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「…きて…おとは…起きて!」
はっと目を覚ます。
__え?
「…ここ、どこ?」
震える声でそう言った。ここは私の家じゃない。ここはどこ?
「寝ぼけてんの?ほら早くして」
見たことない女の人が笑いながら言った。
「え、だれ?」
___そういえば、この人、私のことおとはって呼んだ?おとはって…えびの名前!?
「いつまで寝ぼけてんの?どんな夢見たん」
混乱しながらもリビングに行った。
リビングを見渡していると、ブーッと音が鳴った。
『たら!?これ、どういうこと!?』
LINEの通知が来ていた。
えびからのLINEだ。
返信しようとしたけど、パスワードが設定されていたので開けない。
「うそ、どうしよう、パスワードって、、誕生日とかかな」
0525…あと2文字が分からない。
1時間かけてやっとパスワードが解けた。
『えび!どうしよう、』
『たら、これってさ、入れ替わったってことだよね?』
『うん、そういうことだよね…』
『こんなことある?怖いんだけど』
朝の出来事を2人で話したあと、えびのお母さんが着替えを渡してきた。
「ほら着替えな、準備してあげたで」
「あ、ありがとうございます」
「なんで敬語?」
笑いながらそう言われて、はははっと愛想笑いをした。
「着替え…ってことは、えびの裸!?」
ずっと会いたかった人が今ここにいる。
だけど、私がえびと入れ替わって会うことになってしまった。
着替えは、目を瞑って着替えた。
『ねえ!着替えた?裸見てないよね?w』
えびからLINEが来た。
『見てないよ、目瞑りながら着替えた』
『そっか、タラっていつも何して過ごしてる?親とどういう話し方してるの?』
えびからいろいろ質問をされた。家でどう過ごしたらいいのか分からなくて怖いのだろう。
それは私も同じだった。
体が入れ替わって怖くないわけがない。
それからどういう過ごし方、話し方をしたらいいのかをいろいろ教え合ってなんとか休日をやり過ごした。