」
🌸「そうね、ありがとう琥珀。蹴り技凄かったわ」
🍁「すごいでしょ〜」
強敵を倒し、ホッとしたその時。
🍁「桜ちゃん、危ない!!!」
🌸「えっ?」
突然血相を変えて叫び、私を強く突き飛ばした。
🌸「きゃぁあ!!」
草むらに激しく転がり、何が起きたのか理解出来ず顔を上げた。その瞬間、私の目の前で引き裂くような鋭い音が響いた。
🍁「うわぁぁあぁあ!!!」
身代わりになった琥珀の右腕を、私の背後にいたであろう妖怪の鋭い爪が容赦無く引き裂いた。
赤い血が飛び散り、琥珀は傷口を抑えながらその場に激しく倒れ込む。
琥珀の背後にいた妖怪は、信じられない程の巨体で禍々しい不気味な気配を感じた。
🌸(い、いつの間に…!?いつからあんな妖怪が…)
普段の私なら、どんなに遠くに離れていても気配を察知して大体の場所を把握することが出来ていたはずだった。
🌸(目の前に現れるまで気付けなかったなんて……。気配を消せるほど、強いんだ)
相当な強さを持つ妖怪を前に背筋が凍る。
慌てて琥珀の元へ向かうと、彼は爪で引っかかれた腕を強く抑え、瞳から大粒の涙をこぼしていた。
🍁「ひっぐ…ッ…痛い……痛いよぉ………ッ」
あまりの痛みに、大量の涙をこぼす。さっきまでの琥珀とは大違いだった。
涙を見た瞬間、私の脳裏にある記憶が蘇る。
🌸(そういえば………)
初めて出会ったあの夜。私が切りかかろうとした時も崖崩れに巻き込まれて、足が岩の下敷きになっていた彼を見つけた時も大量の涙を零していた。
あの出会いから琥珀は何も変わっていなかった。鬼の姿をしていても、痛がりで泣き虫な、心優しい男の子。
しかし、そんな感情に浸っている時間は一瞬も無かった。
「フハハハハw鬼のくせに人間を守ろうなんて哀れな奴め」
暗闇からゆっくり現れたのは、さっき倒した妖怪とは比べられないほどの巨体で禍々しいオーラを放つ異形の妖怪だった。気配を完全に消して近づけるほどの強さ、本物の化け物だった。
放たれるオーラとプレッシャーに私は剣を落としそうになる。
🌸(見て分かる。コイツは……今まで倒してきた妖怪よりも遥かに強い………!)
琥珀はさっきの攻撃で腕を負傷して動けなくなり、私はさっきの戦闘で体力が限界に近い。
逃げることも戦うことも難しい絶体絶命な状態になってしまった。
To be continued
コメント
3件
うわあ…今回めっちゃ重かった…😢 琥珀が「桜ちゃんと一緒に居たいだけ」って叫ぶところ、すごく胸に来たよ。普段泣き虫なのに、あの瞬間はほんとに凛々しくて、でもその後の腕を引き裂かれるシーンで一気に戻っちゃって…痛みに泣く琥珀と、記憶が蘇る桜の対比が切なすぎる。 ラストの絶体絶命、ホントどうなるんだろう…次が気になって仕方ない🌙