コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
現在俺たちは旅館『すずらん』のロビーにある、いくらかのソファの置かれた休憩スペースにいる。休憩スペースは比較的広く、テーブルも五つほど置かれており、フロントで頼めばコーヒーやらお菓子やらと軽い飲食も楽しむことができる。壁際には雰囲気を壊さない程度にひっそりと、和風の絵画や置物が飾られており、そんな工芸品たちを全面ガラス張りの窓から差しこむ秋の日差しが、柔らかく、なによりも慎ましく、照らしている。
室内にBGMなどといったものは流れていないが、目を閉じればそれ以上に尊い大自然の音楽が自然と耳に入ってくる。それは風の音だったり、その風が木の葉を揺らす音だったり、草花に鳴く虫の歌声だったり、河岸に弾ける川のせせらぎだったり。
そんな心地のいい、どこまでも均衡の取れたこの場の空気を一気にかき乱したのが、なにを隠そうこの俺、北見瑛太その人だった。
「『すずらん』があぶない! らしい」
「あぶ****************
********
*******
*************
***********************
**********************
*****************************
***************