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なんということだ。完全にしてやられた。まんまと罠にハマって監禁されてしまった。磨輝たちがどこかへ連れて行かれた。あの子たちは一体、どこへ連れて行かれたのだろう。自分勝手な奴もいたものだ。これはなんとかしなければならない。なんとしても調べに行きたい。向かおうか。

「俺は佑果と警察を呼んでくる 」

「みんなは望叶を探して、磨輝くんと羽菜ちゃんを助けて!」

璃偉太さんと佑果さんに通報を任せて、私たちは捜索を始めた。しかし本当に2人はどこへ行った。

「茉津李。本棚の下ってなんかないか?何かあった気がする」

「ここか?」

お兄に言われて茉津李が力を使う。本棚が茉津李に引き寄せられるように退いた。下には地下室?への扉があった、 扉は固く閉ざされ、入るものを拒んでいる。鍵もないのに問題ないと言いたそうにお姉が皆を退かせる。

「みんな。ちょっと音、出していいかしら?」

え?と思っているうちにすごい音と同時に扉だったそこから地下へと続く階段が見える。お姉がキックで大穴を空けた。下へと扉だったものの残骸が落ちていく音が聞こえる。

「開いたわ」

「そんな力ずくなことある?」

お姉が指を差し、お兄がボソリと呟く。暴力はいつだって正義。

「あんたもそう思うでしょ?」

「思いませんよ」

銀俄くんがツッコミを入れる。さて救出作戦開始だ。模索する。どこか遠くから音が聞こえる。どこかで誰かが何かを擦っている……?

「これ、どこに連れて行かれるの?あの世?」

「どこに向かってもそう大差はないように思います」

物騒な声が聞こえる。どんなところに送られているというのやら。2人の身が心配だ。きっと2人ぼっちで心細くて震えているに違いない。2人をこんな目に合わせるなど卑怯だ。なんとしても助けなければ。言ってダメなら態度で示せ。ここは地下牢へ続く階段だろうか。階段は真っ赤な血が滴っている。血の噴水としか言いようがない。

「ごめんね、2人とも。こんなところに連れてきて」

「謝罪すれば許されると……」

「羽菜ちゃん!」

愛玩動物に話しかけるようで、気色悪い、歪といった表現こそ相応しいほどだった。連れ去った時のアレを悪びれる様子もなく、本当は銀俄くんと羽菜ちゃんも襲うつもりだったことを淡々と語る声。

「何でこんなことを!」

「何が目的なんですか!」

「あんたたちの血」

物騒な声が聞こえてきた。何も聞かなかったことにしたい。どうせロクなものではない。もう完全に自分も感情の制御も失っていて、何を言っているのかも分からない。

「そうして悪夢を終わらせる !」

恐ろしいことを言うものだ。最早、彼女が1番、狂っているようにしか見えない。血の噴水を後にやってきたのは地下牢。何とも不穏な場所だ。換気もなっていない。 蔵書量は本物。本の数が半端ではない。それより大量の死体袋が吊るされている。ベッドの横にも動かなくなった者の体が積み上げられていた。手は縛られ、目隠し。首には傷。犠牲者の数は男女7人ずつ。兄妹?兄弟?姉妹?何にしても可哀想に。何ともおぞましい場所である。地下牢はもう少し続いていて、その先に誘拐された2人は閉じ込められていた。やっとあの子たちを見つけた。何をしているのかと思いきや。

「さあ大人しくしてください!」

「するんです!」

対等に渡り合っている。2人で乗りかかっている。何故、最初からそれをしてくれなかったのかは謎だが、2人の中で何かが吹っ切れたようだ。

「やってみるとちょろかったね」

「はい!」

どうやら無事らしい。本当に良かった。先ほど私はこの子たちが2人ぼっちで心細くて震えているに違いないと言ったが、そうでもなかったようだ。元気はつらつだ。何故か逆に不安になってきた。どうやら少しの怪我で済んだようだ。

「とう姉。ちょっと腕、切れたよ。あの人、結構やるよ」

「分かったわ。すぐにここから脱出して手当てしないと」

「ありがとうございます」

怪我をした時は陶瑚が頼りになる。そして私たちがいない間に何があったのかも話してくれた。もう少し奥に薄暗い通路があり、そこの棚に埃をかぶった医薬品が山ほど片付けられていたこと。色々な場所が血にまみれていたこと。そして……ここがかなり術色の強い村で、村の術が強い理由は、冥界との接触があるから。村の中心の木は冥界への扉でもあり、そこから訪れる死者たちが村に影響を与えている。村人たちはその力を借りて生活しているが、死者たちとのトラブルも絶えないということ。捉えられていたのもあり、詳しいことまではもう少し調査が必要だ。本当にどうなっているのだろう。この場所は。謎は深まる。

「いや〜ありがとう。来てくれて」

「私たちは何もしてないからはしゃぐな。そろそろ出るよ」

さてさて。ヒントも見えてきたし、この事件にも、望叶さんの言う悪夢にも終止符を打ってやろう。

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