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#幽霊
凛道桜嵐 新
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#日常
がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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こないだの高千穂先生首掻っ切りの件で、俺は女装服含め下着まで血まみれだったのだが、子狐ちゃんたちに「大丈夫です、この血なら落とせます」と言われて任せたら、全部きれいになってた。どうやって落としたんだろう、おかげで咲さんへの報酬である女装写真は無事に取れたのだが。
「あの時、子狐ちゃんたち、あんな血まみれの服なんできれいにできたんだろう?」
夜ゆっくりしてる時、なんとなく疑問を口に出すと、千歳が言った。
『そりゃまあ……あのくらいの女の子なら血の落とし方習ってるだろ、過酸化水素水とかいい洗剤とか』
「えっそうなの? なんで?」
女の子だと血の落とし方習う? どういうこと? 過酸化水素水がいいの?
『いや、そりゃまあ……』
千歳はなんかもじもじした。
「ごめん全然わかんない、教えて?」
俺が聞くと、千歳は『うーん、令和では隠すことでもないのか……』とつぶやいた。
『あの、だから女はさ、月のもので慣れてんだよ、血の汚れ落とすの』
「え!?」
そういうこと!?
「え、生理ってそんなに汚れるの!? ナプキンあるんじゃないの!?」
『当て布はあるけどさ、変える時間ないとかズレるとか、うっかりとか寝てる間とかさ、漏れるんだよ』
「そういうもんなの!?」
『そういうもんだよ。令和のナプキンはいいもんなんだろうけど、ドラッグストアで見るようなの、ズレないとか寝てる間も安心とかばっかり書いてあるから、今でもあるあるなんだろうな』
「へええ……」
俺は、おじいちゃんから漢方を習っていて、経血の量や色で体質を判断するやり方は知ってた。でも、全然紙の上の知識だったんだな……。
「普通に勉強になった……ありがとう」
『男だとわかんないか』
「わかんないねえ、母親もそういうこと触れなかったし、女兄弟もいないし」
そうか、洗濯洗剤とか漂白剤で血液汚れについて必ず触れてあるの、そういうことだったんだ。
「えっ、じゃあ俺が今まで会ってきた女の人って、みんな毎月そうなの?」
『だいたいそうだろうけど、みんなじゃないな、子宮ない女の人って意外といるしさ』
「えっどういうこと!?」
びっくりしたけど、和束ハルのことに思い当たった。ああいう人のこと? あるいはトランスジェンダーの人とか?
しかし、千歳が言ったのは別のことだった。
『星野さんさ、子宮ないんだ』
「えっなんで!?」
『娘さん産んだときに子宮から血が止まんなくて、取っちゃったんだって」
「そんなんあるんだ……」
『緑さんみたいに、病気で取っちゃった人もいるしさ』
「な、なるほど……」
びっくりしたが、納得できる理由ではある。そうか、男より内臓が多いって、大変なんだな……。
『やたら驚くな、お前』
「いや本当にびっくりしたけど、言われりゃそうだなあと思う」
『まあワシも、中に女がいっぱいいるから知ってるだけだ。朝霧の忌み子だけだったら知らなかったと思う』
「そうなの……」
ああ、じゃあ多分、千歳は女性としても不妊なのか。本人がケロッとしてるんだし、別に俺がショック受けることでもないけど。
別に俺がショック受けることでもないんだけど……いや、俺ショック受けてるな、割と……。
バカバカ! 俺のバカ! 俺は千歳が好きだけど別に恋愛関係でも何でもないし、何より千歳は色恋全くピンときてないんだぞ! 何考えてるんだ、俺のバカ!!
その時はそれで終わった。しかし、俺は後に知ることになる。
千歳は、自分は性別がなく不妊だから、自分が恋愛対象や結婚対象になることはない、と思い込んでいると。
コメント
1件
いや~~これめっちゃ良い話すぎる!!😭💕 男の子には見えない世界がちゃんとリアルに描かれてて、しかも「♡♡♡の血の落とし方」って日常の知恵として女の子は自然に身につけてること、改めて考えさせられたよ…! 千歳の「月のもので慣れてる」ってセリフ、重すぎず軽すぎずで刺さった✨ 最後の主人公の気持ちの動きも切なくて、続きが気になりすぎる!!