TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

奇病

一覧ページ

「奇病」のメインビジュアル

奇病

5 - 第4話 碧花

♥

53

2025年09月14日

シェアするシェアする
報告する

「………”親しき中にも礼儀あり”」

突然ベンチで隣に座る双子の妹の突然の言葉に、僕はびっくりする。

「何故か私達って、妙に他人同士みたいに喋りますよね。」

肉体を持たない瑠璃は、足元に生えてる名前もわからない花を触ろうとして、空振る。

「兄妹のはずですよね、どうしてこうなってしまったんでしょう」

それは、と言おうとして、口を閉じる。

「………別にあなたのせいではありませんよ。」

「ただ、」と瑠璃は続ける。

「不思議なんですよ…死んでも貴方と喋れてることが、ほんと不思議なんです。」

通りすがりの人が、”誰か”と喋っているように見える僕のことを、不思議そうに見て歩いて行く。

瑠璃は僕だけにしか見えない。僕のもう一つの人格だから。

こうして喋れるのは僕だけの特権。

「………お願いがあります。」

そう言う瑠璃の目からは涙が零れ落ちていた。

「また、お兄ちゃんって呼んでも、いいですか…?」

「…………………もちろん」

また、昔みたいな、ただの仲良しな兄妹に、戻れた気がした。

この作品はいかがでしたか?

53

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚