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私にとって彼女は女神だった。
その美しさに惹かれて近づき、彼女から与えられる無償の愛を享受するうちに、私の心は次第に堕落していったのだ。
私は彼女のことを何も知らなかった。
だがそれでよかった。
彼女が私に与えてくれるものを知らなくても、私は満足していた。
私が知っていることと言えば、彼女が美しいということだけだった。
彼女と初めて出会ったのは、とあるパーティー会場だった。
煌びやかな照明の下、大勢の男女が集まっていた。
誰もが美しく着飾り、華やかな空気に包まれていた。
そんな中で、彼女はひときわ輝いていた。
彼女を目にして、他の者たちは皆一様に見惚れていた。
しかし彼女はただその場に立っているだけで、誰も話しかけようとしなかった。
それはまるで絵画に描かれた人物のようであった。
周囲の人間たちは遠巻きに眺めているだけであった。
やがて退屈になったのか、彼女は一人その場を離れていった。
私もまた興味を失ってしまった。
それからしばらく経ったある日のこと。
その日は朝から雨が降っていて、肌寒かった。
いつもどおりに登校して教室に入った僕は、自分の席について鞄の中を整理していた。ふと顔を上げると、斜め前の机の上に見覚えのない小瓶が置かれていることに気づいた。それは透明の小さなガラス容器の中に赤い液体が入っていた。よく見ると中には紙切れのようなものが入っているようだったけれど、角度が悪くて見えなかった。誰かの忘れ物だろうかと思って辺りを見渡しているうちに担任の教師が現れてしまい、結局それがなんなのかわからずじまいで終わってしまった。休み時間に確認しようと思ってそのままにしておいたら授業が始まってしまい、すっかり頭の中から抜け落ちてしまっていたのだ。昼休憩になり、僕はさっそく隣のクラスの友人である宮岡伸吾と一緒に弁当を食べようと声をかけた。しかし生憎、今日は用事があると言って断られてしまった。仕方がないから一人で食べようと思い、机の上に弁当を広げて蓋を開けるとそこには昨日僕が作った唐揚げが入っていた。そういえば今朝はバタバタしていて作っている暇がなかったんだった。これはラッキーだと思って早速箸を伸ばしたが、その前にふとあることが頭をよぎった。
(これ……本当に大丈夫なのか?)
実は最近になって思うのだが、僕の作る料理には少しばかり問題があるような気がするのだ。というのも、僕自身が食べる分には問題はないはずなのだが、他の人が食べた時にどうなるのかがわからないからだ。だから念のために確認しておきたいと思ったわけだが、もしこれがとんでもない味だったらと思うと怖くて聞くことができない。そこで僕は仕方なく覚悟を決めて口に運んでみた。
結論を言うと、普通に美味しいかった。今まで自分で作った物の中でもかなり上位に入るぐらいには。
だけど……なんだろう?何かが足りない気がするんだよね~。うーん……あ!わかったぞ!!多分これだ!!! そう思った俺は台所から包丁を持ってきてまな板の上に置いた。
よしっ!それじゃぁ行くぜぇええ!!!いざ出陣ッ!!! ザクッ!!!グサッグサッグサッグサッササササーーーッッ!!!!!ブシュゥウウッッッ!!!!ゴクリッ!!ガツガツムシャムシャバクバクモグモグゴックン!!!フハァアアッ!!ンマイッ!!ンマッイィイイーーッッ!!ヤベェエエッ!!これマジで美味すぎるぅううっ!!ん?なんだお前ら!?俺の食いっぷり見て驚いてんじゃねーよ!!仕方ねぇだろ!!だってメチャクチャうめーんだからさぁああああっ!!んぐぅうううっ!!ンマンマイィーーッッ!!うまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうまうま