テラーノベル
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あの日以来、俺は渡辺先輩と遊ぶようになった。
同学年の奴らとつるむ事も無くなった。
別に彼奴らには飽きてたし彼奴らもどーせ俺に飽きていたのだろう。
俺は何より渡辺先輩の傍に居られることが幸せだった。
今日も電話で呼び出される。
wt( 目黒 ーー
wt( 俺んち 来て ーー
wt( 映画 観に行こ ーー
mg( はいはい 笑
言われなくても行くつもりだったし。笑
渡辺先輩もまた前つるんでた奴らとは距離を取ったらしい。
渡辺先輩が住んでいるアパートに着きインターホンを鳴らす。
すると直ぐにドアが開く。
wt「 おう 、 」
wt「 一瞬待って 」
言われた通り数分待つと再びドアが開き渡辺先輩が出てくる。
wt「 行くか 」
mg「 はい っ 」
戸締まりをする渡辺先輩。
歩き出す渡辺先輩の後ろをついて行く。
すると振り返り俺に吸い込まれるかのようにハグをしてくる。
俺は胸がドキドキした。
ハグなんて..された事無かった。
ツンデレな渡辺先輩にハグされてる、
なんて事も考えられなかった。
mg「 っゎ 、渡辺先輩 .. っ 、? 」
wt「 …. なんか 目黒見てたらハグしたくなる 」
そう言って俺を見てくる渡辺先輩。
俺と渡辺先輩は身長差が有るからそれも相まって、
上目遣いになってめちゃくちゃ可愛い。
まるで渡辺先輩じゃないみたい。
渡辺先輩からする香りは俺と同じ銘柄の煙草だった。
あの日から渡辺先輩と過ごす日は必ず煙草を吸った。
すると渡辺先輩のお陰か、
何時からか俺は咳き込むどころか煙草が美味しく感じるようになった。
それからというもの、
俺は渡辺先輩と同じ銘柄の煙草を買って吸い続けている。
wt「 、行くぞ 、 」
何事も無かったかのように歩き出す渡辺先輩。
でも渡辺先輩、
耳が赤くなってんの、俺知ってますよ。
なーんて 、笑
出掛けた後は渡辺先輩の家に御邪魔し煙草を吸いながら一緒に話す。
最近の俺らのルーティーンだ。
話す内容は特に無い。
只他愛もない話をするだけ。
煙を交えて話す、
そんな時間が俺は好きだ。
mg「 渡辺先輩 、今度 此の映画観に行きましょ 」
俺はテレビに映っているホラー映画のCMを指差す。
そして煙草を一吸い。
wt「 え ー 俺ホラーむり 」
渡辺先輩も一吸いし煙をふわっと吐き出す。
渡辺先輩がホラー映画を観れないなんて驚きだった。
mg「 え 渡辺先輩 ホラー無理なんすか 」
wt「 だって怖いもん 」
wt「 夢とかに出てきそうだし 。 」
wt「 てか 言わせんな 。 」
mg「 .. 俺が守ってあげますよ 。 」
wt「 ふは なんだそれ 笑笑 」
決め台詞なんて綺麗なモノじゃないけど、
俺なら渡辺先輩を守れる自信があった。
何から守るのかはわかんないけど。笑
wt「 じゃ ー いざという時は目黒裙に守って貰おうかな ーーー 」
渡辺先輩は俺を見た後煙草を吸う。
又俺の視線感じるかな。
渡辺先輩が俺を見てくれてる気がして嬉しかった。
渡辺先輩が卒業するタイミングで俺は高校を中退する事にした。
渡辺先輩には止められたけど俺はもう心の中で決めていた。
先輩が卒業して離れ離れになってしまうかもしれないのが怖くて堪らなかった。
ずっと先輩について行きたかった。
別に高校を卒業したって何ともならなかっただろうし、
高校も特に面白かった訳ではなかったから返って好都合だった。
wt「 ほんとに良いの ? 、中退して 、 」
mg「 俺が決めた事なんで 気にしないで下さい 、 」
渡辺先輩はずっと俺に言い続ける。
耳にたこが出来る位聴いた台詞。
きっと「 俺の所為 」だなんて思われてる。
でも違う。
俺がそうしたかったから。
俺が決めた事だから。
どうか、先輩の所為だなんて思わないで欲しい。
mg「 其れにもう決まった事なんで 、笑 」
wt「 そっか 。 」
明らかに顔が曇っている先輩。
そんな先輩を何とかしようと考える。
mg「 あ っ そうだ 、 」
mg「 先輩 、 」
wt「 なに 。 」
俺は鞄に入れていたプレゼントを取り出す。
小さくて黒い四角の箱。
mg「 卒業 .. おめでとう御座います 」
俺は箱を開いた。
中には銀色でお揃いの2つの指輪。
wt「 ありがと 、、 」
wt「 … プレゼント って事でいいの ? 」
mg「 はい 、お揃いの指輪です 」
wt「 御前 .. っ 、ほんっと何処迄俺のこと好きなんだよ 笑笑 」
mg「 … 全部好きです 」
真剣な目で、先輩を見つめて言った。
すると先輩はあの時の様に耳を真っ赤にした。
wt「 … 急なの止めろ 、馬鹿 、 」
wt「 ….. 何 、右手の薬指にはめればいいの 」
少し照れて言った後、
照れ隠しに小さい方の指輪を手に取る先輩。
やっぱり可愛いしツンデレ。
mg「 意味 知ってんすか 」
wt「 まあ 一応 」
右手の薬指….右手の薬指にカップルリングをはめると恋人、
左手の薬指にはめると結婚、
なんて意味になる。
まさか先輩が知ってるなんて思わなかった。
mg「 嫌 です 、 」
mg「 左手の薬指にはめてください 」
wt「 ……. ばか 、 」
照れてるくせに大人しく左手の薬指に指輪をはめる先輩。
俺も残っている指輪を取り左手の薬指にはめた。
そして先輩の色白の手を取り握る。
wt「 .. なに 、笑 」
mg「 いや … 綺麗だな って 、 」
mg「 先輩が美しくて 」
先輩と見つめ合う。
先輩の姿が愛おしくて。
でも触れるのには未だ早い。
出会った時の様なあの姿。
mg「 先輩 … っ 、 」
mg「 ずっと .. 隣に居てもいいですか 、 」
wt「 …. ばーか 。 」
wt「 一生可愛がる っつったろ 、 」
あの時の様に先輩は胸に飛び込んできた。
真っ赤な顔を隠すようにして。
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コメント
2件
え、おふたりかわい…すき() 続きが楽しみで仕方ないよ♥️
