嗚呼、やっと見つけた。この数年間、ずっと探していた。腑が煮えくりかえるような心持ちで過ごしていた日々からやっと解放されるのだ。
一応言っておきますが私は支配をしたいわけでも、あの人を単に殺したいわけでもないです。
ただ、仇討ちをしたいだけなのですよ。代々続いてきた家の尊厳を傷つけたあの人間がひどく許せないのです。ただそれだけ。
私はここに居場所も安全も安心も、初めから求めてなどいません。傷の舐め合いに参加するつもりなんてありません。関係のない人の平和をかき乱すことは武士道に反していますからね。
とにかく私は仇をうつため、あの人間と正々堂々真っ向から勝負してやりますよ。勝敗の付け方は簡単、どちらが先にもう一方の首を獲れるか。
あの日の私は無様なことに力が及ばず結果は惨敗。私の首こそ獲られなかったものの、先祖の御霊と栄光に傷をつけられてしまいました。
だから今度こそは傷をつけないよう守り抜き、そしてご先祖様から受け賜った名に恥じぬようにあの日の無念を晴らしてやりたい、否、絶対にこの手で成し遂げてやるのです。
無実のあの子達の目にはどのように映るのでしょうか。血をもたらす悪役、悲劇のヒロイン、どちらであれ構いません。
己の正義を信じ、戦うのみ。
コメント
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これまたキャラの濃そうな人が………… 復讐って誰にするんだ…?