「翔太君。どうしたの?」
渡辺の変化にすぐに気付いた目黒が、話し掛けて来る
「いや…別に…」
塩対応になってしまい、ハッと気付く
「大丈夫。いつも気にしてくれて、ありがとな」
いつも察して行動してくれる目黒に、礼を言うと
「なんか、改まって言われると…照れるね///」
目黒が嬉しそうに笑いながら、頭を掻いている
「いつも思ってたけど、言ってなかったから…」
「そう思っててくれただけで、充分だよ///」
自分の気持ちを言葉にするのは難しい…
納得のいかない表情をしている渡辺の頬に、まつ毛が付いているのに気が付いた目黒が…そっと触れる
「!」
まだ、触れられる事に慣れていない渡辺が…急に目黒に触られて、固まってしまう
「ほら取れた。まつ毛…付いてた」
そう言って見せてくれた目黒は、渡辺の泣きそうな不安そうな顔に気付いて…驚いている
「ごめん、ちょっとビックリしただけだから…」
何の前触れもなく触れられて、動揺してしまった渡辺…
そんな様子に気が付いて、目黒はソッと手を取って…楽屋の外へと連れ出した
「はい、コーヒー」
休憩室の自販機で、カップのコーヒーを買った目黒が渡辺に差し出す
「ありがと…」
それを素直に受け取り、一口飲むと…少しだけ緊張が解れた様な気がして…楽になった
目黒が渡辺の隣に座り、同じコーヒーを飲み始める
「驚かせて、ごめんね」
「もう良いって…」
「でも…」
「俺、触られるの苦手でさ…さっきは急に目黒に触られて、ちょっと驚いただけだから…」
目黒に…あの男の様に、邪な気持ちが無いのは分かっていても…
どうしても、拒否反応を示してしまう渡辺の身体
「それって…急にじゃなかったら、大丈夫なの?」
「?」
「例えば…ちょっと良い。触るよ」
そう言った目黒が立ち上がり、渡辺の頬に手を添えた
「今も、俺の事…怖い?」
そう聞いて来る目黒を、上目遣いで見上げる渡辺
「怖くは無い…と思う…」
「そうなんだ。良かった」
目黒がホッとした顔で、呟いた
「ねぇ…これ、いつまで触ってるの?」
頬に触れた手を離そうとしない目黒に問い掛けると
「嫌?」
そう聞かれて、返答に困っていた…丁度その時
「何やってんの?」
向井の声がして、急に渡辺の身体が引き寄せられた
コメント
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めめがっ、積極的っ!!(ハフハフ