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昔、よく言われた事があった。

「総統って破壊とかの能力とか持ってそうですよねー」

「あー、判るかも」

本当は、違うけどな……。

(あの人の能力そんなんじゃ無いんだけど、まああの見た目じゃ、そう思われるも仕方ないですけどね……)


今隣を歩くトントンの左眼はガーネットの様に綺麗な赤い眼から毒々しい紫色に変してしまっていた。

「トン氏、少し止まれ」

「え……?何で?」

「左眼、何らかの封印でも施されてるんだろう?それを解こうと思ってな」

そう、破壊とかの能力と思われていたグルッペンの能力は浄化系なのだ。知っているのはトントンだけであるが。

「少し、じっとしとけ」

「うん……グッ……い”っ……」

「どうした?トン氏?」

「グル……さん……左眼、ッ痛い……逃げテ……危ナイカラ……!」

トントンがそこまで言った瞬間、横薙ぎの衝撃波がグルッペンを吹き飛ばした。グルッペンは受け身を取りながら土礫まみれになって転げた。その合間に見たトントンの顔が異常に苦しげだったのを見て、止まると急いでトントンの方へ駆け寄った。其処は地獄絵図だった。トントンが蹲っている部分の地面は少しずつ抉られ、同心円状に衝撃波が噴き出している。グルッペンはその爆風に耐えながらトントンの元へ走る。

「グルさん……キチャダメヤ!」

グルッペンはその忠告も聞かず、ただ少しでも早く己の右腕を苦しみから救い出すべく、足を前へ前へと進めている。そんなグルッペンを嘲笑うかの様に、トントンから更に強い衝撃波が生み出される。

「ウワァっ⁉︎」

今度は受け身を取ることも出来ず背後の木に激突した。

「ガハッ!」

「う、あ、グル……さん……」

トントンにもう自分から生み出される衝撃波を制御する事は出来ない。トントンは段々意識が薄れ、それに相反する様に衝撃波は強くなってゆく。戦場を爆風が吹き荒れる……。

再びその目が世界を映すまで

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