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スターセット
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#恋愛
もな
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コメント
1件
うわ、これすごい…。2030年って言われた時の主人公の戸惑い、めっちゃ伝わってきた。自分が2003年から来た存在だって気づいた時の混乱とか、北先生の不気味で綺麗な笑顔が怖すぎる…。他の先生もヤバそうで、この学校の空気がじわじわ重くなっていく感じ好きです。続き気になる!
もう授業は全て終わり、放課後のようだった。
部活動見学などあるそうだが、わたしはそんなものに構っていられなかった。
北先生に会って、もっと色々なことを聞き出す。
いざとなったら逃げればいいだけだ、足の速さには自信がある。
遠くに、特徴的なシルエットが見えた。北先生だ。
すぐに駆け寄って、私は先生の腕を掴んだ。
北先生は驚くこともなく、淡々と述べた。
「あなたですか、分かっていましたよ。あなたは私に
危害を加えられそうになっても、懲りずにやって来て
もっとこの学校のこと、私のことを聞き出すと」
「…北先生、あなたが1番答えてくれそうだと思った。
今は、何年ですか?」
わたしの質問に、北先生は目を細めて笑った。
不気味な笑みから、なぜだか目が離せない。
「今は、2030年ですよ」
「…私は……ずっと今が、2003年だと思っていました」
「でしょうね」
そう言ってまた、実に面白いといった様子で笑う。
本当に…おかしな冗談だと思いたい。
なら、わたしは一体何なのだろう?
そんなに昔の時代にいたわたしが、なぜここに?
2030年は、それが普通だったりするのだろうか?
「すみませんが、これ以上私が教えられることはありません。
まだ、面白くないですからね。あのひとたちが帰ってくるまで」
「あのひと…?」
「保健体育教師の北東マッキ先生、英語教師の北西スエ先生ですよ。
いつ帰ってくるんでしょう。無断欠勤しすぎです」
そういえば、保健体育教師と英語教師の人もいたんだった。
まだ面白くない…その人達が帰ってきたら、何か変わるのだろうか。
まともな人だといいが、と思ったものの
無断欠勤をする時点でまともではなさそうだ。
いや、淡本中学校にいたがらないということは、まともなのか?
「軽くあなたにだけ教えておきましょうか。北東先生は女性教師。
声が大きくて授業はシャトルランしかしません。馬鹿なので、
保健の授業はA先生にやらせています。要するに、ただの体育教師です」
A先生も授業をするのか…だがその場合、誰が保健室にいるのだろう?
それはそうと、北東先生とはうまく話せるかも怪しそうだ。
実際話してみないと、本当のところは分からないだろうが。
「北西先生は男性教師。エセネイティブアメリカンです。
片言なのもエセ、純日本人です。校舎の裏の森で
鹿を飼っているのは彼で、動物の保護について熱弁することがあります」
こっちも聞くからにダメそうだ。
無断欠勤しているのは、ただ単純にだるいから、とか
そんな理由であることが安易に想像できる。
この学校の教師に、まともな人なんて誰ひとりいない。
わたしが最後に得た結論は、それだった。
「これくらいでいいでしょう。あなたは陸上部の見学に行ってください。
陸上部が希望だと、紙に書いていましたね」
「あ…はい」
「やりたいことはやるべき、夢は追うべきだと思います。
たとえ置かれた環境が、異常なものでも」
先生はそう言ってから、
またいつものように綺麗な作り笑顔を浮かべた。
もう私は、このひとが言っていることがどこまで本気なのかがわからない。