青黒
二次創作
微歌詞引用
時々さ、夢に感じるん。
色んな考え方を持ってる人間が、同じ会場に1万人以上もいること。
100万人以上の人が俺らのことを見てくれてること。
一万人も百万人も言葉ではこんなに簡単に言えるのにな。
実際考えてもどれだけかわからん。
だってさ、俺とは全くちゃう考え方の人が、同じ場所に一万人いたりするねん。
笑えるよな。
なんか俺が止まったら夢が覚める気がして。
見てくれるみんなも、ライブに来てくれてる子も、いれいすメンバーも、自分の手のひらからこぼれ落ちてしまう気がして。
疲れても息が上がっても、歌い続けて、配信を続けて。
立ち止まらずにずっと、一歩ずつ、今まで前に進んできた。
明日なんか来んければ、寝なくて済むのに。
朝が来なければこの夢が覚めないかもしれないのに。
変わらずにいてくれるみんなが、いつか離れてしまうんじゃないかって、いつの間にか思うようになっていった。
夢が覚めたら、また1人になるのだろうか。
俺の歌では人1人も救えないのだろうか。
『守るものがあると強くなれる』
なんて言葉あるけど、俺は逆みたいやな。
ずっと怖くて怯えることしかできない。
届けたい言葉一言すら胸に詰まってしまって空に消えていく。
「こんな俺見せるのいややなぁ…。」
そう語るあにきの横顔は嬉しそうであり、寂しそうでもあった。
同じことは昔考えたことがあった。
最近は考えたことがなかったけど、もしかしたらその弱さが俺の指にも出ているのかもしれない。
改善されてきたとは言いつつ、今も絆創膏を貼らないといけないことだってある。
弱いところなんて誰だって、俺だって見せたくない。
手を伸ばして届きそうなリスナーにも、メンバーにも、悠佑にも。
こんなに近いはずなのに届かない。
「大丈夫や、あにき…。」
「……まろ…。」
今は君を抱きしめることしかできない。
俺も弱いから、あにきの苦しみを解いてあげることはできない。
でも、全部夢じゃないよって信じたかった。伝えたかった。
きっと大丈夫。明日も、明後日も。
謎作
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