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van×rdo R-15
青井らだおはこのロスサントスの警官である。警官であればギャングと敵対する組織であるが、彼は「ギャングでも犯罪をしていなければ市民である」そう考えている。だからかギャングからの信頼も厚い。彼のヘリの運転技術や精度の高いIGL、更には仲間思いで頭のキレるこの青井らだおを放っておくギャングがいると思うか。答えは否だ。
毎日ギャングからのお誘いを受ける彼は、
今日ものらりくらりと交わしていくはずだった。
「君が欲しい。」
「…は、」
大型が終わり一区切りついた頃。腹が減ったからレギオンに足を運びデヤンスにいつものを頼んだ。いつも賑やかなレギオンの隅でヘルメットを少しずらし出来たてのホットドッグを頬張っていると、大人な雰囲気を想像させる香水と煙草が混ざった匂いが鼻を掠めた。
「ヴァンさんじゃないすか。」
「おやらだおさん、こんにちは。」
永久指名手配犯のヴァン・ダーマー。彼の放つピリピリとした圧に少し身構えるが、返事の感じを見るに殺意は無いらしい。
「永久指名手配犯がこんな所で何してるんすか。」
「確かに。だが、君は私のことを捕まえないだろう?」
「今だけっすよー?」
らだおの口元が弧を描いた。冒頭に言った通り彼は犯罪をしていなければ誰であろうと市民という考えを持つ。だから油断していたのかもしれない。
「まだ堕ちて来ないんですか?」
「またですか笑俺は堕ちたりなんか、」
最後の一口を放り込み呆れた様子で返した。
光が遮られ影が指す。先程とは違う雰囲気にらだおは冷や汗をかいた。
「君が欲しい。」
「…は、」
いつもは言われないどストレートな勧誘に体温が上がる。焦るらだおにヴァンダーマーはジリジリと詰め、塀の角に追いやった。逃げ場はなくただでさえ近い距離がさらに縮まる。
「なに、いって…、」
「私はね、非常に気に入っているのだよ。雛鳥達にも抱かない”特別”な感情も、最近は膨れ上がる一方だ。」
「とっとくべつ…???」
ヴァンダーマーが話すほど訳が分からなくなっていくらだお。彼は無意識のうちに人を誑し込むくせに、人からの好意には鈍感なのだ。”特別”な感情、というのも分かっていないだろう。
「その様子だと、分かっていなさそうですね。」
「な、なにがっすか…?」
その瞬間鼻と鼻がくっつきそうな程近寄られ、らだおの顎が掬い取られた。サングラスの向こうの瞳と目が合い鼓動が速くなるらだおを置いて、2人の唇が重なった。
「んん”っ、?!」
予想外の行動に驚きヴァンダーマーの肩を押す。が、力が強く押し返されてしまう。その隙に開いた唇からぬるりと舌を入れられ力が抜けた。舌を絡ませ、上顎を擽られ、気がつけば壁に背中を預けていた。
「ん”、はぁ、ぅ”んっ」
口内から感じるナニカが身体を蝕み上擦った声しか出ない。息が吸えず視界が潤んできたところで唇を離してもらえた。ままならない呼吸で酸素を取り込む。
「キス、下手なんですね。」
面白いものを見た、とでも言うように楽しそうな顔をするヴァンダーマー。対してらだおは乱れた呼吸を整えるので精一杯だ。
「な、にしてっ?!」
「貴方にした意味、よく考えておいて下さいね。」
そのまま何事も無かったかのように去るヴァンダーマー。その背をボーッと見つめ、らだおはふう、と息を吐いた。
心臓の鼓動は速まるばかりで落ち着く気配は無い。「意味」とは、何だろうか。頭の中でぐるぐる回り導き出された答えはあるが、果たして合っているのだろうか。
「クッソ…、」
分かるのに、分からない。
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青井らだお
いつもの勧誘かと思えばどストレートな告白紛いのことを言われ急にキスされる。ヴァンダーマーのことはカッコイイとは思うが恋愛感情は無い。しかし急にキスをされ驚いたが不快感は無かった。「意味」が合っているのか分からない。はよ気づけ。
ヴァンダーマー
らだおの性格とヘリの運転技術に惚れ日頃からアピールしていたつもりだったが当の本人は鈍感すぎて気付かない。可哀想。だから今回でどストレートに行った。これで堕ちて来なければ本当に攫うつもり。
レギオンに居た人たち
なんか隅でやってるなーとしか思っていない。だがデヤンスだけがはわ..、といった感じで頬を染めていた。その後は見ないふりしてた。