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私には、家族がいる。
だが……妻である母に先立たれて、もう二十年になる。
私が大学四年生の冬に、父は再婚したのだ。
相手は私の二つ上だそうで、当時高校三年生だったそうだ。
父いわく、「とても良い子だよ」とのことだったが……正直なところ私は、あまり歓迎していなかった。父の再婚自体については特に思うことはないのだが、その相手の連れ子が気に食わなかったからだ。
名前は小鳥遊美春さんといって、なんとその子は私の妹になったらしい。父曰く、彼女は現在高校二年生で、今年から高校生になるということだった。
つまり妹と言っても年齢的には一つ違いなのだが――しかし、それでもやはり受け入れ難かった。
理由は単純明快で、彼女がとても可愛らしかったから。ただそれだけだった。
彼女に対して特別なことをしたわけではないけれど、彼女は私にとって特別になった。
それが運命なのか偶然なのか分からないけど、きっとそれは必然だと信じたい。
彼女と初めて出会った時のことはよく覚えている。
その日はとても寒い冬の朝で、私はいつも通り目を覚ました。目覚まし時計が鳴る五分前に目が覚めてしまい、仕方なくベッドの中で二度寝を試みてみたのだが、どうしても眠れなかったのだ。だからカーテンを開けて外の様子を窺うことにした。窓の外には一面真っ白な雪景色が広がっていた。私が住む街では珍しい光景だ。都会である東京から車で数時間ほど離れた山奥にある私の故郷では当たり前の風景なのだけれど、東京で生まれ育った私がそれを見る機会なんて滅多にない。だからこそ余計に感動してしまったのかもしれない。私はしばらくの間窓から見える景色に見入ってしまった。白い息を吐きながら空を見上げると、そこには雲一つない綺麗な青空が広がっている。まるで絵本の中の世界のようだった。こんな日に外に出たらきっと気持ちが良いだろうなぁ……そう思った瞬間、私はふと思い出した。今日は土曜日なのに仕事があることを――。
慌てて支度をして車に乗り込むと、すぐにエンジンをかけて車を発進させた。
しかしその時、フロントガラスの向こう側に信じられないものが見えた気がして思わずブレーキを踏んだ。
まさか……そんなはずはない。しかし、もし本当にそうなら? そう思っていても口に出せないことがある。
だから人は疑い続けるのだ。それが真実であるかどうかを知るために。
その答えを得る方法はただ一つしかない。
それは、自分で確かめることだ!……だが、それでも信じたくないことだってあるだろう。
信じることは恐ろしいことだから。
それならばいっそ最初から何も考えなければ良いと思うかもしれない。
だけどやっぱりそれも恐ろしくて仕方がないんだ。
恐れずにはいられないんだ。
自分の知らないところで何かが進んでいるような気がして落ち着かない。だからといって自分にできることは何もないから、ますます気分が落ち込む。
誰かに必要とされたい気持ちが強い。そのせいで人に嫌われたくないと思うようになり、いつも愛想笑いを浮かべて他人に合わせているうちに、「自分は空気を読む人間だ」と思い込んでしまうようになる。その結果、本当に言いたいことを言えず、ストレスを抱え込むことになってしまう。
他者への依存傾向が強く、自分で決断するのが苦手。常に相手の顔色を見て行動する。そのため、他人の意見に流されやすい面がある。
【例文】
「君の意見を聞きたいんだけど」「そうね……」(悩んでるフリして相手の出方を伺う)
「あなたの言うことが正しいと思うわ」(とりあえず肯定するだけ)
「私にはわからないけど、あなたがそう思うならそうなんじゃないかしら?」
(他人任せ。よく言えば柔軟な対応だが、悪くいえば主体性のなさ。また、自分の考えがないとも言える)