「ちなみにここから奥に進む事って……」
話しかける少女、名前はLay
「不可能ですよ?」
すぐさまそれに返答スケルトン、スフィー
「でしょうね」
「だっていくら歩いても全然建物が近づいてこないんだから」
「ここは特殊な魔法で侵入者を追い払う機能がありますからね」
「へぇ……で?正規ルートは?」
「……教えるとでも???」
「……まぁ私仮にも侵入者だしね〜(笑)」
そう、本当に今更すぎるが、少女は仮にも侵入者なのだ
「そんな軽いノリでいいんですか……」
「まぁね」
「……僕はもう行きますから」
「えっ!?着いてきてくれないのぉ!?」
「貴方みたいに暇じゃないんですよ僕は」
「いや私も暇じゃないよ!?」
「そうですか、では」
「えっ無視……?」
さて、ここからどうするか……そう考えてる内に小屋を見つけることに成功した。……中には何も無さそうだ。
「うーん……はずれかな?」
「ん……?いや、ここに何か……」
「……水色のロケット?」
「綺麗だし身に付けておこうかな」
「何も無い……スフィーの後を追えばよかった」
「でも、でもでもでも!それじゃあズルいし!うん!やっぱりこっちの方がいい……よね?」
「いや侵入してる時点で悪いか」
「それにしても暇だなぁ……」
「てかこっちの世界の人達は侵入者が来ても追いかけたり攻撃とかしてこないの???大丈夫???」
「スフィーも攻撃してこなかったしなぁ」
そう、彼は攻撃してこなかった。少女が攻撃しないと言っただけで本当に攻撃してこないのか?そんなはずない、だって一度は彼らを裏切った種族……おかしいのだ
「……考えるだけ無駄!」
「とりあえず他の建物探さないとなぁ」
「……ここどこだ」
「迷子になっちゃった……」
「まぁ元から迷子みたいなもんだけど」
「建物も見えないし……」
と言った矢先に、小屋のような、店のような……変な建物があった
「……とりあえず入ってみるか……?」
「……失礼しまーす」
ザワザワ ザワザワ
「騒がしいところ……」
思わず少女は声を出してしまった。みんなが一斉にこっちを見る……終わった、そう思ったが……
「やぁ!ニンゲンかい?お酒飲む?」
「久しぶりだなぁニンゲンなんて!」
「……え?」
少女はそれしか言葉が出なかった。何故なら殺されると思っていたから。少女は目で、身で、全てを体感した。……あの本の通り、モンスターはとても優しいということを
「えっと___」
少女は話した。中央の建物に行きたいが、行き方がわからない事や世間話……夢のように感じた。幸せで満たされ。
「中央の建物はね、この鍵を持っていれば入れるよ」
「……鍵?」
「そう、鍵をかざしながらあの道を通るんだ」
「そうすれば道は開ける」
「ほらよ」
「へぇ……え、くれるの?」
「あぁ、折角だから貰ってけ!」
「……ありがとう!」
幸運な事に、少女は建物に近づくためのものを手に入れることが出来た。本当に運がいいとしか言えないだろう。
バタンッ
「これからが楽しみだなぁ……!」
「モンスターはみんな優しそうだし!」
そんな軽い気持ちでさっきの場所へと立った少女、そんな軽い気持ちで行くとあんなことにはならなかったのに……そう後悔するまで後1時間……
コメント
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見てなかったぁ.....遅れたぁまじごめん モンスター優しすぎるだろ!!まあなんか不穏な感じするけどさぁ