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番外編31 『姉妹喧嘩勃発!?』前編
それは、穏やかな午後に響いた怒号――。
『百合菜!!何度言えば分かるの!!』
『お姉ちゃんうるさいな!!』
コンサバトリーから主様達の声がする。
私達は走って向かった。
『あ、主様、どうかされましたか?』
『喧嘩なんてダメですよ、仲良くして下さいね。』
『『聞いてよベリアン!\ナック!』』
『お姉ちゃんがうるさいの!』
『悪いのは百合菜でしょう!』
『お、落ち着いてください、何があったのですか?』
『ルカス…。実はね…。』
数分前。
『百合菜、そろそろ休憩にしましょうか。ここまでよく頑張ったわね。 』
百合菜に勉強を教えていたのよ。それで百合菜がキッチンに食べ物を探しに行って……。
『頭使いすぎて疲れた…。キッチンに食べ物ないか見てくるね。』
『えぇ。』
『あ、このケーキ美味しそう…。ガトーショコラかな?食べちゃお〜。』
私はケーキを食べながらお姉ちゃんの元に戻る。
『ただいまお姉ちゃん。』
『おかえりなさい、って、それ!』
『え?もぐもぐ。あ、ガトーショコラがあったんだ。ロノが作ったのかな?』
『それ私が食べたくて取っておいたのに!』
『え!?お姉ちゃんのなの!?』
『そうよ、名前が書いてあったでしょう。』
『名前?あー…。』
ケーキのお皿の下にあった紙を思い出す。
『百合菜…食べ物の恨みは怖いわよ。』
『ケーキ1個でそんな怒る?』
『ブチッ。反省してないわね。この際だから言うけど歩きながらケーキを食べるなんて行儀が悪いんじゃないの?』
『今お姉ちゃんしか見てないしいいじゃん!』
『そういう問題じゃないの!女の子としてありえないって言ってるの!』
『はぁ!? 』
『何よ! 』
『『( `´)–*–(`´ )バチバチ☆』』
『私が悪いの?これ!』
『悪いわよ!』
『お姉ちゃんなんだから許してくれたっていいじゃん!』
『いいえ!これだけは許せないわ!』
『む…っ。』
『むむっ…。』
『いつも仲良い主様達が喧嘩するなんて…主様、よっぽどケーキを食べられたことが許せないんですかね…。』
『いいえ、ベリアン。この際もうケーキは二の次でいいのよ。私が許せないのは女の子としてもう少しお淑やかにしなさいってことなのよ。』
『論点をずらさないで!だったら許してくれてもいいじゃん!ケーキのことで怒ってないんでしょ?』
『そういうことじゃないわ!』
『まぁまぁ主様。また作ってもらえばいいだろ?ロノに。』
『『ハナマルは黙ってて。』』
『…ハイ。』
『謝らないのね、百合菜。』
『うん。』
『そう…じゃあもう埒が明かないからこうしましょう。』
『そうだね。お姉ちゃん。』
『ま、まさか…。』
『あ、主様。いくら姉妹喧嘩でも武器を使うのは…。』
『違うわ。私達は昔から喧嘩するとこうするしかないの。』
『うん。』
私達はお互いに立ち上がった。
ガタッ!
『『私は悪くないからお姉ちゃんが\百合菜が、謝りに来るまで口聞かない!!』』
『…え?』
『これが解決方法なんですか?』
双子いわくしばらく離れた時間を作ることで
お互いの何が悪かったかまた、離れることで大切なものに気付かされるという。母からの教え。
『私からは絶対に謝らないわ。』
『私もだもん!』
『『ふんっ!』』
『大変なことになったな…。』
こうして、主様達は家庭内別居(?)
みたいなことをすることに。
次の日の朝――
『ルカス、今日の仕事の資料をくれる?』
『こちらに。』
『ラムリ、今日エスポワールまで買い物付き合って欲しい。』
『はい!』
朝ごはんを食べながら会話をする。
『『…( *¯ ^¯*)』』
『主様達ピリピリしてんな…。』
『あぁ、早く仲直りしてくれるといいんだが…。』
昼。麻里衣の部屋。
『……。』
『主様、百合菜様のことが気になりますか?』
『別に…そんなんじゃないわ。』
『そこ、文字間違えてます。』
『……あ。』
『主様。本当はもう怒ってないんじゃないですか?』
『それは……。』
同時刻。
『あ、ラムリ。ここ寄っていい?』
『何か買いますか?』
『うん。お姉ちゃんの使ってる万年筆が無くなるから買おうと――あ。』
『ふふ、主様ったら麻里衣様のこと気にしてるんですね?』
『そ、そんなんじゃ…。』
『もう素直になりましょうよ。許してくれますよ。麻里衣様優しいですから。』
『そうかな……。』
その日の夜。
『『……。』』
2人は黙々と夜ご飯を食べる。
『おい、お前。』
『な、何よ。』
『いつまで意地を張る。』
『別に張ってなんか…。』
『主様、もう話さなくなって1日経つよ。
いいの?前みたいに仲良しに戻らなくて。』
『それは…嫌だけど…。』
『それなら勇気を出してみたら?ほら。』
『むぅ……。』
(でも、自分から謝らないって決めたし…。)
(負けな気がする。自分から謝ったら…。)
『…ゆ。』
『…お。』
ほぼ同時に声を発する。
『ゆ…ユーハン!』
『は、はい。』
『…っ。』
『お……っ。っ、ロノ、おかわり!』
『え?あ、は、はい。』
(言えない…ただごめんって言うだけなのに。)
(百合菜に謝りたいのに…私の意気地無し!)
双子は無事に仲直りすることができるのか…後編へ続く!