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白川は琥珀に対して、己の術式「無限拡散」を限界まで改造し、技を繰り出そうとしていた。しかし、その技には致命的な代償が伴っていた。
「終わらせるしかない!」白川は激しい息遣いの中、決意を固めた。彼の体はすでに限界を迎えつつあったが、仲間を守るために全力を振り絞る。
「待て、白川…!」朱音が必死に声をかけるが、白川は彼女を無視し、琥珀に向けて突進した。
「お前に負けるわけがないんだ!」白川は最後の力を振り絞り、琥珀に攻撃を仕掛けた。しかし、琥珀の冷たい笑みは消えない。
「愚かだ、白川。お前の力など、この虚無の前では無力だ。」琥珀が冷たく笑うと、その術式が白川を包み込む。
白川の「無限拡散」と琥珀が激しくぶつかり合う瞬間、白川の体は力尽き、地面に崩れ落ちた。
白川が倒れたことで、戦場に静寂が訪れた。だが、その静けさは長くは続かなかった。朱音と神風は絶望的な状況にもかかわらず、決して諦めることはなかった。
「終わってない!」朱音が叫び、彼女の異能「朱の盾」が琥珀に向けて放たれた。だが、琥珀はその攻撃を簡単に無効化する。
「お前たちは、所詮俺の足元にも及ばない。」琥珀がそう呟いた瞬間、神風が背後から一気に接近し、全力で攻撃を仕掛けた。
「これが俺の全力だ!」神風は自らの体を犠牲にして琥珀に突撃するが、その瞬間、琥珀の術式が発動し、神風の体は虚無に飲み込まれた。
「神風…!」朱音が叫ぶが、彼女の声も虚しく、神風の姿は跡形もなく消え去った。
最後に残されたのは神楽坂だった。彼もまた、琥珀の圧倒的な力に対抗する術を持っていなかったが、仲間を守るために一歩も引かなかった。
「俺も…やるしかないんだ。」神楽坂は自らの命を賭けた攻撃を放つため、琥珀に向かって突進した。しかし、琥珀の「虚無」に対して彼の攻撃もまた、無意味なものとなった。
「無駄なことを…」琥珀が冷たく呟き、神楽坂の体もまた虚無に飲み込まれた。
白川、朱音、神風、そして神楽坂。4人の強者たちは、琥珀の圧倒的な力に屈し、次々と命を落としていった。琥珀はその全てを冷徹に見届けた後、無言で立ち去った。
戦場には、仲間の死を目の当たりにした者たちの悲痛な叫びが響き渡るのみだった。